マレー系、中華系、インド系といった多民族国家であるマレーシア。様々なエッセンスが詰まった食文化をたっぷりと知ることができます。スマートシティ計画や未来を描いたアニメーションなど、伝統を生かしつつ次の時代へ進む姿勢を感じるパビリオンです。
竹が組まれたパビリオン
東南アジアにあるマレーシアは、マレー半島南部と、ボルネオ島北部を領土とする国。首都のKL(クアラルンプール)は、高さ452mの超高層ビル「ペトロナスツインタワー」がそびえたつ、近代都市です。
そんなマレーシアパビリオンは、フィリピンパビリオンやアイルランドパビリオンのすぐ近く。5,000本の竹で仕上げられており、竹林をイメージしているそう。建築を担当したのは世界的な建築家・隈研吾。他にも、「カタール」「ポルトガル」「EARTH MART」も手掛けています。
日曜の夕方に訪問したところ、13分待ちで入ることができました。屋外のステージでは、様々なパフォーマンスがけっこうな頻度で開催されているので、待ち時間も退屈しません。
なお、建物の周辺で常に流れているのはマレーシアポップス。クサメロな曲が多く、まるで演歌みたいな哀愁漂うナンバーも。
立ち並ぶ屋台と食品サンプル
階段を上った先の2階がパビリオンの入口。入るとそこは屋台がずらりと並ぶ空間!マレーシアには屋台文化があり、多民族国家らしい様々なメニューを楽しむことができます。
屋台に並んでいるのはカラフルな食品サンプル。案内板に記されている「ネグリ・センビラン」や「マラッカ」というコトバ、こちらは料理の名前ではなく都市の名前。各地域の料理の特徴を解説しています。
どれもとっても華やかで美味しそう!食品サンプルを眺めていたら、気のせいかもしれないけど、ふわっとおいしそうな匂いが漂ってきた気がしました。
伝統と多様性が詰まったまち
屋台エリアの壁面はマレーシアの伝統的ショップハウス。中国風、ベネチアン様式など様々なスタイルが入り混じっております。
中心に置かれているのは都市エリアのジオラマ。モノレールや大きなサイネージで発展するまちをアピール。
その隣には「自然とカンポン」のジオラマ。カンポンというのは、村・集落などを指す言葉。農業や酪農風景の中をドローンが飛ぶ様子も描かれています。
屋台の部屋を抜けると、竹とラタンでできたインスタレーション。マレーシア人アーティストのレッド・ホン・イによる作品であり、「調和の樹」と題されています。葉の部分は、先住民族の職人による手織りで仕上げられているそう。
未来を感じるデジタル展示
「プログレスホール」はマレーシアの未来へのビジョンをアピールしているエリア。ここまでは伝統や文化が中心でしたが、ここからは最新技術の紹介に切り替わって行きます。
技術の進歩や人材育成、生活の質などが展示されていますが、英語でなおかつちょっと難しめの内容。様々なゲームが体験できるコーナーもあるので、深く考えずに楽しむこともできます。
ジオラマを使ったマッピングは、「成長する首都」というテーマ。壁面には2040年に向けたスマートシティ計画が表示されています。
展示の最後にあるシアターでは、未来を描いたアニメーションが上映されています。テクノロジーで便利な世界になりつつも、衣装や農業、織り物など、伝統を生かした様子も。伝統と革新が融合した素敵な未来を見ることができます。
名物のロティーチャナイ
展示室を抜けるとショップとカフェエリアに。別の入り口もあるため、展示室を通らずに利用することもできます。「ナシゴレン」「ミーゴレン」「カレー」など、エスニック感あふれるラインナップ。
名物はロティーチャナイ!ナンのような食べ物で、甘口のダルカレー(豆)と辛口のチキンカレー、2つのカレーにつけて食べます。ナンよりもずっと薄くてパリッとしているのが特徴。これ、とっても美味しいです!
購入のために並んでいると、ロティーチャナイ作りも見ることができます。お兄さんが薄くのばした生地を振り回したり、浮かせたり、ほぼ指一本でまわすようなワザも。サービス精神旺盛なパフォーマンスに、待機列でも退屈しません。
屋外ステージといい、こちらのパフォーマンスといい、マレーシアの人は、人を楽しませるのが上手です!
お次は、トルコパビリオンへ向かいます!串本町に関わる、あの船も出てきますよ!
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