出雲大社に参拝に来て「もっと神話の世界や出雲の歴史について知りたい」と思ったらぜひ立ち寄ってほしいのが古代出雲歴史博物館。巨大建築であった古代の出雲大社復元模型や、大量の銅剣などインパクトのある展示が多く、歴史に詳しくなくても楽しめる博物館です。
出雲の歴史ミュージアム
2007年にオープンした古代出雲歴史博物館は、名前の通り古代の出雲に焦点を当てた歴史ミュージアム。出雲大社のすぐ隣にあるため、参拝と合わせて徒歩で訪れることができます。
展示は非常にわかりやすく工夫されています。映像コンテンツや模型も多いため、知識が無くても楽しめるタイプの博物館です。
大量の出土品
壁一面にびっしりと並ぶのは銅剣。こちらは島根県斐川町の荒神谷遺跡より出土した銅剣。その数はなんと358本!その当時、全国で出土していた銅剣の本数は300ほど。たった一か所の遺跡からその総数を越えるほどの数が出土したというのだから、その衝撃は想像に難くありません。
加茂岩倉遺跡より出土した銅鐸もびっしり。その数は39個で、こちらも日本最多であったそう。重機による掘削中に奇跡的に発見された遺跡であるため、随所に重機によって壊されてしまった部分もあります。
これらの青銅器は、自然に埋もれたのではなく、意図的に埋められていたかのような状態で発掘されました。なぜ埋められたのかははっきりとわかっておりませんが、保管するため、奪われないように隠すため、地の神へ捧げるため、邪気を払うため、などが考えられています。
本殿復元模型
圧巻なのは、平安時代の出雲大社本殿1/10模型。かつて出雲大社はこのように巨大な柱で宙に浮くような構造であったと考えられています。その高さは約50m、長い階段が壮観です。
平安時代に書かれた貴族の教科書である「口遊(くちずさみ)」には、当時の大きな建物として「雲太・和二・京三」というコトバが記されていました。これは出雲の大社、大和の大仏殿、京都の大極殿を指していると考えられています。創建当時の大仏殿は高さ約45mであったので、それよりも大きかった可能性があります。
隣には、1/50の模型がずらり。それぞれデザインが異なっていますが、こちらは何でしょうか?
これは、5人の建築学者が発掘データを基に考えた本殿。柱の位置、柱の太さはわかっていても、柱の高さや、階段の傾斜などはわかっていないため、様々な推測がなされています。
発掘された御柱
こちらの大きな木の塊は、発掘された直径1.3mの宇豆柱。
最も古いもので樹齢195年と推定されるスギ材を3本束ねた柱で、合わせると直径3mほどの太い柱になります。これで先ほど復元模型で見た巨大な神殿を支えていました。
さらにこちらは心御柱。宇豆柱よりもひと回り大きく、その直径は1.4m。こちらも3本束ねています。
この心御柱を中心に、8本の宇豆柱がまわりを囲んでいたそうです。
臨場感ある神話シアター
館内には神話シアターがあり、毎時00分と30分に約20分の映像作品が上映されています。
プログラムは「中世のヲロチ神話」「オオクニヌシ神話」「スサノヲ神話」「風土記神話」の4つ。
今回「中世のヲロチ神話」を見たのですが、実写の映像でものすごく面白かったです!
平和な世を求める戦国時代の僧侶・李庵が出雲の国へ向かい、そこでヤマタノオロチの神話にふれるというストーリー。実写のスサノヲもワイルドでかっこ良く描かれており、その話を聞いた僧侶の胸が高まる様子も非常に臨場感がありました。
ミュージアムショップ
こちらの博物館も例にもれずミュージアムショップを併設しております。様々なオリジナルグッズを販売していますが、目を引くのは土偶と埴輪。8,000円くらいしますが、超超変化球なおみやげにいかがでしょうか?
さらに、ショップの近くにあるガチャガチャも個性的。土偶・青銅器などをモチーフにしたグッズはもちろん、本物の小銭や化石が出てくるものもあります。
運試しにまわしてみてはいかがでしょうか?
アクセスと営業情報
JR出雲市駅からバスで約25分、もしくは一畑電車の出雲大社前駅から徒歩約10分。
駐車場は無料で利用できます。出雲大社のすぐ近くなので、ここに停めて出雲大社参拝へ向かうのもありです。
開館時間 | 9:00~18:00 |
---|---|
休館日 | 第3火曜 |
料金 | 620円 |
公式サイト | https://www.izm.ed.jp/ |
※掲載の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
コメント
正月三が日に行くと無料で入れて、抽選でプレゼント付き!毎年おこなっている様です!
おおお!そうなのですね!情報ありがとうございます!