日本一の牡丹の楽園『由志園』が凄すぎる!(松江市)

島根県

出雲の風景を模した庭園や、雲州人参ミュージアムなど、見どころ豊富な日本庭園。日本最大規模の産地といわれるボタンは、1年を通して咲いている姿を見ることができます。ゴールデンウィークに開催される「池泉牡丹」は圧巻です!

訪問日:2022/5/4(水)

大根島の人気スポット

島根県松江市に属する離島・大根島(だいこんしま)は面積5.15 km²の小さな島。中海という汽水湖に浮かんでおり、東側を「ベタ踏み坂」として知られる江島大橋、西側を堤防道路がつくられているため、車で通り抜けることができます。

そんな大根島を代表する観光スポットが、今回ご紹介します由志園(ゆうしえん)。1975年に開園した回遊式庭園で、四季の花々や出雲の國の箱庭、雲州人参ミュージアム、そして圧巻のボタンの花など見どころの多いスポット。

園内には食事処や料亭、さらに「まちの駅」も併設しております。ゆったりと過ごすことのできる場所です。

出雲の國の箱庭

園内には池泉回遊式庭園が広がります。この庭園は、出雲の風景を模した「出雲の國の箱庭」。宍道湖と中海という2つの湖に見立てた池や、大山を模して造られた築山などが並び、島根県・鳥取県の名所が随所に詰まっています。

5月の訪問だったのですが、ツツジやアヤメがあちこちで美しく咲いていました。他にもアジサイや菖蒲、ツバキやサクラなど、季節によって様々な花を見ることができるそうです。

朱色に染まった赤橋は人気の撮影スポット。秋になると周りを紅葉が華やかに彩ります。

園内の一角には枯山水庭園も造られています。湖を表した波紋が広がる庭園には、護岸工事の際に撤去されたクロマツ「新田松」が植えられており、かつての島の風景を映し出します。

雲州人参ミュージアム

ここは雲州人参の栽培地としても知られており、園内には雲州人参ミュージアムが設置されています。

雲州人参というのは高麗人参(朝鮮人参)のこと。漢方の原料となる生薬として有名で、韓国料理のサムゲタンなどにも使用される作物です。

この地で雲州人参が栽培されるようになったのは江戸時代。松江藩6代藩主である松平宗衍(まつだいらむねのぶ)が、藩政を立て直すために高麗人参の栽培実験を行います。しかし、自然災害などの困難に合い、その望みは叶わず。息子の治郷が父の意志を継ぎ実験に着手。日光からの技術導入などを経て栽培に成功します。

出雲で育てられた高麗人参は「雲州人参」と呼ばれ、中国へも輸出されていきます。松江藩は、その売り上げで人参栽培の負債を含めた累積赤字を完済、さらに人参の利益で軍艦を2隻購入することができたそう。

なお、園内の食事処では「高麗人参豆腐鍋」を取り扱っています。お味が気になった方は、試してみてはいかがでしょうか。

由志園といえばボタン

ボタン栽培が盛んな大根島。江戸時代中期に全隆寺の住職が遠州(静岡県)から薬用として持ち帰り、境内に植えたことがはじまりとされています。農地の少ない大根島では、ボタンは貴重な島の産業へと発展。現在では年間約80万本と、日本一の生産量を誇ります。

大輪のボタンは通常4〜5月が花期とのことですが、園内にある牡丹の館では一年中ボタンの花を見ることができます。

大輪のボタンは直径20cm近い花を咲かせているものも。かなり見ごたえあります!

館内は冷房で気温がコントロールされているため、暑い日はちょっとしたひんやりスポット。ベンチも置かれているので、軽くひと休みもできます。

5月限定!圧巻の池泉牡丹

ゴールデンウィーク期間には「牡丹園遊会」を開催。様々な催しがある中でも圧巻はこちらの池泉牡丹。中海に見立てた池の水面は大きなボタンの花でびっしりと埋め尽くされています。

ボタンに包まれた茶室も登場。もはや現代アートのような世界観で、なんと華やかなことでしょう。

後で知ったのですが、この池泉牡丹はゴールデンウィーク最終日になると全て黄金色のボタンへと入れ替わるそう。これだけの規模のボタンが全て入れ替わるなんて、由志園がボタンに懸ける本気度がやばすぎます。

もしGWの終盤に訪れる予定の方は、最終日と最終日前日の2日間の両日訪問するのもありなのではないでしょうか。

アクセスと営業情報

山陰自動車道の松江玉造ICより約30分、米子自動車道の米子ICより約40分。松江だんだん道路の西尾ICより約12分。

開園時間 9:00~17:00 ※季節によって延長あり
料金 800円~1,200円
公式サイト https://www.yuushien.com/

※掲載の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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