イギリスの絵本、ピーターラビットの生みの親であるビアトリクス・ポターの資料館。発刊当時の書籍をはじめとした蔵書コレクションや、絵本の世界を再現した部屋で、作品の世界観を体感できるミュージアムです。
動物園にある資料館
ビアトリクス・ポター(1866~1943)はイギリスの絵本作家。『ピーターラビットのおはなし』で知られています。
埼玉県こども動物自然公園の園内には、そんなビアトリクス・ポターの資料館があります。洋風の外観と手入れされたお庭がとってもかわいらしい建物です。
私、「ピーターラビットのおはなし」は読んだことがない気がします!もしかしたら幼少期にふれているかもしれませんが、記憶から消えてしまっております。公式HPを見ると、以下の記載も見つけました。
『こねこのトムのおはなし』『ひげのサムエルのおはなし』などをお読みになって来館することをおすすめします。(参照)
たまたまYouTubeで作品の朗読を見つけたので向かう途中の電車で予習。『ピーターラビットのおはなし』『こねこのトムのおはなし』『ひげのサムエルのおはなし』を履修しました!!
再現されたヒルトップ農家
ビアトリクス・ポターが最初に手掛けた絵本が1902年に出版された『ピーターラビットのおはなし』。
文章の構成、挿絵の色校正まで細かくチェック、さらに子どもも読みやすいように手のひらサイズであり、子どもでも買えるように安価にするなど、細部までこだわりが詰まった一冊でした。
その結果、出版から翌年の暮れまでに5万部を売り上げるベストセラーに。ポターは1905年にはその印税と叔母の遺産で湖水地方のヒルトップ農場を買い取ります。
この資料館は、そんなヒルトップ農場の農家を再現して造られています。ポターは絵本の挿絵に農家の廊下や階段をたびたび登場させており、この資料館でも実際に登場するシーンとそっくりなインテリアを見ることができます。きっとコアなファンならすぐわかるポイントなのでしょうね。
貴重な資料を展示
ずらりと並ぶ手のひらサイズの絵本。イタリア語、フランス語、さらにはヒエログリフなど様々な言語版のピーターラビットも揃っています。(※館内は撮影禁止)
キャラクターの紹介も。フロプシー、モプシー、カトンテール三姉妹、いとこのベンジャミンバニーなど、ちょっとした相関図も。
さらにピーターラビットの元になった、ビアトリクス・ポターが友人アニームーアの長男に送った絵手紙もパネルで展示。『ピーターラビットのおはなし』のストーリーが、この時点でほぼ完成していたことがわかります。
ユニークなところでは、ピーターラビットの「海賊版」も。英国で出版したフレデリック・ウォーン社はアメリカでの版権登録を失念したため、アメリカでは多数の海賊版が生まれたそうです。
館内には図書室を備えており、実際に絵本を読むこともできます。また、映像でも『ピーターラビットのおはなし』を上映中。もし読んだことがなく予習が間に合わなくっても、ここでストーリーを知ることもできます!
立体的に再現されたお庭
館内の一室は、絵本に登場する庭の風景を再現したお部屋。ここだけ撮影OKとなっています!
ピーターラビットを追いかけるマクレガーさん。『ピーターラビットのおはなし』のワンシーンです。
じょうろに隠れるピーターラビット。じょうろの中には水が入っているのですよね。
池を泳ぐ金魚を狙うっているネコ。ちょい役ですが、不思議と印象的なシーンです。
このお部屋にも、ストーリーがパネルで展示されています。照らし合わせながら読んでみると、作品の世界に浸れることでしょう。
さてさて、実は資料館の外のお庭にも仕掛けがあります。案山子に引っ掛けられているのはピーターラビットの青い服と靴。なんでこうなっているかは、『ピーターラビットのおはなし』を読んでのお楽しみです。
ということで、とりあえず『ピーターラビットのおはなし』だけでも読んでから行くと、展示の解像度が一気に上がります!
アクセスと営業情報
埼玉県こども動物自然公園の園内にあるため、別途入園料700円が必要となります。
開館時間 | 9:00~17:00 ※動物園の開園時間に合わせて変動あり |
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休館日 | 月曜 |
料金 | 200円 |
公式サイト | https://www.daito.ac.jp/potter/ |
※掲載の情報は2024年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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