高千穂を代表する人気スポット。迫力ある渓谷には、真名井の滝がシャワーの様に降り注ぎます。散策コース内には見どころも多く、神話に関わるポイントも多数。
気軽に楽しめる渓谷
高千穂峡は、五ヶ瀬川にかかる峡谷。その美しい姿から「国の名勝」にも指定、さらに「国の天然記念物」にも選ばれています。
深い峡谷ではありますが、高千穂のまちの中心部からほど近く。さらに峡谷に沿って遊歩道が整備されているため、気軽に楽しむことができます。
駐車場はいくつかありますが、今回利用したのは「第1御塩井(おしおい)駐車場」。「真名井の滝」「淡水魚水族館」「貸しボート乗り場」など人気のポイントに最も近い駐車場です。
ただしこちらは有料500円。少し離れた駐車場ならば、無料で利用できるところもあります。また、繁忙期にはすぐ満車になってしまう恐れもあるのでご注意を。
今回は4月上旬の日曜に訪問したところ、9:30くらいには満車となっておりました。ここに来る前に立ち寄った天岩戸神社でも、おじさんから「高千穂峡行くなら、早く行った方が良いよ!入れなくなるから!」とアドバイスいただきました。繁忙期に行くならば、朝早い時間か夕方くらいに行くのが良さそうです。
御橋から見渡す高千穂峡
駐車場から高千穂峡までは、御橋(みはし)を渡ります。橋の右側は雄大な渓谷が広がるダイナミックな光景。
左側を覗いてみると、早々に高千穂峡のメインスポットである真名井の滝が。これぞ高千穂峡という光景を前に、一気にテンションが上がります。
渡った先には観光案内所や売店、流しそうめんのお店などが軒を連ねています。「幸せの黄色いポスト」も置かれており、人気のフォトスポット。
おのころ池とおのころ島
そのまま進むと、おのころ池という名の池が見えてきます。
池の真ん中には石祠が見えますが、ここにはおのころ島という名がつけられていました。
おのころ島というのは、古事記や日本書紀に記された国産み神話に登場する重要な島。イザナギ・イザナミという神様が「天の沼矛(あめのぬぼこ)」で下界をかきまわします。そのときに一番最初にできたのが「おのころ島」。イザナギ・イザナミはそのおのころ島に降り立ち、淡路島、四国、本州といった日本の島を次々と産んでいきました。
そんな神話にちなんだ名称がつけられている池。神話の里と呼ばれる高千穂に非常にマッチするネーミングですね。
ここではコイの餌やりができます。巨体をくねらせて泳ぐ姿に目を奪われます。
あれ!?コイじゃなくてチョウザメ!?
コイに混じって、1mはあるかという大きなチョウザメが悠々と泳いでいました。なお、チョウザメは水面に浮かぶコイの餌には見向きもしません・・・!
神秘的な真名井の滝
おのころ池から少しだけ階段を下って行くと、滝見台に到着。
ここから振り返ると、先ほど御橋からも見えた真名井の滝をまた違う姿で見ることができます。
日本の滝百選の一つに数えられており、その落差は約17m。先ほどのおのころ池より流れ落ちているそうです。
滝の上部に御橋が映り込むと、良いアクセントに。
真名井の滝ばかりに目が行ってしまいますが、滝の手前の岩肌も独特な景観。柱状節理という、噴火によって流れ出た火砕流が柱の形で固まった姿を見ることができます。
ダイナミックな巨岩
この先は2022年9月の台風14号の被害で通行止め・・・かと思いきや開通していました。
散策路の対岸にそびえ立つ岩壁は、仙人の屏風岩。高さ約70mの岩肌には、先ほどと同様に柱状節理を見ることができます。この岩肌が屏風に見えることから、また神通力を持つ仙人によって造られたと考えられていることからこのような名前が付いているそうです。
注連縄がかけられた巨石は鬼八の力石。かつて高千穂神社の祭神である十社大明神の一柱・三毛入野命(みけぬのみこと)が、悪さをしていた鬼八を退治しこの地を治めたといわれています。この時、鬼八が三毛入野命に力自慢をした石であるそう。
散策路はこの先もまだ続き、高千穂神社や道の駅高千穂にもつながっていますが、今日のところはここまで。
ちなみに第1御塩井駐車場の奥には貸しボートがあり、真名井の滝周辺をボートで進むことができます。ただし、天候の影響を受けやすく、訪問した際は快晴でしたが増水のため中止でした。
かなり人気なアクティビティなので予約がおすすめ。1週間前9:00~2日前9:00まで、クレジットカードで予約ができます。料金は30分で4,100円~5,100円とそれなりのお値段。一人だとちょっと躊躇われる金額ですね。(※2024年4月時点)
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