江戸時代の石橋を実際に渡ろう!『石橋記念公園』(鹿児島市)

鹿児島県

江戸時代の趣が残る3つの石橋が移築・保存されている公園。アーチ状に造られた石橋は重厚な存在感を放ちます。歴史ある橋を間近で見たり、ふれたり、橋上を渡ってみたりと、自由に楽しむことができるスポットです。

訪問日:2018/5/14(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

江戸の橋を保存した公園

鹿児島市を流れる甲突川(こうつきがわ)。江戸時代には城下整備の一環として、「玉江橋」「新上橋」「西田橋」「高麗橋」「武之橋」という5つのアーチ橋が架けられました。

名石工と名高い肥後(熊本)の岩永三五郎を招いて造られたこの5つの橋は「甲突川五石橋」と呼ばれ、人々の生活を支えてきました。この橋は平成まで利用されてきましたが、1993年の豪雨により2つの橋が崩壊してしまいます。

残った3つの橋「玉江橋」「西田橋」「高麗橋」を移設、復元したのが今回ご紹介する石橋記念公園。江戸の空気が保存された、穏やかな公園です。

なお、この石橋記念公園にある橋は、どれも自由に渡ることができます。実際に橋の上に立ってみると、歴史ロマンを感じることができるかもしれません。

①西田橋

ずっしりと構える4連アーチの石橋。全長50mにも及ぶ立派な姿で、鹿児島県の有形文化財にも指定されています。

石橋の下は薄く水が流れています。実はここは水遊び可能なスポット。サンダルで来ているのでためらいなく水の中へ!とっても暑い日だったので、めっちゃ気持ち良いです。

石橋の下をくぐり見上げてみると、そこには刻まれた「弘化三年」の文字が。この橋は1846年に架設されたものなのです。

西田橋は最も鹿児島城に近く、参勤交代時に藩主も利用する橋。すぐ側には立派な西田橋御門も建てられています。くぐるとタイムスリップしてしまいそうな趣があります。

門はちょうど日陰になっており、おじさんが腰掛けて休んでおります。さながら門番のようでした。

②高麗橋

2つ目の橋は、こちらの高麗橋。先ほどの西田橋と同じく4連アーチタイプの橋で、バックには力強い桜島の姿が見えます。

この橋の近くには、橋を造った石工・岩永三五郎の銅像が。腰に差した刀から、帯刀を許される身分であったことが想像できます。

周辺には遊具やベンチがあり、やっぱり腰かけたおじさんがいました。

③玉江橋

こちらも同様に4連アーチタイプの石橋。植物が生い茂り、3つの橋の中でも、最も遺跡らしい趣にあふれています。

橋の上を歩くと、向こうに桜島が見えます。この桜島ビューは、移設された結果かもしれません。

あたりは日影も無く、座るところもないためおじさんはいません。と思っていたら、ウォーキングのおじさんが現れた!

石橋記念館

公園内には、石橋記念館というミュージアムも建っています。架橋技術や当時の歴史を知ることができるそうですが、月曜が定休日。残念ながら、引き当ててしまいました・・・!

鹿児島市内の歴史スポットではありますが、中心部から少し外れているため、また平日午前中の訪問であったためか観光客はほとんどいません。近くに暮らすおじさんたちの憩いの場といった印象でした。

ちなみにこの石橋記念公園、日没から夜21:00まではライトアップも行われています。ライトに照らされた石橋は、きっと昼とはまた違った姿を見せてくれることでしょう。

アクセスと営業情報

鹿児島駅より徒歩15分ほど。鹿児島市内の観光地循環バス「カゴシマシティビュー」を利用すれば、「石橋記念公園前」下車後すぐ目の前です。

開園時間 24時間
休園日 無休
料金 無料
公式サイト https://ppp.seika-spc.co.jp/ishi/

※掲載の情報は2023年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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