混雑も少なく、入場しやすいトルコのパビリオン。展示は非常に少ないですが、その中でも注目は「エルトゥールル号」。日本と深い関わりのある船ですが、みなさまご存じでしょうか。
気軽に入れるパビリオン
ヨーロッパとアジアの境目に位置するトルコ。東西の文化が交流するユニークな国として知られています。最大の都市はイスタンブールですが、首都がアンカラということは意外と知られていません。中世の「オスマン帝国」や、奇岩が並ぶ「カッパドキア」あたりが日本では馴染み深い国。ケバブとトルコアイスは誰もが知っているトルコメニューですよね。
そんなトルコのパビリオンは、大屋根リングの北側。「モナコ」と「タイ」の間にあります。
国旗と同じく、赤と白を基調としたカラーリング。なかなかに目を引く建物です。
「UAE」や「夜の地球」と同じく、あまり並ばずに入れるパビリオンのひとつ。今回は日曜の18:30頃に訪ねたところ、5分ほどで入ることができました。
太陽と月のオブジェ
内部は広い空間。その中央に置かれているのは、大きな月と太陽のオブジェ。太陽はゆっくりと回転しています。
トルコの国旗は「新月旗」あるいは「月星章旗」と呼ばれており、赤字に白で「三日月」と「星」が描かれたもの。「太陽」をモチーフにした日本の国旗と合わせて、昼と夜を表現している、といったような内容の記載が。なんだか嬉しくなりますね。
なお、このパビリオンは展示が非常に少ないです!実質このオブジェが最初にして最大の見どころかもしれません。また、冷房がほとんど効いておらずなかなか暑いです!たまたま空調トラブルがあっただけかもしれませんが、あまり長居できない感じでした。
ミニマムな展示
壁際に映し出さているのは、青くミステリアスなお面。このお面はトルコの歴史から政権や司法まで幅広く語り掛けてきます。子供にはちょっとコワイかもしれません。
特に案内板などもないため見逃しそうになりましたが、カッパドキアを表現したポイントも。奇岩が立ち並ぶ中に気球が浮かぶ光景が表されています。
タイミングが合うと土器づくりのデモンストレーションも見ることができるそうです。
エルトゥールル号遭難事件
壁の一角は、味わい深い板張りの姿。ここ、実は船を表しています。
この船の名前は「エルトゥールル号」。この名前をきいてピンとくる方は、歴史に詳しいか、旅行地理に詳しいか、もしくは和歌山県民くらいのはず。
1890年、当時のオスマン帝国の船であるエルトゥールル号は日本での滞在を終えて帰国する際に台風に遭遇。和歌山県沖で沈没してしまいます。海に投げ出された乗組員を救ったのが、和歌山県串本の人々。生存者を捜索し、負傷者を救護。貴重な食糧や衣類を分け与えました。
この遭難事件から両国の信頼関係が強まったという話は耳にしていましたが、この万博という場でこの船を展示に選んだところから、今でもその信頼が続いていることを感じ取ることができますね。
ショップとキッチンカー
展示室を抜けた先にあるのはショップ。カラフルなお皿やボウル、そしてランプなど、オリエンタルな雰囲気の品々がたくさん並んでいます。品数も多く、もしかしたら展示よりもこっちに力入れているんじゃないかという気も。
ショップ内にはターキッシュエアラインズのビジネスクラスシートも。脚を伸ばせるラグジュアリーな座席、実際に座ってその快適さを体験することができます。
そしてパビリオンの入り口には2台のキッチンカーを配置。向かって左側ではケバブが、右側ではトルコアイスを販売しています。トルコアイスは、なかなか渡してくれないあのパフォーマンスも楽しむことができますよ!
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