姫路から男鹿島(たんがしま)に渡ったまでが前回のおはなし。今回は「鹿公園」や「採石場」など、この島ならではの見どころをめぐっていきます!たどりついた青井の浜は、静かでネコがたくさんいる集落でした。
まずは淡賀楯崎へ
港から歩くこと5分、ここは淡賀楯崎(たんがたてざき)と呼ばれる景勝地。曇りのため開放感はやや欠けますが、広々とした海原が見渡せるポイント。左には家島、奥には雲がかかった本土が見えます。
ここは「家島十景」にも数えられています。家島諸島を代表する10の景勝地のことであり、播磨国の医師である平野庸脩(ひらの ようしゅう)が宝暦12年(1762年)に完成させた「播磨鑑(はりまかがみ)」に掲載されていたものです。
気になるのは、「男鹿」ではなく「淡賀」で「たんが」と読むところ。かつては島名にこちらの字が当てられていたのかと思いきや、もしそれだと雄鹿が由来という話と一致しません。何か意味を込めた当て字として、「淡賀」にされたのでしょうかね。
男鹿しか公園
淡賀楯崎のすぐ向かいにあるのが男鹿しか公園。フェンスに囲まれたスペースで鹿を飼育しています。
訪問時は、ちょうどえさやりのタイミング!おじさんたちが軽トラックの荷台から、伐採してきた枝を投げ込む!シカたちは集まってむしゃむしゃと食べています。
「東京から来たって?初めて見たわ~。とりあえず中入りぃや」と、なぜか檻の中へ入れてもらえることに。先ほどの枝は前菜であり、これから飼料や果物の皮などが与えられています。
おじさん曰く「2つだと思ったけど、4つ出とった」とのこと。
何が出たの!?
最初は全然わからなかったのですが、聞いてるうちにシカが4匹脱走しているということがわかりました!脱走したことよりも、シカの数え方が「〇つ」というのが衝撃です。
大迫力の採石場
しか公園から少し歩くと、採石場ゾーンが見えてきます。切り立つ山々がそびえるダイナミックな景観、自然と足が向かってしまいます。
男鹿島は、島の大部分が採石場という島。あちこちに採石現場が広がっております。雲がかかった採石場はとっても幻想的。露出した岩肌と相まって、まるで山水画のようです。
誰もいない荒野を進む感覚も新鮮。もっと先まで進めそうですが、昨日の大雨の影響で水浸しなゾーンが。このあたりで道路まで引き返します。
静かな海辺の道
採石場からは、舗装された海辺の道を進んで行きます。本当に何もない道、モーターの音と作業音が響き渡るだけの不思議な世界。
資材置き場のようなスペースには、大きな流木が積まれています。意図的に置いている感じですが、どなたかが並べているのでしょうか。
またまた採石場の風景が見えます。おそらく、さきほど水溜まりの先へ進んでいたらここに出たはず。道路からだとかなり遠回りです。
ネコだらけな青井の浜
港からゆっくり歩いて1時間、青井の浜に到着しました。ビーチが広がり、建物も多数並んでいます。
「ペンション青井」という宿泊施設もあります。
進んだ先はまたまた作業場。大きなトラックやクレーンが置かれているので、これ以上進むのは断念。このあたりで港へ引き返します。
なお、このあたりはネコが多い!警戒心はそれなりにあるようで、近寄ってきたりはしませんが、道端で寝転がっていたりと自由に過ごしています。
港から次の島へ
さあ、港へ戻ります!途中、さきほど鹿公園にいたおじさんの軽トラックが停まり、パンフレットをくれました!
てくてく歩いて帰ってきた港。コンテナハウスのトイレに立ち寄ると、島に到着時にいたおじいさんが、まだテレビを見てました。2時間以上経過しているにもかかわらず同じ状態、おそらく常駐しているのだと思います。
港周辺にもネコがいます。この2匹はいつも車の上で寄り添っていて、とってもかわいらしい。
桟橋で待っていると「ぼうぜ2」がやってきました!次の島「西島」へ向かうため、一度「坊勢島」へと向かいます。運賃は650円、乗船時に現金で支払いました。つづく。
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