森の中に静かに佇む「思い出の潟分校」は、かつて小学校として利用されていた木造校舎を保存・公開している施設。大正~昭和の空気が真空パックされたよう校舎は、誰でもノスタルジックな気分に浸ることができます。
情緒あふれる湖畔の学校
かつて田沢湖畔にあった「田沢湖町立生保内小学校潟分校」。昭和49年(1974年)に廃校となってしまいます。スタッフさんの話によると、車道が整備されて出ていくことが容易になった結果とのこと。
その後、集会所として利用されるも、老朽化が進み解体の話が・・・。なんとか残したいという地元の人々の手によって修復が開始され、平成16年(2004年)に「思い出の潟分校」として一般公開されるようになりました。
木々に包まれるように立つ木造校舎は大正12年(1923年)に建てられたもの。もうこの時点でレトロな魅力があふれています。
懐かしの木造校舎
校舎内は土足厳禁。靴を脱いであの学校でよく見かけたビニールスリッパに履き替えます。
木の香り、きしむ床の音、電球の照明………。どこまでもノスタルジックで情緒あふれる校舎内。自分の過ごしてきた小学校とは大きく異なりますが、なぜか懐かしい気持ちでいっぱいになります。
校舎は二階建て。踊り場のある階段からは、今にも子どもたちが駆け下りてきそう。
ノスタルジックな教室
1階の一・二年生教室には並べられた木の机や黒板がそのまま残っています。当時のまま時が止まっているかのように見えますが、黒板の日付はしっかりと更新されているのが不思議な感じ。
2階の三・四年生教室は、二人掛けの席。これ、誰の隣になるかドキドキするやつですね。
机とイスが、私の学校とは違うな~と思っていたのですが、五・六年生教室にて、あのセットが出現!机の上に椅子乗っけて運びたくなりますね。
まるで映画のセットのようなレトロな雰囲気の教室たち。友達と訪問したら、いろいろな「あるある写真」撮ったりしてめちゃくちゃ盛り上がりそうな気がします。
レトロな展示品がたくさん
教員室では、モノクロの当時の写真や教科書などの資料をはじめ、振り子時計、体重計、木琴、オルガン、アコーディオンなど様々な展示品が。ほとんどのものは自由にさわって良いみたいです。
教室の後ろには、そろばん、鉄琴、絵の具パレットなど学校らしいアイテムが置いてあります。私はぴんとこないものもありますが、人によってはクリティカルヒットしてしまうかもしれませんね。
ストーブとヤカンは寒い地域ならでは。他にもかんじきなんかも展示されており、雪国ということを感じさせてくれます。
遊べる体育館
体育館もしっかりと残っています。それほど広くはありませんが、高い天井で開放感あります。トラス構造の屋根がおしゃれな雰囲気。
ステージから見渡す体育館。ここで朝礼や卒業式などが行われていたことを想像してみると、なんだか胸がアツくなります。
体育館を見渡すと、片隅にはバレーボール、バトミントン、卓球台などの遊び道具がたっぷり。どうやら自由に遊んでも良いそう…!うわー、久しぶりに体育館で遊びたいっ!と思ったのですが、今回もまたいつもながらの一人旅。遊び相手がいないぼっちなので、謎に寂しくなりました。
ピアノもあるので、運動嫌いなコはこちらで一曲奏でてみてはいかがでしょうか?
アクセスと営業情報
JR田沢湖駅よりバスで約20分、バス停《上田子ノ木》で下車後徒歩10分ほど。2kmほどのところにはクニマス未来館もあり、お得な共通券もあります。
見学所要時間は、さっと見るなら10分程度、ゆっくり見ても30分あれば充分です。ただし、懐かしさに飲み込まれてしまったら帰れなくなる可能性も………。
開館時間 | 9:00~16:00 |
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休館日 | 火曜 |
料金 | 300円 |
公式サイト | https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/04_katabunko.html |
※掲載の情報は2022年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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