HITACHI、Kawasaki、Kubotaなど、日本の企業が集まった国内企業コモンズ的なパビリオン。どのブースも見ごたえたっぷりで、最新テクノロジーのもと「こんなことができるようになるんだ!」といった未来を見ることができます!
西の果ての巨大パビリオン
未来の都市パビリオンは、博覧会協会と12者の企業・団体による共同出展型のパビリオン。全長約150m、幅約33mという大きなパビリオンです。
このパビリオンが位置するのは、万博会場の西の果て。地下鉄の夢洲駅につながる「東ゲート」ではなく、バスやパーク&ライドの「西ゲート」であり、さらにそこから大屋根リングとは反対方向に進んだ先にあります。
そんな立地からか、比較的入場しやすいパビリオン。予約なしでも入場可能であり、老若男女がたっぷり楽しめる内容であるため「家族連れの救済措置」とも言われたりします。
今回は9/8(月)の14:00頃に訪問したところ、案内は45分待ち。西の果てであるため、「もう少し空いてからまた来よう」というのも逆にタイムロス。意を決して並んでみたところ、サクサク進み実測は25分ほどでした。
Society 5.0へ向けて
企業ブースに入る前に、まずはテーマ展示から。高さ5m、長さ92mの大きなスクリーンに映し出されるのは「40億年・幸せの旅」。「Society 5.0って何だろう」をキーワードに、過去から未来へ向けた壮大なストーリーを見ることができます。
万博に関してちらちらと出てくるキーワード、「Society 5.0」。スクリーンに表示されたテキストをもとに、さらっと整理してみますね!
■Society2.0 農耕社会 食べ物を育て、都市が生まれた時代。
■Society3.0 工業社会 様々な発明が生まれ、テクノロジーが発展した時代。
■Society4.0 情報社会 いつでも、どこでも、必要なものとつながれる時代。
■Society5.0 超スマート社会 地球課題を乗り越えて、人は新しい幸せを創り出す。
少々抽象的な感じはしますが、Society5.0はインターネットが普及した情報社会のその先のステージ。これを踏まえてからこの後の展示を見ると、ちょっとだけ解像度が上がる気がします。
続くコモン展示である「未来との対話」。不思議な4つの「3D Cube」が並んでおり、移動、医療、エンターテイメントやアートの未来を見ることができます。
その先にあるのが4つのロボットヘッド。この頭部の中はそれぞれがシアターになっており、特殊なロボットの頭部に搭乗して「未来の都市」を散策する映像を見ることができます。
煌めく先端テクノロジー
ここからは、各企業の展示の一部をご紹介させていただきます!
青木あすなろ建設株式会社 及び 株式会社 小松製作所のブースに置かれているのは黄色い重機のようなもの。こちらは「水中施工ロボット」。遠隔操縦できる機械であり、人が乗って操縦する必要がありません。そのため深い水中であっても安全に作業を行うことができるのです。
島好きはダイレクトにお世話になっている株式会社商船三井は、次世代船「ウインドハンター」の模型を展示。風を受けることで、CO₂を出さないクリーンなエネルギー源「グリーン水素」を創り、貯め、それを届けることができる船です。
日本特殊陶業株式会社は、水の循環「CyclusNiterrium(サイクラスニテリウム)」を紹介。超音波技術で映像を触る「空中感覚装置」の体験や、20分毎にド派手なパフォーマンスタイムも開催!多くの人の注目を集めていました。
夢がつまった移動システム
インパクトがあったのはKawasaki(川崎重工業株式会社)。4大メーカーのバイクに関する「カワサキか…」のコピペ、よくわからないけどめっちゃ好きでした。
Kawasakiブースに置かれているのはSFテイストあふれるロボット。こちらは人が乗れるライオン型ロボ「CORLEO」。未舗装の道はもちろん、森の中も岩山もどこでも疾走できる乗り物。これは未来感ありますね!!!!
続けて次世代モビリティ「ALICE SYSTEM(アリスシステム)」。キャビンが各モビリティを自動で乗り継ぎ、目的地までたどり着けるというもの。部屋ごと移動するため、乗り換え不要の公共交通システムなのです。
キャビンの内部には、自動でボトルを注ぐアームや、窓に映るバーチャルな風景など、さまざまな機能も。来感もありつつ、旅情も失われてはいない、なんて理想的な移動なのでしょうか。
食と農業の未来
展示室の終盤、一際大きなブースを持っていたのはKubota(株式会社クボタ)。長澤まさみさんが目が覚めると世界各地に飛んでいるCMでお馴染みの企業ですね!
展示されているのは汎用プラットフォームロボットType: V(可変型完全無人ロボ)。あらゆる作業を無人で実現するロボットで、農業はもちろん、アタッチメントを取り替えて土木や建設も可能。さらに機体が変形することもできます。
ユニークなのは「私が育てる、未来の種」。「飢餓をなくす」「農業をロボットで救う」「ゲームで伝える」など、様々なメッセージが書かれたカードを選び、それを持ち帰ることができます。中にはお米でできた飴とメッセージカードが入っていました。
ちなみに私が選んだのは「美しい棚田で育む」。だって棚田好きなんですもの。
めぐってみた感想
共同出展タイプのパビリオンはいくつかありますが、展示内容の熱量はかなりまばらだったりします。その点、ここ未来の都市パビリオンは全企業が全力で展示を魅せる工夫をしており、見応えたっぷり!!未来のテクノロジーを体感できる、これぞ万博といった展示が楽しめました。
私の滞在時間は50分ほどとかなり長居してしまいましたが、それでもすべては見切れておらず。シアターも含めて、各体験などにも挑戦するならば2時間は過ごせそうなパビリオン。日差しの強い日中の時間を過ごすのにもおすすめです。

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