『一度は見たい絶景』『神秘の池』そんなフレーズで紹介されることの多い、ファンタジックな池。その透き通る青さを前に、きっと誰もが魅了されるハズ。謎が多い池ですが、私なりにその美しさについて考察してみました。
神の子池へのアクセス
神の子池は道東エリア、清里町にあります。女満別空港や網走駅から車で1時間半くらいの距離。
摩周湖のすぐ近くにあり、摩周湖第一展望台からは車で50分くらい、裏摩周展望台からは15分くらい。第一展望台から裏摩周展望台へ向かう途中にあるため、合わせての訪問がおすすめです。
市街地から離れているため少々アクセスは悪いです。しかし、逆にほどほどな行きにくさがこの池のミステリアスさを引き立てているうような気もします。
車で向かう神の子池
道道1115号線を進むと看板が見えてくるので、そこから細い道へと進んでいきます。
ここからは舗装されていない道。こちらの林道は5月下旬までは雪で通行止めとなっているらしい。もしその時期に神の子池に行く場合は、片道2kmの道を歩かなくては行けないそう!といっても、5/1の本日、普通に通行できました。今年は降雪が少なかったのかな。
5分ほどですぐに駐車場に到着!想像していたよりもずっと広々としており、トイレも設置されています。もしかしてバスツアーなどにも組み込まれているのでしょうか。
時刻は17時過ぎでしたが、ゴールデンウィークということもあり車が数台停まっていました。
歩きやすいウッドデッキ
昔は池の周囲には特に何も無く秘境感が漂っていましたが、2015年に木道が設置されました。5月1日、あたりはまだ雪だらけでしたが、木道はきちんと除雪されているため快適に進めます。
この遊歩道は、神の子池を周回するウッドデッキにつながります。すぐに青い水面が見えてきました!期待に胸が高まります!
恐ろしいほどのクリアブルー
さあ、こちらが神の子池です!
底まではっきりと見える透き通った青。これを綺麗と思わない人はいるのでしょうか。限りなく透明に近いブルー、雰囲気ばつぐんの横たわる流木も良いアクセント。周囲は220mというとても小さな池ですが、ずっと眺めていられそうな魅力があります。
青い池は数あれど、ここまで透き通っているのは珍しいのではないでしょうか?すごく浅く見えるのですが、その水深は5mと意外と深い。透明度の高さで深さが把握しづらいです。
きれいすぎる水って生き物がいないイメージですが、よく見ると北海道にしか生息していなサカナ「オショロコマ」が泳いでいます。
気になる名前の由来
この池の神秘さを引き立てているのが「神の子池」という、ミステリアスなネーミング。神と冠するからには、何か神話が関わっているのでしょうか?
この神の子池の水源は、摩周湖の伏流水。河川と繋がっていない摩周湖ですが、周辺にいくつもの伏流水を流しており、それにより水位が保たれているそう。
そんな摩周湖はアイヌ語でカムイ・トー(神の湖)と呼ばれています。神の湖からの水でできている池なので、「神の子」という名が付けられたのです。
・・・といわれていたのですが、実際は摩周湖とは繋がっておらず、摩周湖のまわりを取り巻く外輪山からの伏流水であったことが判明したそう。
美しさの秘密
神の子池は光の当たり方で色が変わるため、見る角度によって異なる雰囲気にも見えます。
神の子池は、なぜこんなにも美しいのでしょうか?その大きな理由となっているのが、「一日1万2000トン」といわれる大ボリュームの湧き水ではないかと考えられます。
常にクリアな水が流れ出ておりきれいな水質が保たれているのでは。また、湧水があると植物が根を張りにくいため、水草が生い茂らないというのも関係ありそうです。
また、底の白さもポイント。岐阜県にあるモネの池では石英質の白っぽい砂が堆積しており、美しさを引き立たせていましたが、ここも似たような性質の砂が底に溜まっているように見えます。
なお、神の子池につながる川は青くありません。「流れている水は同じなのに神の子池だけ青い」ということは、水が青いわけではないようですね。
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