南大東島 Part 5 神秘的な亀裂を体感できる『バリバリ岩』(大東諸島)

大東諸島

大東島の大地のエネルギーを体感できるスポット。「〇〇岩」という名前からさっと岩を見学しておしまいなイメージでしたが、実はここけっこう深みがあります。かなりワイルドな道のりなので、動きやすい服装で向かうのがおすすめです!

念願の『北大東島・南大東島』へ!困難の事前計画編(大東諸島)
島好きならば一度は訪ねてみたい沖縄のはじっこの離島「大東諸島」。絶海の孤島であるため、そのアクセスはなかなかハード。今回の記事では、試行錯誤した計画や、宿や移動手段の予約など、事前準備をまとめています。「三角航路」が廃止となった今、2島をめぐるのはけっこうタイヘンな予感がします。
訪問日:2025/11/14(金) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

島を代表する観光スポット

南大東島が生まれたのは日本から遠く離れた遥か南のニューギニア沖。フィリピン海プレートに乗り、長い年月をかけて現在の位置まで移動して、現在の沖縄本島から東へ360kmほどの位置までやってきました。その移動は現在も続いており、1年で4cm~7cmほど、北西に向けて移動しているそう。

そのエネルギーが裂け目として表れているのが、「バリバリ岩」と呼ばれるスポット。ちゃんと案内標識にも記されているくらい、メジャーな観光地なのです。

標識にそって進むと広い駐車場があります。ちょっとした東屋がありますが、トイレや自販機などはありません。

草木が茂る道のり

広々とした駐車場から延びる、バリバリ岩の入り口。舗装はされておらず、不安になるくらい細い道です。

進むとすぐに両サイドに岩の壁が。もうこの時点でわくわくが止まらないです!

オオタニワタリという着生植物を載せたガジュマルの姿。これぞ沖縄な組み合わせです。

なお、道中には日本最大クラスのクモ、オオジョロウグモが巣を張っていたりもします。たとえ引っかかっても咬まれることはなく、もし咬まれても毒性はそれほど強くありません。しかし、あの巨大な姿は恐ろしすぎます。そして巣の糸も丈夫なので、ブチブチッとした感触。木の枝や傘で払いながら進むのがおすすめです。

ハードなトンネル

少し進むと見えてくるのは洞窟。ここまでは茂みの中の平坦な道でしたが、ここからはハードモード突入です!!

写真では伝わりにくいのですが、このトンネルはけっこうな傾斜の下り道。足場は岩で階段上になっているものの、崩れている箇所も多いです。

大きめの岩もゴロゴロと転がっており、さらに落ち葉やコケで滑る箇所も。手すりなしにここを進むのはある程度の山装備がないと厳しいです!念の為に持ってきた傘を杖代わりにして、ゆっくり一歩ずつ進んでいきます。

ダイナミックな裂け目

洞窟の出口付近に差し掛かると、そこに広がるのは巨大な岩の谷。高さ10mはあるかという岩に挟まれた、幅1mほどの細い道。この圧迫感とドキドキは、コトバで伝えるのは困難です。

目につくのは岩の間にそびえ立つ背の高い樹木。こちらはダイトウビロウという、大東島固有のビロウの変種。その高さはおよそ10mにも及び、葉の部分は岩の壁を追い抜いています。

ビロウヤシの成長速度は年間30cm程度。こんな陽の光が入りにくい岩場で育ち、30年以上の時を経てついに岩の壁を超えたと考えると、なんとも健気な気がしてしまいますね。

この先もまだ道は続いていますが、洞窟を下る途中で危険と判断したので引き返します!

振り返ると、いま降りてきた洞窟、実は洞窟ではなく岩が挟まっていただけでした!落ちてこないことを祈りながら、ゆっくりと登り、駐車場まで戻りました。


そんなわけで、大自然を体感できる神秘的なスポット。例えるならば、離島版「ガンガラーの谷」といった雰囲気の場所です。そんなわけで道のりはかなりワイルドなので、できるだけ動きやすく汚れても良い服装がおすすめです。

Googleマップのクチコミには、いろんな人の苦労した体験談がたくさん!訪問予定の方は、ちらっと見てから行くのがおすすめです。

東屋にはこんな土の塊が。これはおそらくハラナガスズバチの巣。親のハチはシャクトリムシなどを捕まえてきて、この巣の中の幼虫に与えて子育てを行っているのです。大東島には多く生息しているようで、民家の壁や道路標識など、至る所でこの巣を見つけました!

大東島へ訪れる際は、ぜひ探してみてくださいね!

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