ほぼ並ばず入れるコンパクトなパビリオン。館内には再現された寺院遺跡が鎮座!それを取り巻く様に、お米やカシューナッツなどの産業を学ぶことができます。
気軽に入れるパビリオン
東南アジアの国、カンボジア。世界遺産にも登録された超有名な寺院遺跡アンコールワットは国旗にも描かれるほどのシンボル。近現代史における未曾有の悲劇であるポル・ポト政権を乗り越え、復興を続ける国でもあります。
そんなカンボジアのパビリオンは、「バルト3国」や「チュニジア」と横並びの小さなパビリオン。
予約不要でそれほど並ぶことはありません。今回は日曜の19:00ごろで待ちなしで入ることができました。
小さな展示室
入口で出迎えるのは、網を投げる様子の人形。東南アジア最大の湖・トレンサップ湖では、漁業や水上生活が行われております。写真には映っておりませんが、舟の傍には同じ素材で造られたサカナの姿も。
その隣に置かれているのはウシの人形。カンボジア北部にわずかに暮らす野生のウシで、「コウプレイ」という種類。わずか250頭ほどしか残っていない絶滅危惧種であり、カンボジアの国獣にも指定されています。
続く展示室は一部屋だけのコンパクトタイプ。アンコールワット内の回廊を再現した通路の傍らに、いくつかの展示が並んでいます。
農作物と伝統工芸
黄金の稲穂はカンボジア米。世界有数の米の生産国であり、世界トップ10に入るというデータも。米は単なる主食ではなく、繁栄と生命の象徴であり祭りや儀式でも使用されているそうです。
カシューナッツも主要な作物。高品質で知られており、風味豊かな味わいが特徴。様々な品種があり、カレーやサラダなど様々な料理に使用されています。そういえば、他の東南アジアの国に比べてカンボジア料理ってあまりなじみないですよね。日本に専門店ってどれくらいあるのかな?
ショーケースに入っているのはアンコールワットの模型。シェムリアップ近郊にある巨大な寺院遺跡。12世紀初頭、クメール王朝のスールヤヴァルマン2世によって建設されました。中央に立ち並ぶ5つの塔は、神々が住まう山「須弥山」を表しています。
他にも、織物や木彫りの工芸品など伝統工芸が多数並んでいました。
再現された寺院遺跡
カンボジアパビリオンの最大の見どころがこちらの再現された遺跡。
この遺跡、アンコールワットではありません!!!
流れ的に絶対アンコールワットだと思い込んでいましたが、よく見ると全然カタチが異なっています。
こちらはコーケー寺院。日本での知名度はそれほど高くありませんが、2023年に世界遺産に指定されたカンボジアを代表する寺院遺跡です。
アンコール・ワットから約80km北東、10世紀にジャヤヴァルマン4世が都を置いたプレア・ヴィヒア州に位置しております。高さは35mあり、7段の階段状に重なるピラミッド型の寺院。幸福の神トレイブヴァシュヴァラを祀るために建てられたそうです。
遺跡をバックに撮影できる人気のフォトスポット。混雑の少ないパビリオンですが、ここだけは撮影待ちの列ができていることも。
小規模ながらもカンボジアの歴史や文化を凝縮したパビリオン。見学所要時間は10分くらいで充分なので、時間があれば周辺の他の国のパビリオンと合わせて見学するのもおすすめです。
余談ですが、カンボジアが有する世界遺産は2025年時点で全部で5つ!古代文明と現代の歴史的記憶の両方を感じることができるスポットが登録されています。
1. アンコール遺跡群
2. プリア・ヴィヒア寺院
3. サンボー・プレイ・クック遺跡群
4. コーケー遺跡群
5. カンボジア追悼遺産サイト
ということで、お次はモザンビークパビリオンへ向かいます!どこにある国か、ご存じでしょうか?
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