北海道北部の稚内港と利尻島&礼文島をつなぐ航路を運航するハートランドフェリー。安定感のある大きなフェリーは、船内の設備も充実しておりとっても快適。島への所要時間は2時間弱なので、荷物を整理したり持ち込んだ食事を済ませているとあっという間です。
フェリーの概要
ハートランドフェリーは、稚内港から礼文島(香深港)、利尻島(鴛泊港)をつなぐフェリー。この航路に高速船は無いため、海路で島へ行くにはフェリー1択となります。稚内港は稚内駅から徒歩15分ほど、稚内空港からバスで30分ほどと利便性が高く、利尻・礼文に行く方の多くがこのフェリーを利用する印象です。
さらに、ハートランドフェリーは香深港と鴛泊港の離島間航路も運行しています。「どちらかの島を拠点にもう1島は日帰り」といった具合に気軽に2島めぐりが可能です。
時刻表は季節によって変動しますが、基本は1日2~3便ほど。運賃と所要時間はこんな感じです。
運賃 | 所要時間 | |
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稚内~利尻島(鴛泊港) | 2,770円 | 1時間40分 |
稚内~礼文島(香深港) | 3,070円 | 1時間55分 |
利尻島(鴛泊港・沓形港)~礼文島(香深港) | 1,030円 | 40~45分 |
※掲載の情報は2022年9月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
船は「アマポーラ宗谷」「サイプリア宗谷」「ボレアース宗谷」の全部で3種類。いずれも耳馴染みのない単語ですが、アマポーラは利尻島の固有種「リシリヒナゲシ」にちなんでヒナゲシのスペイン語から、サイプリアは礼文島の固有種「レブンアツモリソウ」にちなんでアツモリソウの学名からの造語、そしてボレアースはギリシャ神話で「北風の神」から付けられた名前だそう。
マイカーで旅をしているときに気になるのが、離島に車を運ぶかどうか。車両航送運賃と島でのレンタカー代金を比較して判断することが多いかと思います。仮に4m未満想定で見てみますと、稚内~利尻島(鴛泊港)が17,550円、稚内~礼文島(香深港)19,670円。これには1名分の2等旅客運賃が含まれているためそれを差し引き、さらに往復ということを計算して2倍にすると「利尻:29,560円」「礼文:33,200円」という金額になります。
少々高価に感じますが、島のレンタカーは値段が高めで安くても24時間14,500円くらいします。3日以上滞在する予定なら、航送した方が安上がりになる可能性も・・・!
快適な2等客室
今回乗船したのはボレアース宗谷。2等席はいわゆる雑魚寝タイプ。クッションやブランケットなどはありませんが、背もたれがあるためかなり快適です!
数は限られていますが、コンセントもあり、さらにフリーWi-Fiも飛んでいます。
+20,000円で特別室も。写真を見る限り、まるでホテルみたいなラグジュアリーなお部屋なようです。とはいえ、それほど長距離を移動するわけでもなく、昼行限定でもあるため2等席で充分な気もしますね。
船内の設備
乗船するとすぐに目に入る売店ではポテチやパンなどのお菓子・軽食、ちょっとしたお土産、そして稚内牛乳のアイスクリームなどを販売しています。自販機もありますが、飲み物オンリーでカップ麺などはありません。
外のデッキ席もあります。潮風に当たりたい方はこちらへ。モクモクしたい方もこのあたりにブースがあります。
さらに階段を登ると最上階。天気が良い日は気持ち良いです!
香深~稚内航路
今回は香深港から稚内港へ向けて乗船。乗船券にはQRコードが記されており、乗る際に係の人がピッとやって完了。下船時に提示する必要も無いため楽々スムーズです。
かの有名な桃岩荘の激しいお見送り、そしてそれにさりげなく混じって昨日ちどりで相席だったおじさんが私のお見送りに来てくれました!
しばらくは進行方向右手にずっと利尻島が見えています。高くそびえる利尻富士の存在感たるや。
一方で礼文島は平坦に見えます。合計で4泊した利尻島&礼文島の旅もこれでおしまい。滞在中は天候があまり優れませんでしたが、最終日にこんなに思いっきり晴れてくれると気持ち良いです。
今回は時化っていたためかなり揺れましたが、雑魚寝ブースで横になっていたので船酔いもセーフ。
船はほぼ定刻通りに稚内港へ到着しました。あとはバスで稚内空港へ行き、東京に戻るだけ・・・・。なのですが、2時間半ほど時間があるので、少し稚内を観光していくことにしました!
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