東山動植物園4本目となる今回の記事は、植物園について。今回は紅葉ライトアップも狙いつつ遅めの時間に訪問してみました。煌びやかに輝く温室や奥池、さらには合掌造りまで。見どころたっぷりの植物園です。
紅葉ライトアップ狙いで訪問
59.58haという非常に広大敷地面積を持つ東山動植物園。そのうち植物園エリアは、紅葉の時期にライトアップされ開園時間が延長されます。ちょうど紅葉の時期だったので、日中は動物園や東山スカイタワーをめぐり、夕方頃に植物園に到着するというプランで訪問することに。
夜8:30まで開園とのことですが、気になるのが「※一部エリアを除く」という文字。調べてみると、温室から星が丘門までの道がライトアップされており、「宗節庵」「奥池」「合掌造りの家」といった見どころはルート上にあるため問題なく見ることができるようです。
ただし、夜間ライトアップの期間であっても温室への入室は16:45までとのこと。温室内部はぜひ見ておきたいので、16:15頃に植物園に到着できるように調整して向かいました!夕暮れにたたずむ温室は絵になります。
日本最古の温室
洋風庭園の奥に建つ温室。「前館(ぜんかん)」と「後館(こうかん)」という2つの温室が連なっています。
このうち手前の前館は昭和12年(1937年)の開園当初から変わらず残っており、日本最古の温室といわれています。当時は「東洋一の水晶宮」とも呼ばれていたそうです。
館内は様々な植物がたっぷり!「水生植物室」「ハワイアン温室」「多肉植物室」などテーマごとに分かれており、見応えがあります。
個性的な熱帯植物
天井から釣り下がるのはムクナ・べネッティ。ヒスイカズラを真っ赤にしたような花がインパクト抜群。高い位置にあるため、意外と気づかず素通りしてしまうかもしれません。
こちらのサボテン、その名も夜の女王。夜に花を咲かせることからその名がついたと推測されます。日中であったためか、なんだか少しへたっているように見えますね。
当ブログではおなじみのキソウテンガイ。アフリカのナミブ砂漠に生息する裸子植物で、一対2枚だけの葉が伸びていきます。
すらっと伸びているのはアアソウカイ。ユニークすぎる名前は漢字にすると「亜阿相界」。原産地であるマダガスカルがアジア(亜細亜)とアフリカ(阿弗利加)の境界にあることから命名されたそう。
アアソウカイの隣にはバオバブ。アフリカ大陸を原産とする樹木で、成長すると高さ30m、直径10mを越えることも。バオバブってサバンナのイメージが強いですよね。
伊藤圭介記念室
温室の見学を終えましたが、ライトアップはまだ始まっておりません。寒空の中屋外待機するのはなかなかハードなので、温室のすぐ近くにある伊藤圭介記念室へ。ここは、江戸末期から明治時代に活躍した日本を代表する植物学者、伊藤圭介の蔵書や遺品を展示している小さな展示室。
名古屋に生まれた伊藤圭介、シーボルトに「長崎の出島に来て勉強しないか」と誘われ、家族を説得して長崎へ。長崎から帰る際にシーボルトから日本植物誌「Flora Japonica」をもらいます。27歳にして「Flora Japonica」を訳述した「泰西本草名疏」という本を刊行、一躍有名に。
こちらはその泰西本草名疏の付録「二十四綱図」。スウェーデンの博物学者リンネが、おしべとめしべの違いで植物を24に分類したというものです。
今では普通に使っている「花粉」「おしべ」「めしべ」などの用語を考え出したのも、伊藤圭介であるそう。日本の植物学の基礎を作ったスゴイ人物だったのです!
紅葉ライトアップ
17:00を過ぎたくらいで、温室に明かりが灯りはじめます。ガラス張りの温室が輝く姿は幻想的です。
温室から星が丘門へ向けて進む道もライトアップ開始!11月下旬、まだ色づきは控えめですが、明かりに照らされた木々は美しいです。
写真スポットとして人気があるのが奥池。風が無い日には、紅葉が水面に反射する姿を見ることができます。池の向こうにも通路が伸びていました。
合掌造りの家もあります。こちらは昭和31年(1956年)に岐阜県の白川郷から移設されたもの。立派な茅葺きの家屋は、かなりの存在感です。
見どころを通り抜けると、星が丘門に到着。ここから7分ほど歩けば地下鉄東山線の星ヶ丘駅が見えてきます。動物園、メダカ館、スカイタワー、植物園とたっぷり見て回った東山動植物園。たった640円でこれだけ楽しめるなんて凄すぎます!
というわけで、次回は栄に戻り名古屋テレビ塔について書きますね。実は名前が変わっているのご存じでしょうか?
アクセスと営業情報
地下鉄東山線「東山公園」駅の3番出口より徒歩3分、「星ヶ丘」駅の6番出口より徒歩7分。
※植物園だけに行くならば、星ヶ丘駅から近い「星が丘門」がおすすめです。
開園時間 | 9:00~16:50 |
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休園日 | 月曜、年末年始 |
料金 | 500円 |
公式サイト | http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/ |
※掲載の情報は2024年11月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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