昭和初期に造られた木造校舎をリノベーションした博物館。黒板にラクガキしたり、教室に座ったりとノスタルジックに楽しめるスポットです。一直線の長い廊下では、ぞうきんがけレースも開催しております!
旧校舎利用の博物館
愛媛県の西予(せいよ)市にある宇和米博物館は、「米どころ宇和」を紹介するためにつくられたミュージアム。
この博物館の建物は、昭和3年に造られた木造建築である旧宇和町小学校旧校舎。歪みの無いドイツ製のガラス、真鍮のレール、御影石の土台、節のない立派な宇和ヒノキを使用と、当時としてはかなり豪華に作られていたそうです。
小学校として使い続けるには耐震などの面で問題があるため使用が中止となってしまいます。取り壊しも考えられましたが、住民の熱意によって移築保存が決定。平成2年に現在の位置に移築され、翌年博物館としてオープンしました。人々に愛された校舎は新たな役割のもとで残されることとなったのです。
丘の上に立っているため、見晴らしも抜群。うわ町が見渡せます。
「使われなくなった校舎を活用した施設」ときく少子化による廃校かと思ってしまいますが、決して子供がいなくなったわけではありません。すぐ近くには現在の宇和町小学校の姿があり、「廃校リノベーション」というと語弊があるのでご注意ください。なお、現在の宇和町小学校は、縦横100mの大きなグラウンドが自慢!野球場は4面、サッカー場は2面もとれるそうです。
教室はそのまま展示室に
教室はお米に関する展示室となっています。米の起源や稲の伝来、コシヒカリやササニシキといった様々な銘柄の紹介などが並びます。
明治から昭和にかけて農耕に使用されていた農具も展示されてます。鍬(くわ)や犂(すき)といった小型のものから唐箕(とうみ)のような大型のものまで、民俗資料館みたいな雰囲気です。
展示室がずっと続いているのかと思いきや、いくつかの教室はシェアオフィスや貸会議室として利用されています。通常なら「1年2組」といった表記がされるクラス名表示プレートが「〇〇株式会社」と会社名になっているのがユニーク。
遊べる黒板ルーム
さらに進んで行くと、突然大きな壁が姿を表します。この部屋は「黒板ルーム」と名付けられた、黒板でできた壁が立ち並ぶ楽しげなお部屋。足を踏み入れると、粉っぽいチョークの香りが立ち込めます。
「みんなが見て楽しくなったり、うれしくなることをかいてみよう」ということで、この黒板はチョークで自由に落書きできます!
相合い傘や流行りのキャラクターなど、いろいろな落書きは見ているだけでも楽しい。見たことない進化を遂げるピカチュウも見つけてしまいました。
久しぶりにチョークに触れたのですが、独特な書きごたえと、たまにカカカッとなってしまう感覚が懐かしすぎてやばい。黒板消しをドアの上に挟みたくなってきました。
私が何を描いたかって?・・・ピカチュウを退化させました。
ノスタルジックな白壁教室
一番奥の部屋は白壁教室。ここは、昔ながらの教室の雰囲気を再現した部屋。教卓や学習机が。椅子に座ってみると小学生時代を思い出して、全力で机に落書きしたくなります。
壁に貼られた音楽家たちの肖像画。学校の怪談でもおなじみで、低学年の頃はけっこう怖がってた思い出が蘇ります。一時期音楽家の顔真似が流行ってたのも良い思い出です。
静かにたたずむ跳び箱。飛ぶのはニガテだったけど、組み立てるのは好きだったなぁ。もういろいろな思い出が蘇ってきて胸がいっぱいです。
廊下で遊べるぞうきんがけ
この宇和米博物館にはながーい木造廊下があります。109mにも及ぶこの廊下では、なんとぞうきんがけ体験を行っています。これだけ長ければ全力で駆け抜けられそうですね〜。
さらに、そのぞうきんがけのタイムを競うレース「Z-1グランプリ」も開催!歴代最速は17秒38とのこと。どんな速さなのか想像もつきません…!
芸能人も挑戦しており、記録が展示されてます。明石家さんまさん、国分太一さん、桂小枝さんなど名だたるメンツが並ぶ中で、パンサー向井さんが27秒20とダントツな様子でした。
気になる方は、公式サイトをご覧ください~。
行ってみた感想
米博物館というタイトルからミュージアム的な施設をイメージしておりましたが、何かを学ぶというよりは「なつかし小学校体験」がメインのような印象でした。
同世代の人たちで訪問したら、黒板ラクガキや立ち並ぶ懐かしアイテムの数々で盛り上がること間違いなしです!思い出話が間違いなく満開になります。
有料ですがぞうきんがけ体験も行っているので、友だちと対戦してみても楽しめそうな場所です。
アクセスと営業情報
JR予讃線の卯之町駅から徒歩約10分。車の場合は西予宇和ICから約7分ほど。目の前に無料の駐車場があります。
開館時間 | 9:00~17:00 |
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休館日 | 月曜 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://komehaku.localinfo.jp/ |
※掲載の情報は2022年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
※公式HPでは営業時間や休館日などの記載を見つけることができず、いよ観ネットの情報を参考にしました。
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