彦根城天守閣の傍に建つ博物館。ちょっとした歴史資料館かと思いきや、移築された江戸時代の能舞台や復元された御殿建築など、見どころたっぷり!彦根城に来たならばぜひ訪問したいミュージアムです。
お城の傍の博物館
彦根城博物館は、彦根城の入り口に立つ歴史ミュージアム。ここはかつて彦根城の御殿が立っていた場所ですが、その話は後ほど。
券売所は彦根城天守閣と共有であり、お得なセット券も販売してます。
彦根城の天守閣は歴史ある「現存天守」であるため、館内は博物館となっておりません。読みものや展示物がほぼ無いので、歴史を感じるならこちらの博物館も合わせて訪問するのがおすすめです。
井伊家にまつわる大名道具
彦根藩主である井伊家に伝来した美術工芸品や古文書がずらりと並んでいます。甲冑・刀剣をはじめ、能面・能装束、雅楽器、茶道具、調度や書画など、バリエーションは豊か。
井伊家といえば「井伊の赤備え」と称された真っ赤な甲冑。多数の赤備え甲冑を収蔵しており、今回訪問した際に見ることができたのは「朱漆塗紺糸威縫延腰取二枚胴具足」。井伊直孝の所用と伝わる甲冑です。
こちらは「兎耳形兜」。うさ耳付きで頭頂に巻き毛がのった、ちょっぴりかわいらしくもあるデザイン。「変わり兜」と呼ばれるユニークなタイプです。
こちらの屏風絵は「関ヶ原合戦図」。多くの武将が描かれる中でも、井伊直政率いる赤備え軍が特に大きく描かれています。これは江戸時代に描かれたものであり、先祖の武功を表現しているのだそう。
復元された表御殿
かつて存在した彦根城の表御殿。明治時代に取り壊されてグラウンドとなってしまいますが、その後発掘調査が行われます。表御殿の復元に加えて、資料の保存・展示の機能を備えた施設として建てられたのがこの博物館。
館内を進んで行くと、そのまま復元された表御殿内に入っております。
ここは彦根藩の政庁であり藩主の住まいを兼ねていた場所。藩主の居間である「御座之御間」、寝室である「御寝の間」、くつろぎのスペース「御亭」など、様々な機能の部屋が連なっています。
縁側から見渡せるのは、川が流れる池泉庭園。2月末に訪問したところ、雪化粧が施された姿を見ることができました。
江戸時代の能舞台
館内の一室には、ガラス窓に向かう座席があります。
ここも庭園があるのかと思いきや、その先にあるのは能舞台。こちらは江戸時代に造られたものです。
明治時代に表御殿が取り壊された際には、周辺の神社へ移築。その後も各地を転々としていましたが、博物館建設に伴い元の場所に帰ってくることができたそう。現在も能舞台として機能しており、「彦根城能」や「狂言の集い」を開催しているそうです。
45分ほどで館内見学はおしまい。次の予定があるためちょっと駆け足となってしまいましたが、もっと時間をかけてじっくり楽しみたかったです!
帰り際、駐車場のそばにて、彦根城ポストを発見しました。デフォルメなしで忠実に再現されている造形に、強いこだわりを感じます。
アクセスと営業情報
・JR東海道本線、近江鉄道の「彦根」駅から徒歩約15分。
・名神高速道路の「彦根」ICから車で10~15分。
・駐車場は、目の前の「二の丸駐車場」が1回1,000円、700mほど離れた「彦根城口駐車場」は30分300円・上限1,000円。お城の近くはけっこうお高めです。
開館時間 | 8:30~17:00 |
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休館日 | 月曜 |
料金 | 700円 |
公式サイト | https://hikone-castle-museum.jp/ |
※掲載の情報は2025年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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