名古屋のシンボルとして親しまれているタワー。その歴史は非常に深く、戦後復興から様々な街の営みを見守ってきました。2020年にリニューアルを果たし、建設当時の意匠を活かしつつ塔内の色々なポイントがアップデートされました。
歴史ある展望タワー
栄エリアの中心に広がる久屋大通公園。そこにそびえ立つシンボルが中部電力 MIRAI TOWER。名古屋に縁があっても、この名前にピンとこない方はきっと多いハズ!もともとはご存じ「名古屋テレビ塔」という名称でしたが、ネーミングライツにより2021年5月1日より呼称が変更となったのです。
高さは180m。周辺のビルよりも高く、存在感は抜群です。夜はライトアップされて華やかな姿に早変わりします。
その歴史は非常に古く、1954年に運営開始。2005年にはタワー初の登録有形文化財に認定。さらに2022年には重要文化財にも指定されました。受付のまわりには、創業当時の面影を感じる展示も。
エレベーターで展望フロアへ
1階のチケット売場からエレベーターで3階へ。ショップなどが並ぶフロアでエレベーターを乗り換え、展望室へと向かいます。2基のエレベーターがありますが、片方は基本的に運休。
この運休エレベーター、実は建設当初からあるもの。ガイドさんが手動で開け閉めの操作を行う、レトロ感あふれる仕様となっております。基本的に現行の1台運行ですが、繁忙期にはこちらの旧型も運行されるそうです。もし載ることができたら超ラッキーですね!
エレベーターで上った先にあるのが展望フロア「スカイデッキ MIRAI360」。地上90mに位置する屋内展望台です。
フロアには4人がけテーブル席、ビーズクッション、ソファが置かれており、くつろぎながら展望を楽しむことができます。一角には、コンセント付きのカウンター席も。もしかしてここでリモートワークする人もいるのでしょうか?
プロジェクションマッピングのイベントも定期的に開催されています。訪問した11月は「NAKED 天空のお月見2024」開催中。フロアの壁やガラス窓にデジタルアートが映し出され、華やかな空間に。
(なお、期間中はタワーの入場料1,300円が1,800円と値上がりしてました。)
窓の向こうに広がる夜景
窓の向こうに広がるのはにぎやかな名古屋の街並み。まっすぐに伸びる久屋大通公園は見ごたえがあります。
左側に見える楕円形はバスターミナルなどを備えた複合施設オアシス21の大屋根。「水の宇宙船」という通称は、上から見た方がイメージしやすいです。
ビルの合間には、サンシャインサカエの観覧車「スカイボート」もちらっと見ることができます。
日中には「東山スカイタワー」や「バンテリンドームナゴヤ」なども見渡せるそうです。
屋外のスカイバルコニー
展望室にある階段。こちらはスカイバルコニーへと繋がっています。
地上100mのスカイバルコニーは、なんと屋外展望台!フェンスで囲まれていますが、風が吹き抜けるダイナミックな展望台。全国に展望タワーは数あれど、屋外に出られるものはほんのわずか。
ここは恋人の聖地にも認定されています。お馴染みの南京錠がたっぷりと取り付けられていました。
泊まれるタワー
このタワー、なんと宿泊することができます!!
2020年のリニューアルの際、かつて放送関連施設だった空中スペース4~5階がTHE TOWER HOTEL NAGOYAとしてオープン。
全15室、柱の立ち方や部屋のカタチに合わせてインテリアやアート作品が変わっているというこだわりよう。客室内には鉄骨が貫いていますが、あえてそれもそのまま遺されているそうです。
なお、ホテルの受付は展望フロアの入口とは別になっています。
気になる料金ですが、少々お高め。私が検索した際は、2名1泊朝食付で80,000円程度でした。重要文化財に泊まれるということもあり、気軽に泊まるホテルというよりは、とっておきのタイミングで利用したいタイプのホテルです。
タワー6兄弟の長男
このタワーを設計したのは内藤多仲(ないとうたちゅう)という建築家。タワーめぐりをされている方ならばきっとこの名前をご存じなはず。日本各地に作品を残しており、「塔博士」とも呼ばれる人物なのです。
1950年代から1960年代にかけて内藤多仲に設計された6つのタワーは、「タワー六兄弟」というユニークな呼び方も。ラインナップはこちらでございます。
・名古屋テレビ塔(1954年)
・通天閣(2代目)(1956年)
・別府タワー(1957年)
・さっぽろテレビ塔(1957年)
・東京タワー(1958年)
・博多ポートタワー(1964年)
今も各地のシンボルとなっている、名だたるタワーが勢ぞろい!これらのタワーが同じ設計者による兄弟塔だということ、誰かに話したくなりませんか?ちなみに上記は竣工年順なので、名古屋テレビ塔は長男。東京タワーや通天閣のお兄さんにあたるのです。
アクセスと営業情報
名古屋市営地下鉄 東山線・名城線の「栄」駅下車、3番出口または4番出口上がって徒歩3分。または名古屋市営地下鉄 桜通線・名城線の「久屋大通」駅下車 、南改札・4B出口上がってすぐ。
営業時間 | 10:00~21:00 ※土曜日は21:40まで |
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定休日 | 年中無休 |
料金 | 1,300円 |
公式サイト | https://www.nagoya-tv-tower.co.jp/ |
※掲載の情報は2024年11月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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