島内のトレッキングコースを進み、はと岩、大玉岩、鎧岩と巨岩・奇岩をめぐったのが前回のはなし。下山したあとは、フェリーの時間まで集落周辺の見どころへ。花に彩られた飛龍大神、そして真っ白な仏舎利塔がインパクト抜群な開龍寺へと向かいます!

飛龍大神と誠山公園
トレッキングコースを進み、鎧岩からは下り道。木々が開けて山を抜けたかなと思ったところで見えてくるのが飛龍大神。
小ぶりですが、真っ白で美しい社殿。きれいに清掃されており、フルーツの缶詰がたくさんお供えされているところから、今も島の人々に信仰されている様子が垣間見えます。
社殿の周りは園地となっておりツツジがたくさん!ここは誠山公園。飛龍大神の神徳に助けられた夫婦が感謝の気持ちを込めて作り上げた園地であるそう。サクラも多数植えられているそうです。
白亜の仏舎利塔
飛龍大神から少し歩くと見えてくるのは仏舎利塔。真っ白な姿がインパクト抜群な建造物、タイのワットパクナムから拝受した仏舎利を祀っているそうです。
仏舎利塔のすぐそばには、佛足石。お釈迦様の足の裏の相であり、不思議な模様は深い慈悲と尊い救いの教えが込められているそう。側には3回叩くと幸せが訪れる幸福の鐘も設置されています。
空海ゆかりの開龍寺
仏舎利塔は開龍寺の伽藍。ここは真言宗の寺院であり、離島とは思えない立派な本堂が構えています。
このお寺は、大同元年(806年)に弘法大師こと空海が開山したそう。唐から帰国する際に島に立ち寄り、37日間の修行を行った寺とのことです。
元暦元年(1184年)、源平水島合戦の戦没者を弔うたもに弘法山慈眼寺が建立。寛永2年(1625年)福山城主・水野勝成が祈祷所として再建、教海山開龍寺となりました。
巨岩が乗った奥の院
本堂の奥には、奥の院・大師堂があります。奥の院ときくとすごい山奥にあるのではと少し不安でしたが、徒歩3分もかからずにたどり着けました。
山に面したお堂。よく見てください。
巨大な岩が乗っかってませんか!?
お堂が潰れてしまわないか不安になりますが、正確には岩のくぼみにはめ込むように建てられています。フィット感が凄まじいです。
お堂に向かって右奥、縁の下にも注目!よく見ると柄杓が置かれています。こちらは弘法大師が修行の際に使用した湧き水であり、今も水が流れております。
お堂のすぐそばに立つ石灯籠。高さ1.4mの花崗岩製であり、福山藩4代目藩主・水野勝種が寄進したもの。実は笠岡最古の石灯籠であるそうです。
感じる巨石信仰
奥の院への参道に立ち並ぶのは不動岩。手前の岩にぽこっと空いたくぼみに「額」を当てて、心の中でお願い事を3度唱えるそう。
おでこをくぼみに当ててみると、不思議なフィット感で妙に落ち着きます。でも、傍から見ると絶対変な体勢になっていたと思います。
こちらは筆不動。岩のえぐれた部分には、お不動様の梵字が書かれています。目を閉じてこの字をなぞると、勉学や書道が上達するそう。
境内に立つ荒神社も、巨大な岩の前に鎮座しています。祠も石でできているのが「石の島」ならでは。
フェリーで北木島へ
そろそろ船にそなえて港へと戻ります!開龍寺から港は徒歩10分ほど。集落内を進んでいきます。細く入り組んだ道は、離島ならではの光景。
この後の旅程は、11:00白石島発のフェリーで北木島へと向かいます。白石島の港は三洋汽船もフェリーも同じのりば。ただし、フェリーが寄港するのは港のはじっこです。
15分前に到着したフェリー乗り場。こちらはプレハブの待合室があるだけで、自販機やトイレもありません。
汽笛とともに入港してくるのはフェリー大福丸。さあ、次の島「北木島」へと向います!
コメント