3つの下山ルート
さて、ムーミン谷も歩いたし、男女岳も登ったしで大満足の秋田駒ヶ岳。そろそろ駐車場に戻ろう!「阿弥陀池」から「八合目駐車場」までの道は全部で3つ。所要時間はいずれも1時間程度です。
それなりに傾斜もあり細い箇所もありますが、整備された山道。歩きやすいコースです。
②焼森コース
阿弥陀池から横岳山頂へ上り、そこから焼森を通るコース。シャクナゲが多く咲くことからシャクナゲコースとも呼ばれています。
③旧道コース
距離は最短ですが、あまり手入れされていないためおすすめはできないそう。
さあ、どの道を選ぼう!?
①新道コースは上りのときに通ったので、せっかくなら違う道も楽しみたい。ということで②焼森コースかな、と思っていたのですが、③旧道コースにはちょっとした見どころがあります。少々不安ですが、検索してみると最近も歩いた人がいるみたいで、それほど難所はなかったような書き込みが。せっかくなので行ってみよう!
阿弥陀池から旧道へ
阿弥陀池から旧道コースの入り口は、「男女岳」と「阿弥陀池避難小屋」の間あたりにあります。すぐに見えてくるのは「旧道コースは登山道崩落による危険箇所があります。新道コース、または焼森コースをご利用下さい。」の案内板。ううむ、ちょっと引っ掛かりますが、先を見渡しても普通に歩けそうな予感。
しばらくは木道が続いています。阿弥陀池周辺の木道に比べると少し荒れていますが、問題なく歩けるレベルです。
しばらく歩くと見えてくるのは壮大な景色。ムーミン谷や横岳から見える景色も素敵でしたが、こちらも負けず劣らず。
草木が広がっていますが、写真中央部分だけハゲ山のようになっています。これこそが私が旧道コースを選んだ最大の理由なのです・・・・!
旧日窒硫黄鉱山跡
まるで爆裂火口のようにも見えますが、ここは「旧日窒硫黄鉱山跡」。○○年から操業を開始し、○○年に閉山、全盛期は○○人の人が働いており・・・・といったような情報を書きたいところですが、検索しても登山記録にちらっと名前が出てくる程度。鉱山の詳しい情報が全然みつかりません。とりあえず、八合目という山頂付近まで道路が伸びているのも、この鉱山があって人が出入りしていたためのようです。
そんなわけで詳しいことはわかりませんが、かつて鉱山として稼働していた形跡はわずかに残されています。広場のようなスペースには、地面に突き刺さった木の柱や、転がる滑車の姿。おそらく索道(ロープウェイ)が設置されていたのではないでしょうか。
地面をよく見ると、吐き捨てられたガムのような黄色い色の塊が落ちています。これって硫黄ですよね?
鉱山地帯を歩く
鉱山に見とれてしまいましたが、今は下山中だということを思い出しました。この旧道ルート、ひたすら鉱山跡の足場が悪い中を進むことになります。
足場が悪いことに加えて急傾斜な場所もあります。いかにも難所感があふれてますが、実際はロープが設置されているため意外と楽です。ただしこのロープは砂まみれですので、軍手かグローブがないと、手が大変なことになります。なお、うっかり踏み外すとけっこうな距離を転がることになりそうなので油断は禁物です。
振り返ると迫力満点な姿。秋田駒ヶ岳はルートそれぞれで多種多様な景色が楽しめますね。
静かに流れる沢沿いの道に変わります。だいぶ降りてきたなーって感じがします。
ロストにご注意!
鉱山の谷間をまっすぐ進んでいると、唐突に現れるロープ。これはロープを伝って左に登れということでしょうかね。
登った先にはまだまだ続く。鉱山地帯。なんとなく歩きやすい渓谷の中を進んでしまいますが、先に言います。これは大きな間違いです。
徐々に草が茂ってくるのでそれをかき分けながら進んで行きます。草は低木に変わり、しだいに太い樹木へと姿を変えていきます。
いくら旧道とはいえ、ちょっと険しすぎませんか?遂には木々が完全に道を塞ぐように枝を張り巡らせています。草ならわかるのですが、木々が塞ぐ様子は年単位で人が歩いてないような・・・・。さすがにおかしい。いったん戻りましょう!
どうやら私が歩いていたのは登山道ではなく、枯れた沢。一見すると道のようになっているので、非常に紛らわしいです。
先ほどのロープを上った先まで戻ると、近くに別のロープを発見しました!一山越えるとすぐに新道コースとの合流地点が見えてきます。どうやら、鉱山からの脱出に成功したようです。
12:00、八合目駐車場に帰ってきました!阿弥陀池からの所要時間は1時間15分。最後にロストしたせいでかなりタイムロスしてしまいましたが、迷うことなく進んでいれば1時間はかからなかったはずです。
登った感想とコースタイム
7:10に登山開始して12:00に戻ってきたため、【所用時間:約5時間】の山歩き。とりあえず、めっちゃ楽しかったです!!!
通常の山道だけでなく、急な下りやザレ場、快適な木道などいろいろな道があり、ムーミン谷や遠くに見える田沢湖、そして鉱山跡など見える景色も次々と変わるため、全く飽きることもありません。ずっとわくわくしていたため、ほとんど休むことなくひたすら歩き続けていたのに不思議なくらい疲れませんでした。
まだそれほど登山歴があるわけではありませんが、今まで登った山の中で暫定一番好きな山です!
07:10 八合目駐車場
↓ 新道コース
08:05 阿弥陀池到着
(15分ほど休憩)
08:25 阿弥陀池出発
↓ 急な下り道
ムーミン谷
↓
09:25 分岐
↓ 大焼砂
09:55 横岳山頂
↓
10:10 阿弥陀池/男女岳登山開始
↓
10:25 男女岳山頂
↓
10:45 阿弥陀池
↓ 旧道コース
12:00 八合目駐車場
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