天空の鳥居と巨大樹めぐり『河口浅間神社』(富士河口湖町)

山梨県

河口湖の近くに建つ世界遺産にも指定された浅間神社。樹齢1,000年を超えるといわれる杉の巨木群や、天空の鳥居こと富士山遥拝所、かつて富士登山者が身を清めていた母の白滝など見どころは豊富です。

2021/11/3(水)

河口湖の浅間神社

富士山周辺を中心に日本各地にある浅間神社。こちらの河口浅間神社も、そのうちの一つ。浅間大神こと木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)を祀っており、平安時代前期にあたる貞観7年(865年)に建てられました。2013年には他の浅間神社とともに世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産にも登録されました。

なお、この神社は「浅間」は「あさま」と読みます。世界遺産に登録された他の浅間神社は全て「せんげん」と読みますが、ここだけ異なっているのでご注意ください。

参道を進み、隋神門をくぐるとすぐに見えてくる拝殿。木々に包まれた重厚感のある建築からは、荘厳な雰囲気が漂います。こちらは昭和40年に鎮座千百年記念事業として解体修理されたもの。

拝殿の前で玉垣に囲まれているのは美麗石(ひひらいし)。屋根のような形をした石は、古代祭祀の石閣の残りだそう。

迫力の巨木群

参道にずらりと並ぶ杉並木。一本一本がかなりの大きさで、太いものは幹周り7mもあります。800年の歴史があるとされており、河口湖町の天然記念物にも指定されています。

さらに境内には巨大な杉の木の姿が!こちらは御神木の杉の木で、樹高は40m以上、樹齢は1,200年以上。別名、「御爾(みしるし)」とも呼ばれています。

実はこちらは1号杉。境内には杉の御神木が全部で七本存在しています!

これらの杉は「七本杉」として山梨県の天然記念物に指定されています。それぞれ距離は近いためさらっと全て巡ることができるのですが、これほどの巨木がずらりと並ぶ姿は圧巻。特に2~4号杉は横並びで迫力満点です。

5号杉と6号杉はつながっており、両柱杉とも呼ばれています。左が男杉、右が女杉だそう。名前は「父母(かづいろ)」。初めて見る読み方です。

7号杉の別名は「天壌(てんじょう)」で、御柱とも呼ばれております。他の杉に比べて地上付近が異様に広がっており、その根回りは30mにも及ぶそう。最も末広がりな杉の木です。

天空の鳥居

河口浅間神社から山沿いの道を登って行くと、富士山遙拝所があります。浅間神社から1.6kmほどなので、車ならば5分弱、徒歩だと30分ほどかかります。

駐車場からはウッドチップが敷かれた道を3分ほど登っていきます。

こちらが富士山遙拝所。遙拝所の名が示す通り富士山を向かうロケーションに立っており、「天空の鳥居」という名称でも呼ばれています。人気の撮影スポットとして、SNSでもよく見かけるポイント。私が訪問した際も、若者グループやインバウンドが多く訪れていました。

あいにく富士山には雲がかかっており全貌は見えませんが、その存在感は絶大。写真ではわかりにくいのですが、鳥居の下に河口湖が広がるパノラマも素敵です。

母の白滝

富士山遙拝所からさらに登ると、母の白滝があります。浅間神社からは車で10分、徒歩だと30分ほど。

ここへつながる道は私有地のためか、カーナビやGoogle Mapには表示されません。富士山遙拝所から道に設置された案内に沿って進んで行けば、迷うことはないかと思います。ただし、未舗装の砂利道を通ることになるので車高が低い方はご注意を。

駐車場からは緩やかな下り坂。登ることを考えると不安ですが、わずか200mほどなのでそこまでハードではありません。

こちらが母の白滝。落差15mほどの滝で、黒い岩肌を白く染めるように流れる姿がとても美しいです。

かつて富士山登山者が登拝前に身を清めており、すぐ隣には母の白滝神社が建てられていました。

アクセス情報

富士急行線の河口湖駅から約10分のバス停《河口駐在所》下車後、徒歩3分ほど。車の場合は中央自動車道富士吉田線の河口湖ICから20分ほど。神社西側の参道入り口に無料駐車場があります。

公式サイト https://asamajinja.or.jp/index.html

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