南大東島 Part 4 独自のスタイルに仕上がった港めぐり(大東諸島)

大東諸島

南大東島の港は普通じゃない!堤防も桟橋もなく、外海に面したコンクリートの巨大建造物。スケール感に圧倒されつつ、常に強風や高波といった過酷な環境であることを体感することができます。

念願の『北大東島・南大東島』へ!困難の事前計画編(大東諸島)
島好きならば一度は訪ねてみたい沖縄のはじっこの離島「大東諸島」。絶海の孤島であるため、そのアクセスはなかなかハード。今回の記事では、試行錯誤した計画や、宿や移動手段の予約など、事前準備をまとめています。「三角航路」が廃止となった今、2島をめぐるのはけっこうタイヘンな予感がします。
訪問日:2025/11/14(金)~11/15(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

たのしい港めぐり

南大東島には港が多数あります。それほど大きな島ではないため、一見するとナゼという気持ちになりますが、絶海の孤島であるという点がポイント。那覇から来る貨客船「だいとう」が波によって接岸できなくなるため、海況に応じて使い分けしているのです。

常に強風にさらされている大東島の港は、他の島で見るものとは大きく異なっており、そんな「港めぐり」をしてみるのも島の楽しみ方の一つ。

ということで、今回は島の西南北に点在する貨客船が寄港する港「西港」「亀池港」「北港」をめぐります。東に港がない理由は、東風が多く西風が少ないため。

そして、この3つに加えて、「漁港」へも訪ねてみました!この漁港もまた普通とは異なる特別仕様なのです。

西にある西港

一番メインとなるのが西港。明治33年(1900年)、第一回の渡航者が上陸したのがこの場所です。現在も那覇からの貨客船が最も多く寄港しているそう。

設置された巨大なクレーン。急峻な地形であり台風が多いため、普通の港と異なり桟橋や防波堤を設置することができない大東島。貨客船が寄港しても着岸することができないため、このクレーンを使って荷卸を行うのです。

この西港の周辺には「上陸記念碑」「南大東島開拓百周年記念碑」「ミレニアムパーク」「ボロジノパーク」「フロンティアパーク」と、様々な見どころがあります。

特に「西港旧ボイラー小屋」は必見!南大東島を代表する名所なので、時間がない方はこの西港だけでも充分かもしれません。ここについては次回以降の記事にて!

南にある亀池港

貨客船「だいとう」が寄港する港のひとつが亀池港。島の南側にあり、西風で西港が利用できないときに使われるそう。

目が覚めるようなブルーの海の周りは、10m以上はあるかという高い岩の壁が囲んでいます。ここは防波堤のような岸壁が伸びているので、貨客船だけでなく小型船でも利用できそうな予感。

この岩の壁はおそらく石灰岩。よく見ると鍾乳石の赤ちゃんもみかけました。ウワサでは化石が見つかることもあるそうです。

港の一部はちょっとした磯場になっており、生き物観察も可能。ジャンプしながら動き回るイワガニや、潮溜まりに残るタマカエルウオなどを見かけました。プールが高波で近づけなかったので、海の生き物に会える貴重なポイントでした。

この亀池港から上ったところにはレアな「可倒式風車」があるので、ついでに立ち寄るのもおすすめ。ここについても次回以降の記事にて!

北にある北港

続いて向かったのは、島の北部にある北港。なのですが、ゲートが閉まって立ち入り禁止となっていました!

入れなかったので上から眺めてみると、まるで舞台のような大東ならではの港が見えます。ここも西港同様に岸壁や防波堤はありません。

海の向こうには北大東島が見えます!離れて見ると、すごく平坦な島に見えます

圧巻の南大東漁港

港めぐりで見逃せないのが漁港。通常、島の漁港というと、わざわざ観光客が立ち寄ることは少ないポイント。しかし、南大東島の漁港は普通の漁港ではありません!高さ10mはあるかという壁に取り囲まれています!!まるで要塞のような姿は、思わず「おおー!」と声が出るほどの迫力。きっとダムとか好きな人にも刺さる巨大建造物です。

通常の漁港は堤防を突き出して海を囲うように造りますが、前述の通り激しい台風を受ける大東島ではすぐに壊されてしまいます。そのため、岩盤を掘って港を造り上げる「岩盤掘り込み式」を採用。多額の費用がかかるため実現に時間がかかりましたが、平成元年(1989年)から整備がはじまり、平成20年(2008年)に主な施設が完成。港の入り口を発破によって海とつなげる際は、村民総出の祝賀会が開かれたそう。

掘り出された岩は、なんと東京ドーム2杯分!!「日本唯一の岩盤掘込式港」であり、「日本最大の掘込工法型港」でもあるそう。

岸壁まで降りてみると、その壁の高さをさらに実感することができます。壁に描かれているカラフルなアートは、おそらく島の学校の卒業記念作品。きっと島の子どもたちにも愛されている港なのでしょうね。

なお、この漁港は島の北側にあるため、北風が多く吹く冬場は使用できないことも。そのため、向かいの北大東島の南側にも漁港が造られるのですが、それはまた北大東島の記事にて書きますね。

見れなかった貨客船

今回はフライトでの訪島ですが、島での滞在期間が貨客船「だいとう」の入港日と被っています!

到着時間に合わせて港へ行き、クレーンでの乗下船を見ようと思っていたのですが、いつの間にかスケジュールが延期となっていました。

イメージ写真

そのかわり、この次に行く北大東島での滞在とかぶったので、そちらで見に行くのを楽しみにしておきます!

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