魚島群島⑧ 豊島 Part 2 漂うはアートの香りと異世界感(上島町)

魚島群島

魚島群島めぐりの最後に立ち寄った豊島(とよしま)。港はもちろん、島のどこにも人がいないという、圧倒的な孤独感を味わっております。アート施設も神社も人の気配はなく、自分だけ違う世界に来てしまったような気持ちになりました。

訪問日:2025/5/7(水) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

リヒターのガラス作品

豊島ゲストハウスから山の方を見上げると、木々に包まれた謎の建築物が。

こちらはTHE TOYOSHIMA HOUSE。ドイツのアーティスト、ゲルハルト・リヒターによる最後にして最大のガラス作品《14枚のガラス》が展示されているアートスポットです。

10月頃に一ヶ月程度公開していますが、それ以外は非公開。今回は時期ではないので、内部見学は諦めてます。

実は先ほど立ち寄った弓削島(ゆげしま)で話した方のがこの施設の管理者と知り合いであり、入れないかどうか電話して確認してくれることに。「もしかして奇跡的に入れるのでは!?」と淡い期待に胸が膨らみましたが、あいにく島にはいないタイミングだったらしく叶わず。

それでも、私なんぞのためにあちこち連絡してくれたりしてもう頭が上がりません。弓削島の人はやさしい!

真っ白な建築物

港から少し上った先にある真っ白な建物。GoogleマップによるとCCA Islandsという施設のようです。CCBとかCCRならわかるんだけど何の略でしょうか?調べてみると、”Center for Contemporary Art”の略であり、現代アートの研究・学習機関とのこと。

洗練されたデザインのオープンテラスが素敵で。腰掛けてみたいところですが、フェンスで囲われているので断念。

建物の側面に進んでみると、中庭に展示されたアートを発見しました。フラフープのようなカラフルな輪っかが積み重なった作品です。

こんなおしゃれな建造物が多数あるのに、私以外は誰もいないというのが、他では得られない非日常感。民家が一件もない島というのも、レアな体験です。

浜辺へと続く道

CCA Islandsの裏手には「舟の見える丘展望台」と「潮風の小径 遊歩道」方面への道があります。まずは「舟の見える丘展望台」へ。若干草木が茂ってますが、これくらいは気になりません。

やっぱり嘘です!やめます!!

序盤でこの茂り具合、この先はかなりキケンと判断しました。

引き返すと、今度は「潮風の小径 遊歩道」方面へ。こちらは草も少なく歩きやすい道。林の奥から、枝の折れる音が聞こえてきます。イノシシ、もしくはトンビの気配かな。

しばらく歩くと海辺に出ました!マップによると、ここは平吹の浜海水浴場。砂州で繋がりそうな小島もあります。

今度は島の西側へ

港に戻り、今度は島の東側へ。しばらく進むと定期船とは異なる港に出ました。

巨大なクレーン船。この島に来てからはひたすらアーティスティックな空気を感じ続けているので、これもまた作品に感じてしまいます。

その傍らに建つのが磯明神社。崩れかかった屋根には草が茂っており、いずれ自然に還りそうな姿。人の住んでいない島、信仰する人ももういないのでしょうかね。

ここは磯明神社遺跡でもあるそう。古墳前期の製塩土器が出土しているらしいです。

マップによるともう少し先にも「笹の小径」という道が続いているようですが、小径は見当たらず「笹」しかありません。その先の「キジ」ポイントにも行けないようですので、大人しく引き返すことに。

何もない港で過ごす時間

桟橋に戻ってきましたが、船の時間まで40分近くあります。もう何もすることがありません。

誰もいない島でただひとり桟橋に立つ。大声で歌っても誰にも聴こえません。ある意味、最高の贅沢かもしれません。

船はちゃんと来てくれて一安心。本日5度目となるニューうおしま2。これにて車を停めている因島の土生(はぶ)港へ帰ります!今日は4つも島をめぐってしまいましたが、時間はけっこう余裕があったのでゆったりできました!

毎日島に渡っている今回の旅ですが、明日は島めぐりはちょっとだけお休み。岡山県の遺跡を散策する予定です!

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