まるでミュージアムのような画材屋さん。見慣れない顔料や道具が並ぶ様子は、眺めているだけでも楽しめます。壁一面に並ぶ約4,000の岩絵具が作り出す色鮮やかなカラーウォールは圧巻です。
休館日:月曜
ミュージアムのようなお店
テレビ東京でおなじみの天王洲アイル駅から徒歩3分ほど、建築倉庫ミュージアムのすぐ近くにある画材屋さんPIGMENT。読み方はピグモンで、カプセル怪獣ではなく「顔料」という意味があります。
店内には豊富な画材がラインナップ。新国立競技場や根津美術館の設計でおなじみの隈研吾(くまけんご)による竹を大胆に使用したデザインは、アーティスティックで温もりある空間を作り上げています。一部にはささやかな解説付きの展示品もあり、まるでミュージアムのようなお店です。販売だけでなく、岩絵具や箔など画材に関する様々な講座も開催されています。
(尋ねてみたところ、写真撮影もOKとのこと。)
見慣れない画材道具にわくわく
まず目に入ったのは、おびただしい数の筆。PIGMENTが取り扱う筆の数は、なんと600種!同じように見えてもそれぞれ大きさや毛質などが異なっています。これがもし全て同じものだったら、それは現代アートのカテゴリかもしれません。
チョコレート、もしくはチーズのように包まれているものも画材。ヨーロッパの古典的な製法で作られたという水彩絵具。固形の水彩絵具は、半乾きタイプの「パンカラー」と乾燥粉末を固めて「ケーキカラー」の2タイプがあるそう。
まるで鎌のような形をしたものはメノウ棒。金箔などを磨き、光沢を出すために使用される道具。様々なカタチがあるのは、平面だけでなく立体にも使用するためだそう。
様々な画材を眺めていると、なんだか絵を描いてみたくなります!でも、ここに置いてある画材は初心者に扱えるものではなさそう。
カラフルな岩絵具の壁
圧巻なのは壁一面に並ぶ粉絵具。日本画用の岩絵具で、その数なんと約4,000種類!!とにかくカラフルで写真映えしまくりの一角です。
たくさんある岩絵具から自分の好きな色を探そうと思ったのですが、どれも近くで見るとびっくりするほどキレイなのです。例えば普段はあまり人気の無いであろう黄土色だって、ここの岩絵具はきめ細やかな粉がキラキラしていて輝いています。好きな色が全然決められません・・・!
謎の物体ニカワ
壁に飾られている謎の物体。こちらはニカワ。なんとなく名前は耳にしたことがありますが、いったい何なのでしょうか。
その正体は、動物や魚の皮や骨から作られる接着剤。水や油に溶けない顔料は、このニカワを使って溶くらしい。
魚の浮き袋や鹿の皮など、様々なニカワが並びます。他店では手に入らないオリジナルのニカワも販売しているそうです。
画材はぎっしり詰まっていますが、一部屋だけの小さなお店でした。すぐ近くにある建築倉庫ミュージアムと合わせて訪問すると良い感じです。
コメント
[…] こちらはかの有名な建築家・隈研吾の作品。彼の他の建築物である雲の上の図書館やPIGMENTなどと同様に、むき出しの木材が無数に並べられており幾何学的でありつつも温かみを感じます。 […]