北木島から真鍋島に移動し、ネコと遊びはじめてしまったのが前回までのおはなし。今回の記事では、水軍の本拠地としての歴史を感じる集落や、映画のロケ地である真鍋小中学校 、走り御輿で知られる八幡神社など島の名所をめぐっていきます。
歴史を感じる集落
真鍋島、本浦の集落へ。焼き板を使った黒い壁がなんとも情緒あふれる光景です。
集落内の道はまるで迷路。交差点も十字路にならないようになっている箇所が多いです。かつて真鍋水軍の本拠地であった島なので、先が見通しにくい防衛を意識した町割りとなっているのです。
そんな集落内にある名所が真鍋家住宅。かなりわかりにくいところにあり、最初素通りしてしまいました。
こちらは真鍋島を代表する古民家建築。明治3年(1870年)建築の主屋は、登録有形文化財にも指定されています。訪問時は門こそ開いていましたが、家屋はクローズしておりました。口コミなどを見ると、中に入れることもあるようです。
平安時代から続く円福寺
集落の奥にある円福寺。その歴史は古く、延暦14年(795年)創建。平安時代から続く由緒あるお寺なのです。
ここは真言宗の寺院。境内にはあじろ笠をかぶり、金剛杖を携えた修行姿の弘法大師像が立てられています。社殿は江戸時代に火災により焼失しておりますが、 寛政5年(1793年)に再建されたそうです。
高台に立っているため、境内からは集落を広く見渡すことができます。高い建物が無い光景、きっと50年前くらいからそれほど変わっていないのでしょうね。
趣深い真鍋小中学校
集落内にある真鍋小中学校。昭和24年(1949年)に建設された木造2階建て校舎です。
ここは映画のロケ地としても数多く利用されてきたスポット。2024年の『劇場版トリリオンゲーム』では、運動会のシーンの撮影のために島内外から100名のエキストラが集まったそう。
施錠されているので窓からちらっと中を覗いてみると、スリッパが置かれています。昼間ならば内部見学できるのかなと思いきや、ここは現役の校舎。島の学校は閉校となっていることが多いので勝手にそうだと思い込んでいましたが、そんなことはありませんでした。
なお、笠岡市観光協会によるサイト「またたび笠岡。」には「現在、建物の老朽化のため、内部の見学はしておりません。外からの見学をお願いいたします。」との記載が。外から眺めて楽しみましょう!
走り神輿の八幡神社
本浦港と岩坪港の間にあるのが八幡神社。本浦側・岩坪側と2つの参道があり、今回は本浦側から登ります。
長く続く石段。それほど距離はなく、ひと息で登れるくらいです。
屋根付きの参道には、5月上旬に行われる走り神輿の歴代写真が飾られています。重さ100kgという神輿を8人一組で持ち上げ、路地や海岸を全力疾走するという島独特の催し物。
実は今日がその走り神輿開催日!
私は全く知らなかったので真鍋島訪問を夕方にしてしまいましたが、午前中に来ていればその様子を見ることができたのでした。さきほど北木島の港で話した方に動画を見せてもらったのですが、狭い路地を走る神輿は迫力満点でした!!
夕暮れの本浦港へ
早めに帰ってきた本浦港。そんなわけで、港には祭の余韻がたくさん。係留された漁船には多数の旗が掲げられており、夕陽とともになんともノスタルジックな風景。
集落内にはステージが設置されております。島のおばあちゃんの話では、夜には歌が披露されるそう。
ステージのそばには3基の神輿が。これを担いで走り回っていたのですね。
夜のイベントにそなえて、少しずつ港に集まってくる人々。静かですが、にぎやかさの余韻を感じます。そんな祭の夜のなんともいえない空気を充分に感じ取り、私は笠岡へ。帰りは「つむぎ」という船でした。
18:55に真鍋島を出発し、19:30に笠岡住吉港へと帰ってきました。
9日間の旅の2日目、トラブルはあったものの白石島・北木島・真鍋島と3つの島をめぐることができました!明日も引き続き笠岡諸島。六島・大飛島・小飛島をめぐる予定です。
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