高級ゲストハウスやアートギャラリーが建ち、洗練された空気が漂う島。実は人が住んでいない無人島でもあります。平日の午後に訪れたところ、島には誰一人おらず、まるで異世界に迷い込んだかのような気持ちに浸ることができました。
混同しやすい豊島
愛媛県上島町に属する豊島。読み方は「としま」でも「てしま」でもなく「とよしま」。
同じく瀬戸内海の離島である「豊島(てしま)」と混同しそうになりますが、こちらは「豊島(とよしま)」です。実は近くにある「ゆめしま海道」にも「豊島(とよしま)」という島があり、ややこしさMAX。区別するために「弓削豊島(ゆげとよしま)」という呼び名もあったりします。
弓削島の人にきいた話では、豊島に住んでいる人は0人とのこと。ただし日中はNPO法人や漁師さんが滞在しているそうです。
※正確には魚島群島ではありませんが、同じ航路なのでひとくくりにさせてもらってます。
アクセスと訪島計画
豊島行きの船は、しまなみ海道の尾道側から2つ目の島「因島(いんのしま)」の土生(はぶ)港から。所要時間は30分ほど。
この魚島航路は1日4便ですが、豊島に立ち寄るのはそのうち2便だけ。ほぼ選択肢はありません。土生港から豊島だけを往復する場合、滞在時間は1時間半程度か9時間半程度かという2択に絞られます。
今回は高井神島、魚島とめぐったのち、弓削島まで戻りそこで下り航路に乗り換えて訪問しました。滞在時間は1時間45分、ちょうど良さそうな気がします。
何も無い豊島港
ということで、弓削島からニューうおしま2に乗船。きっぷは弓削港のターミナル内にて券売機で販売してました。
本日4回目の乗船なので、船員さんともさすがにもう顔なじみ。朝イチの段階で私の計画を話しているので、言わなくても私が利用する航路をわかってくれてました。
さあ、豊島港についたぞ!
何にもないし誰もいないぞ!!
待合室、トイレ、自動販売機もないぞ!!!
案内マップがあるのがせめてもの救い。なのですが、このルートは現在はちょっと異なっているようです。
マップを眺めていて、気になったのはコチラ。
「キジ」ってなんだ!!!
描くことがなかったのか、それともキジが多数暮らしているポイントなのか。いずれにしても、マップ内に生き物が記されているのが面白珍しいです。
アーティスティックな建築
港から上ると見えてくるのはおしゃれでアーティスティックな雰囲気の施設。これはいったい何なのでしょうか。
調べてみると、「ヴィラ風の音」という高級宿泊施設でありましたが閉鎖してしまい、現在は「豊島ゲストハウス」となっているみたいです。
ゲストハウスと聞くと安宿のイメージがありますが、ここは一棟貸切の高級タイプ。通常の宿泊は受け付けておらず、ふるさと納税で一定以上の金額を納めた人だけが泊まることができる選ばれし者のための宿。気になる金額ですが、驚愕の50万円以上のようです。住む世界が違いました。
ゲストハウスから見る桟橋は、とっても絵になります。5月の訪問であったためツツジも華やかに咲いていました。
直島や豊島(てしま)と近い空気を感じますが、大きく異なるのは人が誰もいないということ。
離島であるため、車が通りかかることもない静謐な空間。これだけ立派な建築が建っているのに生活感もなく、まるで異世界に迷い込んだような気持ちです。
もう少し異世界気分を味わうため、港から離れて散策してみることにしました!つづく。
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