モザンビークパビリオンは、アフリカの伝統と未来を感じられる展示が魅力。廃材から作られたロボットや楽器、ユネスコ無形文化遺産「ティンビラ」の生演奏など、素朴さと創造性が光ります。空いていることが多く、気軽に立ち寄れる穴場です!
モザンビークってどんな国?
万博2日目の日曜日、日も暮れて園内も落ち着いてきた中で訪ねたのはモザンビークパビリオン。「どこまでも広がる水平線をその目で」というメッセージが目を引きます。入館待ちの列はナシ、というか館内もほとんど人がいません。
さぁ、モザンビークってどこにある国かわかりますか?
日本人にはそれほど馴染みある国ではないため、知名度は控えめ。そんな状況を見越してか、パビリオンの入り口には国を紹介する大きなパネルが。
モザンビークはアフリカ南東部に位置する国。インド洋に面しており、長い海岸線を持ちます。面積は約80万㎢で日本の約2倍。人口は3400万人ほどであるそう。
ちなみに公用語はポルトガル語。ブラジルの公用語がポルトガル語というのは知っていましたが、アンゴラやカーボベルデなど、アフリカ諸国にもポルトガル語が公用語の国は多数あるのです。
広々としたパビリオン
外観から見るとコンパクトに見えるパビリオンですが、館内はけっこう広々としております。館内の中央に鎮座する大きな船は、船内がベンチに。帆の部分にはカラフルな文様が映し出され、華やかな雰囲気です。
平屋かと思いきや、2階もあります。シアタールームになっており、5分ほどの映像を随時上映。プリミティブな音楽とともに、様々なモザンビークが映し出されます。
1階と2階をつなぐ階段にはペイズリーのような勾玉模様に加えて「THERE IS NO WASTE THERE ARE RESOURCES(無駄はありません リソースはあります)」の文字。強いメッセージ性を感じます。
伝統と刷新を感じる展示
廃棄物を再利用して小型自動車や機械を制作したという「ジョベンツォ・カリスト」、同じく廃棄物を原材料にドローンを制作する「クレイトン・ミシャキ」といった、若いイノベーターに焦点をあてた展示が続きます。
このように人をテーマに紹介しているのがとっても新鮮。内容は少々難しめなので、大人向けな印象です。伝統楽器を演奏するロボットや、ちょっとしたインスタレーションもあるので、カジュアルな楽しみ方も。
並んでいるのは名産品の数々。マカダミアナッツ、ゴマ、バナナチップ、パイナップル、マンゴー、パッションフルーツ…。どれもめっちゃ美味しそう!!
様々な特産品の販売も行っています。木彫りの加工品や華やかな織物は、エスニック感満載です。
ティンビラの音色
こちらの大きな木琴はティンビラ。ユネスコ無形文化遺産にも指定されている、モザンビークを代表する楽器です。
実際に来館者が演奏することも可能。「やさしく叩いてね」とのことです。
このティンビラ、各鍵盤の下にそれぞれ大きさの異なるヒョウタンが付いており、それが共鳴して音が響きます。ヒョウタンには穴が開いており、そこに膜が貼られているため、軽やかな木琴の音色い独特な倍音が響きます。
ときおり、スタッフさんによる実演も。「やさしく叩いてね」とのことでしたが、けっこう強く叩いています。気が付けばどこからか人がたくさん集まってきて、ちょっとした路上ライブのような雰囲気になっていました。
館内は広々としていますが、展示数はそれほど多くありません。さらっと見るだけなら10分ほどで見終えるお手軽パビリオン。混雑も控えめなので、時間調整にちらっと立ち寄って、アフリカの雰囲気を感じてみるのもおすすめです!
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