日向岬のダイナミックな地形を存分に体感できるのが馬ヶ背と呼ばれるスポット。深く切り立った断崖を見下ろすスリルを体感できます。2022年には、まさかのガラス張り展望台が開設されました。
遊歩道をめぐって馬ヶ背へ
宮崎県日向市、日向岬の突端に位置する「馬ヶ背」は人気の観光スポット。駐車場はいくつかありますが、おそらく最寄りとなるのが売店も備えた馬ヶ背駐車場。駐車台数はそれほど多くないので、繁忙期は少し離れた第2、第3駐車場に停めることになるかもしれません。
この馬ヶ背の見どころは①スケルッチャ(日向岬馬ヶ背展望台)、②日向岬展望台、③細島灯台の3ヶ所。
駐車場からは遊歩道が延びており、①スケルッチャまでは徒歩8分ほどの道のり、その先の②日向岬展望台はそこから3分ほど。帰りに③細島灯台に寄り道した場合、歩行時間はトータルで30分ほどです。
所要時間は、さくっとめぐるだけなら30分、ゆっくり写真を撮ったりしても1時間はかからないくらいです。
①スケルッチャ
駐車場からさくさく歩いたところ、実際は5分ほどで日向岬馬ヶ背展望台に到着。
ココから見えるのは高さ70mの断崖絶壁!柱状節理と呼ばれる、マグマが冷えて固まった奇岩がびっしりと連なる様子は大迫力です。
この展望台には、2022年にスケルッチャが設置されています。不思議な響きのその正体は、ガラス張りの突き出した展望台!
まわりの壁はもちろん、足元までガラス張りというスペシャルな仕上がり。スリルを追求した結果、このようなカタチになったそう。高所恐怖症の方は悶絶すること間違いなしです!
②日向岬展望台
スケルッチャからさらに先へ進むと見えてくるのが日向岬展望台。
崖の上を柵に囲まれた道が続くという、なんとも絵になる光景。海に突き出したかのような展望台は開放感抜群で、果てしない闇の向こうに手を伸ばしたくなりますね。
眼下に寝そべって鼻をのばす象みたい地形が見えます。よく見ると、その岩肌ははずらりと並ぶ柱状節理。まるで集合体のような質感で、これまた恐怖症な方は要注意。
③細島灯台
日向岬展望台から帰り道、スケルッチャそばの道を登っていくと、ソテツに囲まれた細島灯台が姿を表します。
明治43年に点灯を開始した灯台で、その後何度か改修工事を経て現在に至ります。塔の高さは約11メートルと小ぶりですが、海面から灯火までの高さは約101メートルとかなりの高さ。
ここは周辺を見渡す展望スポットでもあります。写真中央の崖は、さきほどの日向岬展望所。離れてみた方が、スリルを感じるのは私だけでしょうか。
実はこの馬ヶ背、今回が3度目の訪問。最初に訪れたのはまだ国内旅行を始めたばかりの頃でした。たまたま近くを通ったのでよくわからないけど立ち寄ってみたところ、思わぬ絶景に良い意味で期待を裏切られた気持ちでいっぱいでした。日本には全国的に名前が知られてなくても素敵な場所がたくさんある、そう感じることができたこの場所は、私のマニアックな場所を追求する旅の原点のひとつでもあるのです。
急に自分語りを始めて皆さんがひいてしまったところで、そのときに経験した注意事項を!万が一夕陽のタイミングで訪問予定の方、うっかり日没まで展望台で過ごしてしまうと、帰りは駐車場まで真っ暗な木々の中を歩くことになりますよ!
願いが叶うクルスの海
馬ヶ背のすぐ近くには「願いが叶うクルスの海」というスポットがあります。馬ヶ背駐車場から車で3分ほどなので、合わせての訪問がおすすめ。
展望台からの景色がコチラ。東西約200m、南北約220mにわたって裂け、上からの見ると十字のカタチに見えるのでクルスの海と呼ばれています。
クルスというのは一目瞭然ですが、願いが叶うとはどういうことなのでしょうか。その秘密がコチラ、十字架のそばに浮かぶ小島を合わせてみることで、「叶」という漢字に見えるのです。
多くのカップルが集うデートスポットであり、結婚式の前撮り場所としても人気があるそう。
このカタチが自然にできた造形というのは奇跡的。一歩間違えれば「吐」とか「叱」とか、もしかしたら「汁」になっていたかもしれません。そう考えると、「叶」で止まったのはなんともロマンティックな気がしてきました・・・!
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