但馬の小京都『出石』をサクッと90分観光(豊岡市)

兵庫県

風情ある町並みが人気の観光地、出石(いずし)。「出石城」や芝居小屋である「出石永楽館」、そして近年話題となったシンボルの時計台「辰鼓楼」など見どころたっぷりなので、ただ歩いているだけでもかなり楽しめます。濃い目のダシと様々な薬味で食べる出石ソバもお忘れなく!

訪問日:2022/5/8(日)

但馬の小京都・出石

但馬地方の中心地として古くから栄えてきた出石の町は、「但馬の小京都」と呼ばれています。※但馬(たじま)=兵庫県北部の旧国名

歴史を感じる町並みが今も残されており、2007年には重要伝統的建造物群保存地区にも指定。江戸時代、明治時代、大正時代と様々な時代を感じることができる町として、人気の観光地です。

城跡、武家屋敷、史料館、美術館など多くの見どころが集まっており、徒歩でふらっと散策するのにぴったり。さらに、多数のソバ屋が集まる蕎麦処としても知られています。

日本最古ではなくなった辰鼓楼

そんな出石を象徴するのがこちらの辰鼓楼(しんころう)。高さ13mという大きな時計台で、明治時代に造られたものです。

この辰鼓楼は札幌の時計台とともに、現存する日本最古の時計台と言われていました。

しかし、2021年に新事実が発覚します。歴史好きな地元の住民が史料を確認していたところ、時計台となったのは1881年9月8日という正確な日付を見つけてしまいます。札幌の時計台は1881年8月12日であるため、「日本一ではなく日本で二番目に古い時計台」ということが明らかとなってしまうのです。

こうして日本最古というスペシャルな肩書きは失われてしまいますが、このエピソードは世間に広まり、テレビ朝日『激レアさんを連れてきた。』などでも取り上げられます。結果的に辰鼓楼の知名度を大きく高めることになりました。

なお、「日本最古」ではなく「日本最古年」という表記ならセーフです・・・!

復元された城郭・出石城

町並みの南にそびえる出石城。有子山城の麓に建つ館・郭をもとに、1604年に小出吉英によって築かれた城です。

江戸時代の一国一城令では但馬の城として残されるも、明治時代の廃城令を受けて解体。残された堀や石垣をもとに、櫓や門が復元されました。なお、天守閣は元から無かったそうです。

本丸跡まで登ると、そこには感応殿という神社があります。出石藩主仙石氏の祖である権兵衛秀久公を祀っているそう。すぐ近くには、そば神社もあります。

この出石城から30分ほど山道を登ると有子山城跡へとつながります。時間と体力に余裕がある方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

近畿最古の芝居小屋・出石永楽館

出石永楽館は、明治34年に開館した芝居小屋。1964年に一度は閉館したものの復元工事を行い、2008年に44年の時を経て復活しました。現在も芝居小屋として機能しており、歌舞伎や落語など様々な演目が披露されています。

公演の無い日は、400円にて内部見学が可能。舞台や花道はもちろん、2階の桟敷席も自由に見学することができます。立体的な構造は、歩いているだけでわくわく。なんだか秘密基地みたいに感じます。

さらに舞台の下の地下空間である奈落へと入ることもできます。ここから舞台へ役者を持ち上げたり、降ろしたりしていた「すっぽん」「せり」などの舞台機構も見学可能です。

名物は出石そば!

出石といえばソバが名物!約40軒ものソバ屋が軒を連ねており、関西屈指のそば処として知られています。かつて江戸時代に信州・上田藩の仙石氏と出石藩松平氏がお国替えになった際、仙石氏とともに信州からそば打ちの技法が伝わり、発展したそうです。

たくさんのお店の中から今回お邪魔したのは入佐屋。ガイドブックなどでもおなじみの人気店。町の中心にあるので、アクセスしやすさもポイントです。

こちらが名物の「出石皿そば」。出石焼の小皿に盛りつけた皿そばを何枚も食べる独特の様式です。

ネギ、わさび、山芋、生卵を自由に組み合わせて食べます。生卵を溶いて、そこに卓上調味料の岩塩を振って食べるのが美味しかったです!

なお、一皿が1~3口ほどでつるんといけるため、一瞬で食べ終わります・・・!!お皿を追加することもできますので、足りない方は調整ください。

行ってみた感想と見学所要時間

これまで歴史ある町歩き系の観光地は何か所かめぐってきましたが、どこよりも観光客が多くにぎわっている印象。GWということもありますが、アクセスがそれほどよくないのに人が集まるのはスゴイです!

街並みだけでなく、辰鼓楼という話題性のあるシンボルや、出石城跡、芝居小屋など非常に見どころが多く、さらには美味しいソバまで食べられるときたら人気が出るのも頷けます。

今回私の滞在時間は、出石そば→辰鼓楼→永楽館→出石城とめぐってやや急ぎ足で90分ほどでした。

次の予定が控えていたため短めの滞在でしたが、もっと時間があれば出石史料館、出石明治館、そして出石城からさらに山を登ったところにある有子山城跡にも行ってみたかったです!

アクセスと駐車場情報

山陰本線・京都丹後鉄道の豊岡駅もしくは山陰本線の八鹿駅から全但バス「出石」行きで約30分、終点下車後徒歩5分。

車の場合は大阪・神戸・京都から約3時間、姫路から約2時間ほど。駐車場は複数あります。最も中心にある大手前駐車場が500円、他は400円以下。少し離れたところにはコインパーキングも多数ありました。

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