渥美半島の先端にある伊良湖岬は、青い海が広がる開放感抜群なエリア。風光明媚な灯台、ヤシの実に関連するエピソード、四葉のクローバー、名物の大アサリなど、見どころが多くつまったドライブスポットです。
伊良湖岬はどこにある?
伊良湖岬(いらごみさき)があるのは、愛知県の渥美半島の先端。三河湾・伊勢湾の入り口であり、三重県の鳥羽までは神島を挟んでわずか20km。
渥美半島には豊橋鉄道渥美線が延びていますが、真ん中あたりにある三河田原駅まで。伊良湖岬までは、そこからバスで50分ほど。
なお、伊良湖という名前ではありますが、湖があるわけではありません。もともとは伊良子、伊良児などの字が当てられていたそうですが、いつの間にか湖に変わったそう。
岬のランドマーク 伊良湖岬灯台
灯台へ向かうには、駐車場から400mほど歩きます。神島や鳥羽の街並みを眺めながら海辺の遊歩道を進んで行くと、真っ白な灯台が姿を表します。
伊良湖岬灯台は、昭和4年に造られた高さ14.8メートルの灯台で、海面にかなり近い位置に建てられているのがポイント。青い海をバックにそびえる真っ白な灯台は、とってもフォトジェニック。伊良湖岬を象徴する光景です。
遊歩道周辺に並ぶ岩は、和歌が刻まれています。こちらは、江戸時代後期の漁夫歌人・糟谷磯丸(かすや いそまる)が歌った「まじない歌」。全部で70個もの歌碑が並んでおり、いのりの磯道という名が付けられています。
絵になるビーチ 恋路ヶ浜
伊良湖岬灯台の近くにあるのは、約1kmに渡るゆるいカーブのビーチ。かつて、恋の伝説があったことから恋路ヶ浜という名で呼ばれています。
そんな恋路ヶ浜は、伊良湖岬灯台と合わせて「恋人の聖地」にも認定されており、幸せの鐘が設置されています。
この場所は「日本の音風景百選」に選ばれています。また、恋路ヶ浜には渥美サイクリングロードが通っており、「日本の渚百選」「日本の道百選」「日本の白砂青松百選」に登録されています。合計すると4つの100選に登録されており、それを記念した日本の100選記念モニュメントも作られています。
ヤシにまつわるエピソード
意味有りげに一本だけ植えられたヤシの木。そのまわりを囲む柵には、たくさんの南京錠が掛けられています。
こちらは願いのかなう鍵。願いを記してカギをかけるという、割とオーソドックスなものですが、その由来が面白い。
かつてこの地に滞在した柳田國男は、浜辺に流れついたヤシの実の話を島崎藤村に伝えます。そこに着想を得た藤村が執筆したのが「椰子の実」という詩。
「名も知らぬ遠き島より流れ寄る 椰子の実一つ・・・」というフレーズがあり、これを再現しようと昭和63年に始まったのがやしの実投流。沖縄県の石垣島をこの「遠き島」に見立て、そこから目印を付けた椰子の実を流すというイベントです。
毎年流し続けること14年目にして、ついに最初の1つが渥美半島に流れ着きます。それを記念して設置されたのがこの願いのかなう鍵なのです。
石垣島から伊良湖岬、直線距離でも1,600kmは離れているのに、ただ流れに身を任せたヤシの実がたどり着いたのは奇跡的。なお、渥美半島には流れ着いたものの、まだ恋路ヶ浜には流れ着いていないそう。いつか叶う時がくるのでしょうか。
衝撃難易度の四つ葉クローバー探し
伊良湖岬には、四つ葉のクローバー発祥の地と書かれた案内板があります。幸せの象徴として有名な四つ葉のクローバーですが、最初に見つかったのが、この伊良湖岬とのこと。さらに、金運や商売繁盛の五つ葉のクローバーも見つかるらしい。
さきほどのヤシの木のまわりには、クローバーがびっしり。せっかくなので探してみよう!でも、こういうのニガテなんですよね・・・
いきなりあった!!!
ここに生えているクローバーば、ほぼ四つ葉か五つ葉です。むしろ三つ葉が全く見つからないというイージーモード。
近くには、クローバーの形をした想い石もあります。想いを念じて持ち上げたとき、軽く感じたらそろそろ叶うかもしれないそう。私の感覚では激重でした。
名物の大アサリ
伊良湖岬に来たら、食べておきたいのが、名物の大アサリ。正式名称はウチムラサキといい、アサリやハマグリの仲間です。
岬に向かう途中にも多くの飲食店が並んでいますが、灯台に行くならば灯台駐車場前の食堂街が利用しやすいです。お店がたくさん並んでおり、ほとんどのお店で大アサリを食べることができます。
何となく目に止まった萬八屋さんにて大アサリ定食!焼いた大アサリが3つも付いた定食メニュー。醤油味の大アサリは風味豊かでとっても美味!肉厚で食べごたえも充分です。
お味噌汁はノーマルアサリ。隣に置いて比べてみると、その巨大さがわかります。
定食にはデザートとしてみかんとメロンがついてるのも嬉しい。さらに、お会計後にパイナップルまでもらってしまいました!フルーツたっぷりで嬉しすぎます。
道の駅・伊良湖クリスタルポルト
伊良湖岬灯台に向かう遊歩道を通り抜けると、道の駅クリスタルポルトにつながります。
名物の大アサリを食べることができる岬亭や、島崎藤村の椰子の実の詩をメインテーマにしたヤシの実博物館などが入っているのですが、ただいま臨時休館中でした!
道の駅の目の前は伊良湖港。鳥羽行きの伊勢湾フェリーや、伊良湖と鳥羽の間に浮かぶ離島・神島行きの神島観光船、愛知三島である篠島・日間賀島行きの名鉄海上観光船が就航しています。
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