伊平屋島をぐるっと一周する周回道路は海辺の道がずっと続いており、爽快なシーサイドドライブが楽しめます。巨大な念頭平松や神秘的なクマヤ洞窟など、島内の名所をめぐります!
昨日は午後の便で16:20に伊平屋島に到着し、内間荘にて一泊。今日は13:00発のフェリーで帰るので、それまでレンタカーで島内めぐりすることにしました。
歴史民俗資料館
伊平屋島の歴史や伝統を学ぶことができる伊平屋村歴史民俗資料館。港のすぐ目の前に建っているため、フェリーの待ち時間などでも気軽に立ち寄れます。
館内はとってもキレイ。様々な民具や歴史資料などがたっぷりと並んでいます。再現された伝統家屋もあり、かつての島の暮らしがとってもイメージしやすい。
漁業に関する展示も豊富。実際に使用されていた漁具や、島の海で見ることができるサカナも紹介されています。
島の人と米兵が映る貴重な写真も。今のおだやかな雰囲気からは想像もつきませんが、この島もまたアメリカの支配下の時代があったのですよね。
田名神社
おそらく沖縄で最北端となる集落・田名(だな)にある神社。白い鳥居はかなり横長で不思議なバランス。
石段を登ると、色鮮やかな社殿が見えてきます。
この神社では旧暦7月17日に「田名のウンジャミ」という祭が開催されるそう。このお祭りについて、伊平屋村歴史民俗資料館にかなり詳しい展示がありますよ~。
田名神社の後ろには田名城跡(うっかーぐすく)と呼ばれる城跡があります。石積みの跡を見ることができるそうですが、なかなかに険しい道。何分かかるのかさっぱりわかりませんし、雨も降っていたため、今回は断念しました。
念頭平松
伊平屋島のシンボルとも呼ばれる大きなリュウキュウマツ。高さは8m、幅は最も広いところで28mにも及びます。ぶわっと枝を広げた様は美しく、威厳ある姿。
周辺は公園として整備されております。マツの周りは芝生が広がり、その美しさを際立たせています。
この松は平成28年に国の天然記念物に指定されました。また、「久米の五枝のマツ」と並び沖縄の二大名松とも呼ばれているそう。近づいてみると、うねるように広がる枝ぶりがお見事。
気になる「念頭(ねんとう)」という名前の由来ですが、はっきりした由来はわかっていないそうです。
伊平屋天巖戸神社
念頭平松のすぐ近くにある神社。この神社は2017年に造られた比較的新しいもの。この後で紹介するクマヤ洞窟より天照大神を遷座したそう。
鳥居と祠だけの小さな神社ですが、社務所が設置されています。といっても基本は無人なようです。沖宮がご奉仕しているとの記載がありましたが、沖宮というのは琉球八社の沖宮でしょうか?那覇にある神社なので、かなり距離がありますが・・・。
気になったので調べてみたところ、沖宮のHPに末社として紹介されていました!
クマヤ洞窟
伊平屋島北部にあるクマヤ洞窟は、おそらく伊平屋島で最も見応えのある観光名所。海辺にあるこちらの階段を登っていきます。それほど長くないので、さくっと登れます。
登った先にあるのが岩の破れ目。ここがクマヤ洞窟かな?と思ったのですが、どうやら割れ目の隙間を進むことができそう。
確実に服が岩に擦れるほど狭い道、そして途中にある大きな岩に手を付いて乗り越えます。
進んだ先には大きな空間が・・・・!
これはスゴイ!写真では伝わりにくいと思いますが、想像していたよりもずっと広い空間に思わず声がでます。外の音もほとんど入ってこない、静かで薄暗い空間に、心が落ち着いてきました。
この洞窟には「天岩戸伝説」が残されています。太陽神である天照大神が岩戸に籠もってしまい、世界は闇に包まれる・・・というものですが、日本各地にその岩戸であったと考えられている場所があります。
この伊平屋島説は江戸時代の藤貞幹が唱えた説。さらに伊平屋島が神武天皇の出生地であるとも主張していたそうです。これに対して本居宣長は反論、「日の神論争」を招くことになります。
伊平屋島灯台
クマヤ洞窟よりさらに北へ進むと、細い脇道があります。その先にある小さな山は久葉山。一見すると普通の山ですが、よく見るとちょっと不思議な質感をしていませんか?
この久葉山、その名の通りクバ(ビロウ樹)の木が山一面を覆っています。そのため、もこもこしたような独特の質感となっているのです。
道なりに進むと見えてくるのが伊平屋島当灯台。高さは15m、平均水面からは115mに位置する灯台です。周囲は囲いがあるため近づくことはできませんが、とっても眺めが良い場所です。
ここは伊平屋島の北端。伊平屋島は沖縄で最北の島なので、ここが車で行ける沖縄最北端ということになりますね!
無蔵水
久葉山からぐるりとまわり、島の西海岸へ入ると、最初にある名所が無蔵水(んぞみじ)。駐車場から砂浜を100mほど歩いていくと、大きな2つの岩が見えてきます。
この岩は、海に出て帰らなくなった夫の帰りを、その妻が待ち続けていたといわれる場所。何年経っても戻らない夫に、まわりはもう命を落としたと考え再婚を進めるも、妻は断固として譲らず、何年も夫を待ち続けていたそう。
そんな場所にできたのが無蔵水。周囲6m、最大深度50cmの枯れることがない水たまりとのことですが、どこにあるのでしょうか?岩のまわりの水たまりでしょうか?
結局、どれが無蔵水かわからず諦めてしまいましたが、どうやら岩の上にあったそうです。
なお、妻が待ち続けて夫は、数年後無事に戻って来たそうです。めでたしめでたし。
西クマヤ洞窟
駐車場から無蔵水と反対方向へ砂浜を進むと、大きな岩が見えてきます。
その岩肌にはぽっかり空いた洞窟が。こちらは西クマヤ洞窟と呼ばれています。クマヤ洞窟に比べると小規模ですが、目の前にビーチが広がる姿がなんとも美しい。この記事のトップの写真は、ここから撮影したものです。
おまけ
このあとは島の西側をドライブ。観光名所は港のある東側に多く、こちら側はあまり見どころがありません。その代わり、ずっと海辺を走るシーサイドドライブが楽しめます。
海をバックに立つ不思議なシーサーも見つけました。
また突如放し飼いのヤギの群れも出現!なんだかにぎやかです。
さて、この後は野甫大橋を越えて野甫島へと渡ります!
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