南大東島 Part 7 太平洋一体型プールと陸封型マングローブ(大東諸島)

大東諸島

レンタカーでめぐる南大東島!他ではなかなか見かけない海と一体になったプールや、沖縄県下で最大の池をめぐっていきます。サトウキビ畑の真ん中を進む、とっても気持ち良いドライブでした!

念願の『北大東島・南大東島』へ!困難の事前計画編(大東諸島)
島好きならば一度は訪ねてみたい沖縄のはじっこの離島「大東諸島」。絶海の孤島であるため、そのアクセスはなかなかハード。今回の記事では、試行錯誤した計画や、宿や移動手段の予約など、事前準備をまとめています。「三角航路」が廃止となった今、2島をめぐるのはけっこうタイヘンな予感がします。
訪問日:2025/11/14(金)~11/15(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

日の丸山展望台

最初に紹介するスポットは日の丸山展望台。高い山のない南大東島に置いて、貴重な展望スポットです。駐車場はありませんが、路肩に広いスペースがあるので問題なく駐車可能。

展望台の入口は細い道ですが、舗装されており歩きやすい。両サイドに植えられたトックリヤシがゲートのようです。

ちょっとした階段を上ると、すぐにクリーム色の展望台が見えてきます。昭和55年(1980年)に設置されたものであり、コンクリート製のしっかりした造りとなっています。

ここの標高は63m。数字で見るとそれほど高いわけではありませんが、遮るものがないため眺めは抜群!

南大東島も起伏がほとんどなく、なおかつ島の中心がわずかにくぼんだ地形となっています。一面に広がるサトウキビ畑も、島ならではの光景です。

なお、昭和初期に青年団が集団活動の拠点とし、日の丸を掲げて合図していたのがその名の由来。戦時中は電波探知機部隊の陣地として使われていたそうです。

大池展望台

南大東島はそれほど大きな島ではありませんが、島内の中心部には多数の池があります。その数、なんと100以上!沖縄はどの島を見ても湖沼は少なく、あっても小さな池のみ。それがこんなに密集しているなんて、歴史や文化だけでなくその地形すらも特殊な島なのです。

多数の湖沼の中でも島最大が大池。面積は0.47km²であり、沖縄県内最大の自然池であるそう。

そんな大池の北岸に設置されているのが大池展望台。老朽化のためしばらく閉鎖されていましたが、いつの間にかリニューアルしておりました!

この展望台はスロープで登ることができます。途中には野鳥の紹介パネルが。ダイトウカイツブリ、ダイトウメジロ、ダイトウヒヨドリなど、レアな固有種が見られるかもしれません。

てっぺんに到着!木々が生い茂っているため大池の広大さはあまり体感できませんが、マングローブがたくさん見えます!

ご存じの方も多い気がしますが、「マングローブ」というのは特定の植物の名前ではなく、汽水域に育つ植物の総称。ここで見ることができるのはオヒルギという種類。

このマングローブは、島の形成初期に隆起した礁湖が池となり、そこに残されたと考えられています。潮の干満や流れの影響がほとんどないエリアであるため、陸封型のマングローブと呼ばれているそう。その独特な生態から、「大池のオヒルギ群落」として国の天然記念物にも指定されました。

ただし、展望台からは枝や根が見えないため、マングローブらしい光景はそんなに感じられません。

ということで、展望台を降りて周辺散策!少し奥へ進むと、木々の奥に高く根を張った姿を発見!これぞマングローブといった光景ですね!

このタコさんウインナー、もしくはバッカルコーンみたいな赤いものはオヒルギの花。その先の緑の部分が実です。11月中旬の訪問で、まだぎりぎり咲いている花を見ることができました。

月見山公園

月見山公園はアスレチックや遊具のある穏やかな公園。島の子供たちが遊んでおり、のどかな雰囲気。

目の前に広がるのは瓢箪池。前述の通り、多数の池がある南大東島。集落の近くにもこんな穏やかな池が広がっています。

かつてはこの橋の先に東屋があったようですが、今はなくなっており、橋自体も立ち入り禁止になってました。

ここは商店や宿が集まる島の中心部から徒歩圏内。そのため観光スポットというよりは、島の人の憩いの場といった雰囲気の場所です。島内めぐりでわざわざ立ち寄るよりも、時間に余裕があるときにのんびりするのに訪れるのが良さそう。

宿泊した際には、朝の散歩として訪れるのも良さそうです!

海軍棒プール

南大東島ならではのスポットが海軍棒プール。向かってみたところ、ゲートが封鎖されていました!波が高いと立ち入り禁止となってしまうようです。特にここは島の東側!東風が吹くことが多く、港もありません。

ゲートの下を覗くと、スロープの先にプールが見えます。こちらが海軍棒プール。プールといっても天然の岩場をくり抜いた太平洋一体型タイプ。波と一緒にさかなが入ってくるため、シュノーケリングも楽しめるそう。

白波がプールの中にザッパーンと入ってきています!!これは波が高く、封鎖されるのも納得です。

ゲートが解除されていても「波・海苔・海岸の地形等により危険な箇所もあります」とのこと。海苔がどれほど危険なのかと思いましたが、足元が滑るため要注意とのこと。

直ぐ側には真っ白な展望台が設置されています。ベンチやテーブルはありませんが、風が強くそんなに長くは居られません。

右下には海軍棒プール、そして左にはカーブを描いてのびる断崖が。断崖絶壁に囲まれた島の地形を体感できるスポットでした。

塩屋海岸

南大東島の海水浴場は海軍棒プールだけではありません!もう一つが島の西側にある塩屋海岸

入り口には強風時に封鎖されるゲートがありますが、タイミングよく開いていました!やはり島の東側より西側の方が強風に晒されにくいようです。

スロープを降りていくと、海軍棒と同じようにプールがあります!こちらも岩場をくり抜いて造った太平洋一体型プール。

でも、やっぱり波が高くてザッパーンなってます!

コンクリートの展望台があります。ここは椅子とテーブルもあるので、ひと休みにぴったり!

北を見ると、弧を描いて続く岩場の先に大きなクレーンが見えます。あそこはきっと貨客船「だいとう」が寄港する西港ですね。

余談ですが、南大東島は周囲を断崖が囲み、中央がくぼんだ独特な地形の島。道路は島の内側にのみあるため、「海辺の道」がありません!離島であるにも関わらず、シーサイドドライブができないというのが逆に新鮮でした。

次回も引き続き島内めぐり!西港周辺の史跡をめぐり、開拓の歴史を感じていきます。

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