長浜の長に隠された意味『長浜城歴史博物館』(長浜市)

滋賀県

かつて琵琶湖の畔に建っていた長浜城。現在は歴史博物館として復興され、様々な歴史を現代に伝える役割を持っています。ちなみにですが、長浜の「長」にどんな意味があるかご存じでしょうか?

訪問日:2025/2/23(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

雪に包まれた天守閣

長浜駅のすぐ近くにそびえる長浜城。かつて天守がそびえ立っていた記録はありますが、資料が残っていないため、現在の天守は1983年に犬山城や伏見城をモデルにして造られました。このような天守を「復興天守」と呼んだりします。

そんなわけで現代につくられた城郭である長浜城。内部は歴史博物館となっています。1~3階はエレベーターもあって快適です。

1階:受付・ショップ
2階:展示室
3階:展示室
4階:茶室(※春と秋の日祝限定)
5階:展望台

変わっていく展示内容

2階と3階の展示物は数ヶ月毎に変わります。訪問した際は、2階は企画展 「奥丹生のくらしと人々」。ダム開発にともない廃村となった奥丹生の人々の営みを紹介する展示でした。

積雪時に利用するフカグツ・カンジキ、素肌の上に羽織るベスト型の織物シャックリなど、古文書や道具の実物で展示されています。銭かご、魚とりのかご、ナタかごなど様々な用途に合わせたかごもずらりと並んでいます。

3階では「豊臣兄弟」の展示。羽柴秀吉が宇喜多秀家に書いた書状や、賤ヶ嶽合戦図、秀吉所用として知られる馬藺後立付兜などが展示されています。

ご察しの通り、展示物は撮影禁止のものがほとんど。せめて雰囲気だけでも、ということで引きの写真を載せておきますね!

最上階からの眺め

5階は展望フロアとなっております。ぐるっと一周できる縁側「廻縁(まわりえん)」があるため、屋外に出ることも可能。

西側には広大な琵琶湖。天気が良い日には、琵琶湖に浮かぶ離島「竹生島」も見えるそうです。

今回宿泊している「グランドメルキュール」の全貌も見えます。眼下には雪に埋もれた「豊公園」が広がっていました。

西側は長浜駅周辺。目を凝らすと「長浜びわこ大仏」や「長浜バイオ大学ドーム」といったランドマークも見えます。

長浜城のヒストリー

さてさて、せっかくなのでもう少し長浜城の歴史を見ていきましょう!

築城が開始されたのは1573年。築城主はあの豊臣秀吉浅井攻めの功として、織田信長より浅井氏の旧領を拝領した秀吉。もともと「今浜」という土地でしたが、信長から一字拝領し「長浜」に改名しました。そう、長浜の「長」は織田信長の「長」なのです。

3~4年の歳月をかけて完成した長浜城、秀吉の後は堀秀政が入城します。本能寺の変の際には明智方の阿閉貞征が占領するも、山崎の戦いに勝利した秀吉が再度支配することに。その後は山内一豊によって治められます。

その後、徳川家康の家臣である内藤信成・信正が城主となるも、大坂の陣後の移封にともない廃城に。資材の多くは彦根城に流用されたそうです。

そんなわけで江戸時代初頭に廃城となってしまった長浜城。絵図も残っておらず資料が無いというのも頷けます。

なお、今回2月末に訪問したところ雪が凄いです!!

関東に住んでいると忘れがちですが、滋賀県の長浜や米原は雪が深い地域。お城までの道は少々歩きにくい箇所もありましたが、冬に訪れたおかげで真っ白な雪化粧が美しい天守を見ることができ大満足でした。

アクセスと営業情報

JR北陸本線「長浜」駅から徒歩7分。

開館時間 9:00~17:00
休館日 月曜
料金 410円
公式サイト https://www.city.nagahama.lg.jp/section/rekihaku/

※掲載の情報は2025年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました