生命進化の樹、鉄腕アトム、ブラックジャック、iPS細胞の心臓、未来の生活、レーザーとマッピングのショー、地中の微生物の世界⋯。見どころ盛りだくさんで、わかりやすく未来の世界を感じ取ることができる大充実のパビリオンです!
巻き貝をイメージした建築
PASONA NATUREVERSE(パソナ ネイチャーバース)は株式会社パソナグループが出展している企業パビリオン。大屋根リングの西側に鎮座する、人気なスポットです。
真っ白な外観は、手前が巻き貝を、奥の部分はアンモナイトの「螺旋形状」を採用した建築デザイン。そんな貝殻の先端に腰掛けているのは鉄腕アトム。アトムはこのパビリオンの主役のひとり。展示内容にも深く関わってきます。
人気のパビリオンですが、訪問した9/8(月)は予約なしでも入場可能でした。待機列打ち切りがありますが、ラッキーなことにちょうど列開放のタイミング。20分ほどで入ることができました!
生命進化の樹が示す未来
最初の展示室、広い空間に鎮座するのは大きく枝を広げた巨大樹、「生命進化の樹」。真っ赤な照明とそのテーマから、あの「太陽の塔」の内部にそびえ立つ「生命の樹」を彷彿とさせるインスタレーション。
太陽の塔では、アメーバ〜恐竜〜霊長類といったように具体的な生物の模型が置かれて進化の歴史を辿る子ことができましたが、こちらで描かれる生命の進化はそれとは少し異なり幾重にも重なる層が進化を表しています。下層部は地層や化石ですが、途中から電子基板やスマートフォンといった現代社会を象徴するモチーフに変化。
その先、すなわち未来はどのように描かれているかというと、ミツバチが絶滅、生命体が消滅、新しい生命が生まれ、最後は太陽に飲み込まれるというなんとも壮大なストーリー。このままでは人類は滅びる、そんなメッセージが感じ取れます。
生命進化の樹のそばに展示されているのは、キラキラと輝く巨大なアンモナイト。アンモナイトが化石化する過程で、地中内の鉱物、圧力により影響を受け、虹色の光を発するように変化したものをアンモライトと呼びます。こちらはその中でも世界最大級であるそう。
アトムを救うiPS心臓
続く部屋は、大きなスクリーンが設置されたシアタールーム。地球を救うために傷ついたアトムは、ブラックジャックにiPS細胞から作られたiPS心臓を移植され、ネオアトムとして生まれかわります。
次の部屋に登場するのが、今回の万博で非常に話題になった展示物、iPS細胞の心臓。
培養液の中にある心臓は、トクトクトクと小刻みに拍動しています。サイズは人間の心臓よりも遥かに小さな2cmほど。
心臓の隣には、iPS心筋シート。5cmくらいの大きさでペラペラと動きます。こちらは既に医療の現場で実用化がされているそうです。
未来の技術のショールーム
展示室内の各ブースにて、様々な未来の技術が紹介されています。
「未来の眠り」では、不思議なかたちのベッドを展示。一人ひとりの身体の状態に合わせて呼応し、最適な睡眠に誘う仕組みになっているそう。ブースにて配布される整理券を入手すると2分間の体験もできるようですが、配布は不定期。列ができていることが多いため、配布が始まってから並んでも枚数的に手遅れの可能性が大。これは運が試されます。
「未来のわたし」で見ることができるのはサイバーダイン社のロボット。マスターリモートロボットと呼ばれており、装置をつけた人間と全く同じ動きを再現してくれます。
他にも「未来の医療」では、最先端技術による「手術用ガイドワイヤー操作体験」、遠隔治療を可能にする「未来のカテーテル手術体験」なども。様々な先端技術に触れることができます。
感動的なマッピングショー
展示室の中央に置かれたブロック、こちらはLEAキューブというスクリーン。ここでは30分に一度、毎時10分と40分に5分間ほどのNATUREVERSEショーを開催しています。
映し出されるプロジェクションマッピングによるショー。ネオアトムとブラックジャックが登場し、「NATUREVERSE」誕生の物語が綴られます。パビリオンの名前にもなっている「NATUREIVERSE」とは、NATURE×UNIVERSEの造語。自然を尊重し大切にする世界を創りたいという想いが込められた、このパビリオンのテーマです。
このブロックスクリーン、随時可動します!生命の消滅、文明の発展など、シーンに合わせて変形していく姿は、引き込まれる内容。
ラストは中央に花が咲き、レーザーの光が神秘的な空間へと変化します!これまで様々なプロジェクションマッピングを見てきましたが、これは凄い!!ちょっと感動する作品でした。
土の中の微生物
展示ホールの先に続くのはWonder Earth。土の中をイメージしたトンネル状の展示です。
ここに暮らすのは土の中に住む多様な微生物。木の根が広がる中で暮らすミミズ、冬眠するカエル、カブトムシの幼虫など。驚異の生命力を誇ることでおなじみのクマムシも登場。微生物への感謝、偉大さを称える内容となっています。
展示室のラストは小さなシアター。未来を旅するきぼう船というテーマで、これまで展示されていた技術が普及した未来を映像で体験することができます。農業・医療・食事、オフィスなど、一般人にとってリアリティのある環境に普及する技術、胸がアツくなりました!!
個性的なショップ
出口にはショップあり。Tシャツやアクリルスタンドなど、様々な品が揃っています。
このぬいぐるみ、何かわかりますか?
この巻き貝とアンモナイトを組み合わせたカタチ、そうこのパビリオンの外観です!
他にも、「生命進化の樹」のアクリルスタンドや、アトム&ブラックジャックグッズなど、海外パビリオンよりもラインナップは充実。日本人がつい買いたくなるようなものが多数並んでいました。
お次はすぐ隣にある『よしもとwaraii myraii館』。非常に物議を醸すパビリオンです!

コメント