笠岡諸島2島目は、最大の島・北木島(きたぎしま)。簡単な島の紹介から、アクセス&訪島計画、そして白石島からのフェリー乗船記などを書いております。フェリー大福丸の船内には、意外なものがたくさんありました。
北木島ってどんな島?
北木島は、笠岡諸島最大の島。花崗岩「北木石」の産地として知られており、石材産業で栄えた歴史を持つ「石の島」であります。
その石材は、東京駅丸の内駅舎、三井本館、日本橋、大阪城桜門竜虎石、大阪市中央公会堂、日本銀行本店など日本各地で利用されています。きっと知らず知らずのうちに見ている方も多いのでは。
キャッチフレーズは『石と流し雛の島』。流し雛というのは、旧暦3月3日に行われる行事。毎月1体ずつ作ってためた12体の紙雛と、アサリ寿司などを添えて厚紙の舟を海へと流します。
近年は、お笑いコンビ「千鳥」の大悟さんの生まれ故郷としても知られています!大悟さんのファンの方はもちろん、フレンドリーなご両親目当てで訪れる方もいるそうです。
アクセスと訪島計画
笠岡駅より徒歩約5分の笠岡住吉港から三洋汽船(普通船・高速船)、笠岡駅より徒歩約20分の笠岡伏越港からフェリーが出ています。所要時間は普通船49分、高速船36分、フェリーは43分~70分ほど。
ここで注意が、北木島の港は4ヶ所あるということ。フェリーは北部の「豊浦港」「金風呂港」、三洋汽船(普通船・高速船)は東部の「楠港」と「大浦港」と寄港地が分かれています。もっとも離れた金風呂港~大浦港は6kmくらいとなかなかの距離。目的に合わせて到着の港を選ばないと、なかなかハードな旅になってしまいます。
おそらく一番の見どころである「石切りの渓谷展望台」はフェリーの豊浦港・金風呂港が最寄り。そして平日12:00~13:00・土日祝11:00~13:00とお昼どきしか営業していないので、そのタイミングに合わせる必要があります。また、食事処とミュージアムを備えた「K’s LABO」も豊浦港が最寄り。そして土日のみのオープン。このあたりが計画を立てる際に気をつけておくポイントです。
今回は他の島と合わせて、このようなプランでめぐることに。
フェリーで「金風呂港」に到着、島内を散策しながら時計まわりに進み、「楠港」から普通船に乗り次の島へと渡る予定です。楠港までは徒歩40分ほどかかりますが、滞在時間は3時間9分もあるので問題ないはず!
なお、この計画は大きく崩れます。
フェリーで北木島へ
今回は白石島からフェリー大福丸に乗船。乗船時にスタッフさんの姿は見当たらなかったのですが、どう見ても普段着のおじさんが案内してくれました。
運賃は200円と格安。券売機はないので、このおじさんに現金で支払います。たぶんこのおじさんが船員さんです。
船内は屋内席と広いデッキスペース。広々とした空間は、これぞフェリーといった雰囲気。
これまで多数のフェリーに乗ってきましたがこの船には他にはないものがあります!
それはなんとメダカ!!プラケースにて、メダカが飼育されているのです!
メダカだけでなく、いろんな植物の植木鉢もあり、まるでお庭。さっきのおじさんが育てているのでしょうかね。
繁栄を感じる金風呂港
乗船時間25分で、北木島の金風呂港へ到着。フェリーのおじさんはとっても優しく、下船時も北木島についていろいろ教えてくれました。
小さな待合室があるだけの港。
港のそばには石切唄の石碑が建てられていました。手作業で石切りが行われていた時代、石工たちは七七七並五調のこの唄を歌いながらテンポ良く作業していたそう。歌詞の内容は即興であり、唄が上手いと賃金も上がったそうです。
こちらは光劇場。石材業で栄えていた時代、島には4つの映画館があったそう。ここはそのひとつであり、1950年代から1967年ころまで営業していたようです。こういった娯楽施設があるということは、それはそれは島が賑わっていたのでしょうね。
金風呂港から石切りの渓谷展望台までは徒歩3分ほど。営業時間は13:00までなので、まずはそちらへ向かうことにしました!
つづく。
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