中東の半島国家であるカタール。海に囲まれた国を再現するかのように、展示室はブルーのスクリーンに包まれています。半島の周囲に点在する各都市の紹介や、真珠採取の伝統など、国の紹介をメインとしたパビリオンです。
真っ白く輝くパビリオン
カタールは、中東アラビア半島から飛び出したカタール半島を領土する国。秋田県と同じくらいという小さな国ですが、高い経済力と外交力を持ち合わせているため「小さな大国」と称されることも。首都はドーハ。「ドーハの悲劇」が歴史上に残る戦争か政治の事件だと思っていたのは、私だけではないハズ。
今回の万博3日間で最初に訪れたのが、そんなカタールのパビリオン。万博のパビリオンは個性的なものばかりですが、ここもまたかなり特異な出で立ち。真っ白なカラーリングは、なんだか巨大な「歯」にも見えます。
このパビリオンは世界的な建築家・隈研吾によるデザイン。「ダウ船」と呼ばれる、三角帆を装備した伝統的な木造船をモチーフにしているそう。
帆の部分の中に進むと、内部は木組みの隈研吾らしいデザイン。こうしてみると、船のイメージがすごくわかりやすいです。
ちなみにこのパビリオンは比較的待ち時間は短め。9/8(月)の10:45に訪ねたところ、スタッフさんからは20分待ちとの案内。実際に並んでみると、10分程度で入ることができました!
深い海に包まれた展示室
展示室に入ると中央に見えてくるのは大画面のシアター。スクリーンには、漁業や建築物などカタールの様々な映像が流れます。
その周りを囲む壁を覆うのは、海をイメージした幕。海に囲まれた国らしく、海をイメージした空間が広がっています。
よく見るとサンゴやジンベエザメ、カタールの離島などが描かれています。様々な色合いのブルーが使用されており、とっても鮮やか。こんなカーテンのお部屋に暮らしてみたいものです。
半島を取り巻く街の紹介
先程のシアターを取り囲むのが展示コーナー。それぞれカタールの街が紹介されております。
ジュゴンの群生地がある「サルワ&アブ・サムラ」、野生のラクダが暮らす「ウム・バブ」、アラビアオリックスやガゼルが見られる「アル・リーム」など、各地域では珍しい動物が多数暮らしています。
進んでいくと、計画都市「ルサイル」や、商業やレジャーの人工島「ザ・パール」が登場。近代的な大都会が広がる様子も知ることができます。
途中で気がついたのですが、中心のシアターを半島に見立てて、その周りを実際の地理と同じように街の紹介が広がっています。壁一面が先程の青い幕に覆われているのも、周りが海に囲まれた半島国家を表していたのですね!
民族衣装とショップ
展示室は青い幕に包まれた先程のひと部屋のみ。その先には真珠採り師に関する展示が。「カバト」と呼ばれる指プロテクター、「クトラ」というヘッドカバー、「タサ」という真珠ふるいなど、様々な道具が展示されています。
今でこそ天然ガスや石油といった資源が産業の中心となっていますが、それ以前は真珠採取が経済の中心。19世紀〜20世紀初頭まで、多くのカタール人は真珠採り師として生計を立てていました。主要産業ではなくなった今でも、文化遺産として重視されています。
その向かいにあるのはカタールの女性にまつわる様々なもの。「ダラア」という女性のドレス、「ハワン」という乳鉢、「ダラー」というコーヒーポットなど、いずれもデザインがとってもステキです。
出口にはショップがあり、スノードームが付いたペンや、水族館みたいなぬいぐるみ、ワシが描かれた凧など、ユニークな品揃えとなっていました。
なお、このカタールパビリオンではヘナタトゥーを受けることができるそうです!無料で施術してもらえるそうですが、訪問した際は中止となっていました。ちょっと気になっていたので残念・・・。(ちなみにヘナタトゥーはネパールパビリオンでも有料にて行っておりました)
お次は、すぐ近くにあるポルトガルパビリオンへ!こちらも比較的入りやすいパビリオン、そしてカタール同様に「海」がメインテーマとのこと。どんな展示内容なのでしょうか。
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