深層水ミュージアムの向かいにある、静岡県水産・海洋技術研究所。ここに付属の小さな展示室「うみしる」は、水槽に飼育された生き物を観察したり、漁業や水産加工を学ぶことができるミニミュージアム。予約不要で誰でも気軽に見学することができます。
研究所の付属施設
うみしるは、静岡県水産・海洋技術研究所による展示施設。
外観は研究所そのもの。目立つ看板などはなく、観光要素が少ないので、気づかずに素通りしてしまう方も多いかもしれません。
なんとなくお堅い印象を受けますが、見学にあたり予約や手続きは一切不要。入館料も無料なので、気軽に立ち寄れるスポット。
浜松市にある水族館「浜名湖体験学習施設ウォット」はこの研究所の分場。そのため、ここをウォットの本丸にあたる施設であるそうです。
広がるミニ水族館
館内には固定式の水槽が5基、大水槽1基、プール水槽1基。展示室の規模は小さいですが、置かれた水槽が大きめなので水族館の雰囲気は存分に味わうことができます。
大水槽ではウツボ、マダイ、クエ、トラフグなどの海水魚が悠々と泳ぐ。この海水は、すぐ近くの海から直接引いてきているそう。そのため、日によって透明度にばらつきがあるようです。
当初はウミガメも展示されていましたが、いろいろな事情でとりやめになってしまったそう。ウミガメとイルカはタイヘンなようです。
見ることができる生き物
まず目についたのは立派なタカアシガニ。大きな脚で壁にしっかりと貼り付いてます。おそらく、この施設で最も大きい生き物です。
ガラス面にぴったりと張り付いたコバンザメ。コバン部分が見放題です。案内してくれたおじさんによると、写真に撮って待ち受けにすると金運があがるかもしれないとのことです・・・!
プール水槽を泳ぐネコザメは、人がくるとエサもらえると思って寄ってきます。サメのなかでもカワイイタイプであるネコザメ、人によってくる姿は愛嬌たっぷりです。
マニアックな深海生物
こちらはアカザエビ。非常に美味らしく、フレンチやイタリアンでも使用される食材とのことです。
オオグソクムシに乗っかるオキナエビ。全身に毛が生えた姿から翁(おきな)という名を冠していますが、アメリカザリガニにそっくりです。
腕が大きくてイシツブテみたいなバランスのエンコウガニ。えんこうというのは、いけない意味の方では無く「猿猴」、すなわちサルのこと。甲羅が赤くサルの顔のように見えることからこの名が付いたといわれています。
漁業と水産加工
ここは校外学習としても利用される施設であるため、学び要素もたくさん。子供向けかと思いきや、大人が見ても楽しめる内容です。
はえ縄、まき網など様々な漁の様子が模型で展示。足元にはフローチャートが描かれており、「どのサカナを獲るか」というところから決めて見ることができます。
しずおかの自然や旬について学べるジオラママッピングも。訪問時は調整中であったため見ることはできませんでしたが、きっと色鮮やかな世界を見ることができるハズ。
静岡の加工品に関する展示もあります。サクラエビ素干し、しらす釜揚げ、かつお節など、名産の加工品がたっぷり。完全に乾燥していないかつお節の「なまり節」、サバやイワシなどの赤身のサカナからつくる「黒はんぺん」などご当地感あふれる要素も。
展示を見ていたら、めっちゃお腹が空いてきました!!
安心してください、すぐ近くにはレストランを備えた「うみえーる焼津」という施設があります。ここまで来たら、寄ってみましょう!
まぐろ茶屋もおすすめ
日本最大級の遠洋漁業の基地として知られる焼津港。うみえーる焼津では海産物の販売所。2階にはマグロ問屋によるレストランまぐろ茶屋があり、気軽にマグロをはじめとした海鮮メニューを味わうことができます。
せっかく焼津に来たのだからマグロをたっぷり味わいたい!ということで「大中ハーフ丼」。人気の中トロ丼に大トロが加わったゴージャスなメニューです。
さすがマグロの本場、とろっとろで物凄く美味しいです。さらにここの海鮮丼は酢飯!白飯より酢飯派な私にとって、とっても嬉しい仕様でした。オーダー時に確認してくれたので、もしかしたら白飯への変更もできるかもしれません。
アクセスと営業情報
焼津駅前より焼津市自主運行バス「ゆりかもめ」に乗り、10分ほどのバス停《アクアスやいづ》下車後徒歩2分ほど。
開室時間 | 9:00~16:30 |
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休室日 | 年末年始 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://fish-exp.pref.shizuoka.jp/06information/6-2-4.html |
※掲載の情報は2023年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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