湯布院のメインストリートから少し離れが場所にあるアルテジオは、音楽にまつわるアート作品を集めたミュージアム。有名な作曲家や画家の作品を鑑賞しながら、ゆったりとした時間を過ごすことができるスポットです。
不思議な雰囲気のミュージアム
由布院の中心部から少し離れた地に建つ「山荘無量塔(さんそうむらた)」。全室離れという宿泊施設で、そのほとんどが移築された古民家をリノベーションしたお部屋。こだわり抜かれた空間は「憧れの宿」といった印象の施設です。
今回ご紹介する「空想の森 アルテジオ」は、その山荘無量塔の敷地内にあります。雰囲気抜群の名称のミュージアムですが、いったいどのような展示がされているのか想像がつきません。
入口はコンクリートの壁に包まれています。ウォールアートがとってもアーティスティックな雰囲気。
白く無機質なエントランス。向かって左がミュージアム入口ですが、チケットは右のカフェ&ショップにて購入します。
音楽に関連するアート作品
ホール状の展示室には、様々なアート作品が多数展示されています。
ここで見ることができる作品は、ほぼ全てが音楽に関わっています。このミュージアムのコンセプトは、眼と耳を自由に横断した芸術家の作品。楽器をモチーフにしていたり、譜面を表現していたりと、様々な手法で語られる作品が集まります。
作品の解説などはありませんので、感じるままに楽しむタイプのミュージアムです。
ちなみに、artegio(アルテジオ)という名前は、arte(美術)、gio (1日) または giocco (楽しみ)といったイタリア語からの造語。音楽の用語である「アルペジオ」になぞらえて名付けられたそうです。
有名作家の作品群
アンディー・ウォーホル《ベートーベン》
見慣れたベートーベンの肖像画ですが、目を引くのはピンク色の肌。そこにかぶさる五線譜。わずかながら混沌を感じさせる作品です。
ジョン・ケージ《Where R=Ryoanji》
「4分33秒」でおなじみの現代音楽家。塗りつぶしたかのような黒い線が刺激的。タイトルの「Ryoanji」というのは石庭で知られる京都の「龍安寺」でしょうか。
マン・レイ《ストラヴィンスキー》
マン・レイは、ニューヨークのダダイストとして知られる芸術家・写真家。「火の鳥」などの作曲で知られるストラヴィンスキーの肖像写真です。
武満徹《untitled》
現代音楽家・武満徹が描く、カラフルなガッシュが塗りつけられた作品。音楽のイメージとはちょっと違うように感じますね。
木村裕《木霊》
5層のガラスの板に記された五線譜、それが積み上がった立体的な作品。存在感があり、このミュージアムのシンボルとも呼べそうです。
優雅な時間が流れる館内
館内にはディアパソンのグランドピアノが置かれています。特に注意書きも無いので、自由に弾いて良さそうな雰囲気。土日はOKですが、平日は館内のゆふいんラヂオ局で放送があるのでNGというクチコミも。
2階にはピアノのルーツとなった鍵盤楽器・チェンバロらしきものも。訪問時は調整中とのことでした。
館内には絵画や音楽に関連する多数の書籍も置かれています。ソファに腰かけて、ゆったりとした時間を過ごすこともできるミュージアムです。
アクセスと営業情報
車の場合は大分自動車道の由布院ICより15分、由布院駅より10分ほど。無料駐車場を備えています。
由布院温泉のメインストリート、湯の坪街道より1kmほど。歩けない距離ではありませんが、基本的に上り坂なのでご注意を。
開館時間 | 10:00~17:00 |
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休館日 | 不定休 |
料金 | 600円 |
公式サイト | http://www.artegio.com/ |
※掲載の情報は2024年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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