難易度高めの国際機関が大集合『国際機関館』(大阪・関西万博パビリオン)

大阪・関西万博

国際機関による共同出展型パビリオン。「ASEAN」「国際科学技術センター」「万博博物館」など、5つの機関の展示が広がっています。なんだか難しそうな印象ですが、いったいどんな内容なのでしょうか。

訪問日:2025/9/8(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

国際機関版コモンズ

万博のパビリオンには、世界各国が自国の紹介を行う「海外パビリオン」や企業による出展である「企業パビリオン」など、様々なタイプがあります。今回紹介するのは国際機関館。なんだか難しそうな名前です。

まず、国際機関というのは、複数の国が協力して設立・運営している組織や団体のこと。国際連合(UN)や、国連教育科学文化機関(UNESCO)など、様々な役割を持った機関が設立されています。

この国際機関館に出展しているのは、こちらの5つの機関。

・イータ国際核融合エネルギー機構
・万博博物館
・太陽に関する国際的な同盟
・国際科学技術センター
・ASEAN

ASEANはぎりぎりわかりますが、他は初めて聞く名前です。内容が難しめであるためか、ここは混雑が控えめなパビリオン。9/8(月)の12:00頃で奇跡の待ちナシでした!

イータ国際核融合エネルギー

入館してすぐ目に入るのは、イータ国際核融合エネルギー機構のブース。「イータ(ITER)」はラテン語で「道」という意味。核融合の仕組みや安全性、燃料効率などを研究する実験プロジェクト。核融合ときくとなんだか妙な凄みを感じますが、原子力発電よりも放射性廃棄物が少なく、安全性も高いそう。

こちらは南フランスで建設中の「トカマク(Tokamak )」の模型。30m×30mという世界最大の核融合施設であるそう。よく見ると人間の模型も置かれており、その規模を感じることができます。

万博博物館

次に見えてくるのは万博博物館のブース。万博の博物館があるわけではなく、万博博物館というこれまでに開催された万博の資料や展示を集めた、世界唯一の公式博物館によるブース。2010年の上海万博の際に、その跡地に設置されました。

展示は、1851年のロンドン万博から2020年のドバイ万博までの紹介。ロンドンとパリはまだ写真がない時代であったのか、絵の展示となっています。

太陽に関する国際的な同盟

続いては太陽に関する国際的な同盟のブース。いったいどんな同盟かと気になる名前ですが、その正体は2016年に発足した太陽エネルギーの普及と協力を目的とした国際機関です。

映像とともにパネル展示がありますが、内容は全て英語。黒幕がかかったテーブルと自転車のようなものがありますが、もしかして何かイベントが行われるのでしょうか。

国際科学技術センター

お次は国際科学技術センターのブース。名称はそれほど難しくないため何となくイメージできる気がしますが、実はソビエト連邦の解体と深く関わりのある機関。旧ソ連の科学者たちが、軍事研究から民生技術へ移行することを支援するために設立されました。科学者の失職を防ぎ、さらにその技術がテロ組織などに渡るリスクを減らすという目的もあったようです。

ここも展示は映像が流れているだけの非常に簡素な内容。スタッフさんが常駐していたので、尋ねたらいろいろ教えてくれたのかもしれませんが、私は日和って声掛けできず・・・。説明してもらってもついていける自信がありませんでした!

ASEAN

最後に登場するのはASEAN。教科書で見た記憶をなんとか掘り起こすと、たしかアジアの同盟的な機関だったハズ・・・。

ASEANは東南アジア諸国連合。インドネシア、マレーシア、フィリピンなど東南アジアの国々が加盟しており、平和と安定の維持や、経済成長・自由貿易の促進などを目的に1967年に設立されました。

展示されているのは映像と加盟国の国旗などなど。これまでの展示が難しい内容ばかりであったため、非常にとっつきやすく感じますが、何か学べる要素は少なめ。


そんなわけで、5つの機関ひとまわりがおしまい。展示ボリュームは少なめであり、読み物もほとんど無いので、滞在時間は15分ほどでした。

お子様連れにはあまり適さないですが、大人ならば「こんな機関があったんだ」とちょっとした気づきがあるパビリオンでした。

このあとは、大屋根リングを抜けて西側へ。「エスニックフュージョンレストラン」という超穴場のエスニック系フードコートでひとやすみして、会場の西の果てにある未来の都市パビリオンへと向かいます!数多くの国内企業が共同出展した、未来の技術を体感できる万博らしいパビリオンです。

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2025年4月13日(日)から10月13日(月)の期間で開催となった大阪・関西万博。6/28(土)~6/30(月)の3日間、そして9/8(月)~9/10(水)の3日間、合計6日間でめぐった各パビリオンの紹介記事を書いております!パビリオンの記事書くのめっちゃ楽しい!

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