迫力のクロダイ泳ぐ海中世界『玄海海中展望塔』(唐津市)

佐賀県

波戸岬の海中にそびえる真っ白なタワー。海底につくられた展望室の窓の向こうには、キレイな海と圧巻の魚群が広がります。様々な種類のサカナを観察できますが、大きなクロダイがたっぷり泳ぐ様子は見応え抜群です!

2021/5/6(木)

海中を覗く展望塔

玄海海中公園は、昭和45年に串本(和歌山県)や天草(熊本県)など他9か所とともに指定された日本初の海中公園。昭和49年にオープンした玄海海中展望塔は、そんな海の中を服を着たまま観察できる展望施設。(※海中公園という名称は、2010年の法改正にともない「海域公園」となっています。)

駐車場から広々とした気持ちの良い海辺の道を歩いて行くと、真っ白い姿が見えてきます。海中展望塔はSFっぽい外観のものが多いのですが、こちらは非常にシンプルなデザイン。

受付を済ませると、展望塔までは86mの橋で渡ります。眼下に見える海がとってもキレイで期待が高まります。

海底までは階段で降りて行きます。エレベーターはありませんが、それほど深くはないのであっという間。壁に描かれたサカナの絵がかわいらしい。

水深7mの海底へ

海中観察窓がびっしりと並んだ展望室。壁にはイラスト付きのサカナの解説がたくさん貼られており、とっても楽しい雰囲気です。

座布団が敷かれた懐かしの学習椅子もあり、ぼーっと海中を眺めて過ごすことも。穏やかなBGMも雰囲気があってとても良い感じです。

縦長の窓は視界が広くてとっても見やすい。下まで伸びているため、背の低いお子様でも覗きやすいです。

リアルな海中世界

窓の向こうにはサカナがたっぷり!!水族館ではなく、囲いネットすら無いリアルな海でこれほどのサカナにであえるなんて!これはテンション上がります!

ここ数日晴れが続いていたこともあり、透明度はかなり高いです。想像していたよりもずっと遠くまで見渡せます。

この海中展望塔では、年間を通して約40種類のサカナを見ることができるそう。展望塔の上部からエサやりも可能で、誰かがエサをまくとサカナが激しく動き回る姿を見ることができます。

いろいろなサカナ

小さなサカナはスズメダイ。背びれの付け根に白い点が入っているのが特徴です。九州北部では「アブッテカモ」と言う名で呼ばれています。漁師たちが焼いて食べていたため「炙って噛もう」というところからこのようの名が付いたそう。(※諸説あり)

キュウセン、イトベラ、ヤナギベラ、ササノハベラなど、様々なベラも泳ぎ回っています。それぞれ個性的な模様がとってもキレイ。

壁にぴったりと張り付いたサザエはなかなかの大きさです。つぼ焼きでおなじみの貝ですが、こうやって生きているサザエと向き合うのも初めてかもしれません。

丸っこい魚はメジナ。たくさん集まってヒラヒラと泳いでいます。メジナと一言で言ってもメジナ、クロメジナ、オキナメジナの3種類がいるそうです。ネットの写真で判別しようとしたのですが、釣りあげられた写真が多く、泳いでる姿から見分けるのはなかなか難しい。この写真は尾びれが長くないのでおそらくメジナかオキナメジナかと・・・。

他にもカワハギやブダイなど様々なサカナが泳ぐ姿を見ることができました。運が良いと、カゴカキダイやソラスズメダイ、ミノカサゴといったカラフルなサカナが見れることもあるそうです。

多少の濁りがあったり、すぐ遠くへ行ってしまったりでサカナの写真を撮るのはなかなか難しいのですが、それもまたリアルな海ならでは。

迫力のクロダイ

多くのサカナが泳ぐ中でも一番目立っているのはクロダイ。40~50cmの大型の個体がたくさん泳ぐ姿はなかなか迫力があります。沿岸部の比較的浅い海域に生息しているため、釣りでも人気があるそう。磯釣りでこんな大物釣れたらめっちゃ嬉しいですね!

窓のすぐ近くにくっついているサービス精神あふれる個体も。クロダイってマダイやヘダイといった他のタイ科のサカナに比べて、顔立ちがすっきりしています。黒光りしたカラダも渋くてとってもかっこいい魚です!

クロダイは成長とともに名前が変わる出世魚。そして、人々ともなじみ深い魚のため地方名もたくさんあります。そのため、クロダイ以外にも「チヌ」「ケイズ」「オオスケ」「カワダイ」など様々な呼び名があって少しややこしい。なお、関東ではクロダイの子どものことを○○○○と呼ぶそうです・・・!

周辺の見どころ

玄海海中展望塔のある波戸岬(はどみさき)は海水浴場や灯台があります。恋人の聖地サテライトに認定されており、写真映えばっちりな白いハートのフォトスポットも。2人で座ると恋愛成就するらしいのですが、こんなラブリーな場所に一緒に来ている時点でほぼ成就しているような気もしますね。

海水浴場へと続く道の両サイドに立っている石像はトルハルバン。韓国・済州島のシンボルで、現地には約45体も存在しているそう。左は文官で学業成就、右は武官で無病息災のご利益があるらしいです。

周辺にコンビニなどのお店はほとんどありませんが、駐車場には海鮮焼きのお店がたくさんあります。時間に余裕がある方は、ここでつぼ焼きサザエやイカ焼きを食べて行っても良さそうです。

アクセスと営業情報

唐津駅から徒歩7分ほどのバス停《唐津大手口》からバスを乗り継いで1時間弱、バス停《波戸岬》下車後徒歩5分ほど。
車の場合は唐津駅から約40分ほど。駐車場は一部有料300円ですが、無料のところもありました。

開館時間 9:00~18:00 ※10~3月は17:00まで
休館日 年中無休
料金 560円
公式サイト https://hadomisaki.jp/

コメント

  1. […] さきほど玄海海中展望塔で海の中は見てきたので、今回はイカ丸に乗船することにしました! […]

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