3エリアをめぐる循環の旅に出発!『日本館』(大阪・関西万博パビリオン)

大阪・関西万博

日本館は「循環」がテーマのパビリオン。ファーム、プラント、ファクトリーという3つのエリアをめぐり、ゴミが生まれ変わる姿を体感できます。展示の一貫性が非常に高く、洗練された空間は見応え抜群!わかりやすく楽しめる仕掛けがたくさん盛り込まれています。

訪問日:2025/6/30(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

基本は要予約のパビリオン

大屋根リングの東側に立つ日本館。木を組み合わせた円形の外観は、大屋根リングとリンクするようなデザインをしています。

イタリア館やアメリカ館と並び、人気のパビリオンである日本館。その割には大行列の話は耳にしません。それもそのはず、予約がないと入れないパビリオンなのです!

午前中と夜に予約ナシでも入れる時間帯があるので、朝イチや遅くまでいる方はスルッと入れることも。当日予約も可能で、このときは 9:00 / 11:30 / 13:30 の1日3回解放タイミングがありました。今回は11:30の解放タイミングで12:50の当日予約に成功しました!やったね!

3エリアに分かれた館内

日本館のテーマは「循環」。「プラントエリア」「ファームエリア」「ファクトリーエリア」と3つのエリアがあり、それを順番に巡っていくことで、それを体感することができます。他の海外パビリオンと異なり、歴史・文化・芸術・産業の紹介はほぼとんどないという、振り切った内容です。

最初はオープニング映像から。見終えると『「循環」をめぐる旅へ。さあ、出発です。』のメッセージが。

続いて砂時計のオブジェ。真ん中が繋がっていない不思議なデザインの上で、マッピング映像が流れます。この砂時計オブジェ、各エリアの最初に必ず登場するため、計3パターン見ることになります。

この先の3つのエリアにはそれぞれ「案内キャラクター」がいます。皆さんも絶対知ってるキャラクターですが、いったいどんなキャラクターなのかはお楽しみに!

最初は「プラントエリア」から

まずはじめに向かった先は「プラントエリア」。ベルトコンベアの上を生ゴミのオブジェが流れていきます。

生ゴミを発酵させるとメタンが生まれます。これをエネルギーに電気を作るのが「バイオガス発電」。点滅するデジタルアートが、そんな発電の様子を再現しています。

この水槽に入れられている器は、海水に存在する微生物のはたらきで自然へと還る「生分解性プラスチック」。徐々に姿が変わっていく様子は、芸術作品のようです。

足元のスクリーンを飛び交っている物体。よく見ると、クマのような姿。どこかで見たことあるような…?

このクマの正体はベアブリック!プラントエリアの案内キャラクターです。なんとなく海外発のキャラクターと思い込んでいましたが、実は日本で開発されたフィギュアなのでした。

中庭と火星の石

プラントエリアを抜けると中庭へ。円形のホール空間が広がる、心落ち着ける場所です。

中庭の先にあるのが火星の石にさわれるコーナー。アクリルで固定後、研磨されているのでツルツルです。

そして火星の石の実物も展示されています。世界的に見ても最大級であり、火星に水があった証拠となるものであるそう。

人類が到達している月の石ならわかりますが、未到達の火星の石なんてどうやって入手したのでしょうか?実はこの火星の石は、地球に落下した隕石。日本の南極観測隊が採取したものなのです。

次は「ファームエリア」

中庭から館内へ進むと、お次は「ファームエリア」。足元に広がるグリーンの水槽、何もいないかに見えてここは藻類の家。日本館を動かすための藻が育っているのです。

この藻によって生産できるオイルの量はヒマワリの14倍、吸収するCO2の量はスギの14倍、生産できるタンパク質は大豆の36倍、同じ水の量で生み出すタンパク質は牛肉の50倍と、効率抜群な働きを見せてくれます。

グリーンのアートのような空間は、スピルリナという藻の姿を模したオブジェ。デジタルアートに見えて、ちゃんと物質として存在している作品です。

このスピルリナは非常に栄養価が高いそう。なんと館内では、フリーズドライのお味噌汁ももらえるぞ!

おっと、ファームエリアのキャラクター紹介を忘れておりました!ここに登場するのは緑色に染まったキティちゃん。これけっこう大きいです!2つの壁に16体ずつ、計32体も並ぶ姿は圧巻。

このキティちゃん、様々な藻の姿を模したデザインでしっかり循環の一部に組み込まれています。「ワカメ」「カザグルマケイソウ」「シアワセモ」「コナミドリムシ」など、計32種類。ぜひぜひ「推しの藻」を探してみてください!

最後は「ファクトリーエリア」

3エリアのラストとなるのが「ファクトリーエリア」。ゴミからできた水、そこで育つ藻類、そして自然へと還る最後のセクションになります。眼下で動いているのは、何かをつくりだすロボットたち。

静かな中に響き渡る機械音。この機械たちは、樹脂に藻類を混合した素材を、3Dプリンターで出力しています。留め具や接着剤を使用しない、日本の伝統的な技術を応用しているそう。

木桶、サッカーボール、和裁、和釘、さらにはゆれることで地震に耐える制振技術など、様々な日本の技術を伝統的な側面から紹介しています。

このエリアの案内キャラクターはドラえもん。漫画タッチでわかりやすく教えてくれます。

最後は珪藻土に描かれる水滴のアート。生まれた瞬間に消える儚さを胸に、日本館を後にしました。

出口のショップでは、さきほどの藻キティちゃんグッズも販売中。全32種類がそろっているわけではないため、「推しの藻」を見つけられたらラッキーです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました