未来の暮らしを体験できたり、水素社会に向けた技術を学ぶことができるサイエンスなエリア。混雑も控えめなので、未来の都市パビリオンとあわせてふらっと立ち寄るのにおすすめなエリアです。
屋外点在型のパビリオン
未来の都市パビリオンとともに、万博会場の西の果てにあるのがフューチャーライフヴィレッジ。ここはハコモノタイプのパビリオンではなく、屋外に展示が点在しているタイプ。展示内容は毎月変わっていますが、未来に向けた様々な技術というテーマは一貫しています。
建物の多くは、金網のカゴに石を詰めて壁を作る「蛇籠(じゃかご)」という工法。解体・再利用が可能となっているのです。
「パビリオン」というよりも「エリア」というイメージであり、予約なしで自由に見学可能。未来の都市パビリオンの出口とほぼ直結なので、合わせて訪問してみました!
無電解グリーン水素生成の凄さ
FUTURE SOCIETY LAB 2050と書かれた部屋に展示されていたのは、無電解グリーン水素生成技術。鉄が入った容器に液体を入れることで水素を生成することができます。
これの凄いところは、二酸化炭素も出さず、電気も不要で水素を作り出すことができるというところ。製造コストを下げ、大掛かりな装置も不要という技術なのです。
作り出した水素は、それを燃料として電気を作ることができます。電気不要であるため、停電時や被災地でも電力供給が可能なのです!
少々難しい技術ですが、スタッフさんがとってもわかりやすく簡単に説明してくれるので、誰でもその凄さを体感することができます。
脱炭素社会に向けた取り組み
次に入ったブースは、地球温暖化、海洋プラスチック、窒素化合物などのテーマの展示が広がるお部屋。
大気中の二酸化炭素を特殊な吸収剤で集め、そこに水素を化学反応させることで分解する技術を紹介していました。ここもまたスタッフさんがカジュアルに説明してくれます。二酸化炭素などの温室効果ガスを出さない、脱炭素社会へ向けた技術や取り組みをたっぷり学ぶことができました!
面白かったのはこちら。壁に無数に貼られた元素記号からCO2を見つけ出すという、子供でも楽しめるゲーム。こういうの、ついつい本気で探しちゃいませんか?
様々な素材のスツール
このエリアに置かれているベンチやテーブル、一見するとデザインされたユニークなスツールですが、実はそれぞれ意味のある素材でできています。こちらはリサイクル陶土による陶製テーブルスツール。まるで織部焼のようなグリーンの釉薬が美しいです。
溶けたおばけみたいな椅子とテーブル。こちらは金属の削りチップやポリカーボネートなどの端材や廃材を活用したものであるそう。まるでアート作品のような存在感です。
こんなメタリックな近未来仕様のベンチもあります。これはなんとロケット試験用燃料タンクをリメイクしたベンチなのです。
夏に嬉しい装置
この木でできたもの、何かわかりますか?
一見するとゴミ箱もしくは何かをしまう収納に見えますが、こちらは「RACCOON」という「手のひら冷却機」。手すりの金属部分がひんやりとしており、これを5分ほど握ると血液の温度が低下。熱中症の主要な原因である深部体温の上昇を抑制することができるのです。
万博の強敵は暑さ。うちわやハンディファンでは焼け石に水ですが、これは本当に気持ち良かったです!ちなみに、ここ以外にも、未来の都市パビリオンの待機列の中にも置かれていました。
混雑もほどほどで、ほっとひと息つけるエリア。どのブースもスタッフさんが親切で、とってもわかりやすく解説してくれます。今回はさらっと見学でしたが、他にも重心移動だけで操作することができるハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」の試乗体験や、JAXAによるスペースシアターなど、様々な体験コーナーも。じっくり見ると、かなり見ごたえのあるエリアでした!
(JAXAは模型などの展示も行っていますが、「シアター」と「自由入場」のタイミングが時間によって切り替わります。気になる方は公式Xを確認してから訪問がおすすめです。)
ちなみに、未来の都市とフューチャーライフヴィレッジ の近くには、ミャクミャク出現ポイントがあります!夕方頃に登場する可能性が高いとのことで、今回は16:00頃に偶然遭遇することができました!
ミャクミャクは動きがとってもかわいくて、見ているだけで楽しい気持ちになれます!

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