京の都の四方を守る4社の一つであり、深い歴史を持つ神社。境内にはとにかくウサギがたくさん!かわいいものからユニークなものまで、ウサギ探しが楽しめます。ところで、なぜウサギがいるのでしょうか。
京都の東を守る神社
岡崎神社の創建は延暦13年(794年)。平安京遷都の際に、平安京の四方に祀った大将軍社の一つとされ、都の東に鎮座することから「東天王」と称されています。
ちなみに他の3ヶ所はどこかといいますと、北は今宮神社境内の大将軍社、西は大将軍八神社、南は藤森神社境内の大将軍社であるそう。そして東はここ岡崎神社だけでなく、大将軍神社 東三條社であるという記載も。
御祭神は「速素盞嗚尊(スサノヲノミコト)」と「奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)」、そしてその子供たちである「三女五男八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)」。子だくさんな神様であるため、安産の神として信仰されています。
境内にはウサギがたくさん
さてさて、岡崎神社といえばウサギ!鳥居の先には、狛犬ならぬ狛うさぎが構えています。狛犬には魔除けや神前守護といった意味がありますが、ウサギさんはかわいさ100%!
両サイドに置かれているのですが、よく見ると、片方は口を閉じており、片方は開いているという阿形・吽形スタイル。閉じている方はむーっとしているようで、これまたかわいらしい。
絵馬ももちろんウサギ。子授祈願や安産祈願がたくさん集まっています。
おみくじももちろんウサギ。中におみくじが入っているのですが、持ち帰らずに並べて帰る参拝者も多いそう。白とピンクのウサギがずらりと並ぶ姿はとっても愛くるしいです。
拝殿には招きうさぎもいます。招き猫は商売繁盛の縁起物ですが、ウサギは何を招いているのでしょうかね。
境内の手水舎には黒いウサギ。こちらは子授けうさぎ。黒御影石でできており、水をかけてお腹をこすって祈願すると、子宝に恵まれ安産になるそう。
隠れウサギを探せ
ぱっと目に付くウサギ以外にも、境内をよく見るといろいろなところにウサギが隠れています。
拝殿の階段のゴールドな留め金、ここにもウサギが。
そして、こんなところにもウサギが隠れていました!
これは狛ウサギではなく、「狛犬」の台座部分。餅つきする姿が描かれています。
反対側の狛犬には、波乗りウサギが!現代ではあまり水辺のイメージがないウサギですが、中世~近世にかけては波とウサギは好まれた組み合わせ。能の謡曲「竹生島」にて「月のウサギが湖面に映り、波に乗っているよう」という表現があったことがルーツであるそう。
なぜウサギがいるのか
ところで、なんでこんなにウサギがいるのでしょうか?島根県の「出雲大社」は、御祭神・大国主大神に関わる神話「因幡の白兎」にちなんで多数のウサギが置かれており、埼玉県のウサギ神社「調神社」は月の満ち欠けを信仰する月待信仰がその由来でした。岡崎神社にはどういった由来があるのでしょうか。
かつて、この岡崎神社の境内を始めとした一帯はノウサギの生息地であり、神の使いとされていました。ウサギは子供をたくさん産むことから、子授けの信仰も生まれたそう。
また、干支の卯の方角は東であるため、京の東を守るこの神社と一致したという説もあるようです。
というわけで、ウサギたっぷりの岡崎神社でした!境内はそれほど広くないので、参拝だけなら15分もあれば充分。岡崎エリアの美術館めぐりや平安神宮、金戒光明寺あたりと合わせて訪問するのもおすすめです。
アクセスと参拝情報
参拝時間 | 境内自由 |
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料金 | 無料 |
公式サイト | https://okazakijinja.jp/ |
※掲載の情報は2025年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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