宝くじと関係の深い古社『福徳神社』(中央区・日本橋)

東京都(23区)

ビルに囲まれたスペースに建つ、歴史の深い神社。宝くじと縁が深いため、当選祈願の神社として信仰されております。コンパクトな境内ですが、途切れることなく参拝客が訪れていました。

訪問日:2024/8/3(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

ビルに包まれた古社

東京都中央区日本橋、コレド室町のすぐ傍でビルの合間にたたずむのが福徳神社。貞観年間(859年~876年)には既に鎮座していたと伝わる、歴史の長い神社です。

その後、関東大震災や日本橋界隈の再開発を受けて幾度となく遷座が行われます。現在の社殿は2014年に建立されたものであるそう。

主祭神は倉稲魂神(ウカノミタマ)。伏見稲荷大社の主祭神であり、「日本橋のお稲荷様」として広く信仰されています。江戸時代には、江戸のまちの礎を築いた武将・太田道灌や、江戸幕府を開いた初代将軍・徳川家康も合祀されました。

別名は「芽吹稲荷」。2代将軍・徳川秀忠が参詣した際に、鳥居に若芽が萌え出たのを見て名付けたそうです。

モダンで映える演出

土曜日の夕方に訪問したところ、途切れることなく参拝客が訪れています。特に若い女性が多く、それに合わせて「スマホスタンド」や「おみくじ撮影台」など、スマホ撮影を想定した設備もばっちり備えています。

境内には福徳の森という緑豊かな広場も。ベンチも多数置かれており、オフィス街の憩いの場といった雰囲気です。きっと平日はここでお弁当を食べている方が多いのではないでしょうか。

神社と福徳の森をつなぐ通路には、夏ならではの風鈴も並んでおります。色鮮やかなの風鈴たちは、爽やかな音色を響かせていました。

富くじとの深い関係

江戸時代、この神社では火災で焼失した社殿の造営をするため、信者に寄付を勧めて集める「勧化(かんげ)」を許されていました。

そのために発行されたのが「富くじ」。今でいう宝くじのことで、幕府公認であったため、「御免富」とも呼ばれていました。富くじ自体は多くの神社やお寺で行われてきましたが、「福徳」という縁起の良いネーミングと、徳川秀忠により江戸城から合祀された弁財天が福財神として庶民の注目を集めます。

そんな歴史から、宝くじの当選祈願に訪れる人が多数。宝くじ当選はもちろん、ライブやミュージカルのチケット当選を祈願する絵馬が多数奉納されていました。

さらにこちらは富籤(宝くじ)祈願。三宝(台)の上に宝くじやお財布、スマホを乗せて、側に置かれた神楽鈴を振ってお祓いするというもの。申し込みを行うのは基本的にスマホという時代、スマホそのものを祈願できるというのが現代的で良いですね。

なお、手前にはハズレくじを納める箱も用意されています。ここに納めて次回の当選祈願も行えば、運気が上がりそうな気がします。

数学力が問われる算額

こちらの額に描かれているカラフルな模様のようなもの、これは算額と呼ばれる絵馬の一種。埼玉県加須市在住の方が奉納したものであるそう。

記号と文字は数学の問題になっており、下には問題文が記されています。

「円の中に大円2個、中円2個、小円4個がある。外円の直径を6とするとき、小円の直径を求めよ」

がっつり数学の問題です!!!

そばには解答例が記された紙も置かれています。

けっこう難しくないですか!?

というわけで、数学得意な方は、ぜひ挑戦してみてくださいね!

アクセスと営業情報

JR総武快速線「新日本橋駅」、東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前駅」のA6番出口より徒歩1分。

参拝時間 参拝自由 ※授与所は10:00~17:00
料金 無料
公式サイト https://mebuki.jp/

※掲載の情報は2024年8月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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