情緒あふれる街並みが保存されている犬山城の城下町。そこには3つの博物館があり、犬山の伝統文化を体感することができます。迫力の車山や精巧なからくり人形など、他では見られないものがたくさん!
伝統残る犬山の町
12ヶ所しかない「現存天守」であり、国宝にも指定されている犬山城。かつての城下町は、現在も街並みにその雰囲気を残しています。
600mほどの通りには、飛騨牛の串焼きや肉寿司、カラフルなスイーツなど食べ歩きのお店がたくさん。ただ歩いているだけでも楽しい街並みです。
見逃せないのが、犬山の伝統文化を紹介する3つのミュージアム。今回は「①どんでん館」「②城とまちミュージアム」「③IMASEN犬山からくりミュージアム」をめぐってきました。
①どんでん館
犬山駅から向かった場合、城下町の入口付近にあるのがどんでん館。たった100円で入館できるので、気軽に立ち寄りやすいです。
大きなホール空間の展示室に並ぶのは4両の山車。針綱神社の例祭である犬山祭の際にまちを巡行するもので、ここでは「車山(だし)」と呼ばれています。
2階からも眺めることができます。この車山は、3層構造。展示されているものはいずれも幕や提灯で見えませんが、最上層には「からくり人形」が搭載されています。
スピーカーから流れてくるのは爽やかな鳥のさえずり。徐々に日が暮れていき、提灯に明かりが灯ると祭囃子も聴こえてきます。犬山祭の1日を6分に短縮した演出を楽しむことができるのです。
②城とまちミュージアム
針綱神社の鳥居の直ぐ側にある博物館が城とまちミュージアム。武家文化、町人文化が花開いた江戸時代を中心に、犬山の歴史や文化を展示紹介しています。
圧巻は犬山城と城下町のジオラマ。江戸時代の様子を1/200のスケールで再現しています。
間口によって税が徴収されたので、間口は狭く奥行きが深い造りの町家がずらりと並んでいます。木曽川の上流と下流をつなぐ物流拠点「犬山湊」や犬山城の守護神である「針綱神社」、そして町を巡行する犬山祭の車山(やま)の姿も。人も多数置かれており、細かく見ていくとヒューマンドラマも見え隠れします。
犬山祭に関する展示もあり、車山のミニチュアもあります。こちらはダイヤルをまわすと「どんでん」という、豪快な方向転換を行う様子を再現できます。さきほどの「どんでん館」の名称は、これに由来しているのですね!
他にも、犬山城と城主成瀬家の歴史を紹介したパネルや成瀬家の足軽用具足、犬山城下町絵図、三世代の犬山城鯱瓦なども。じっくり見ると、見応えのあるミュージアムでした。(※展示室内は撮影禁止)
③からくりミュージアム
城とまちミュージアムの隣にあるのが、IMASEN犬山からくりミュージアム。この2館は共通券となっています。
犬山の伝統文化・からくり人形を展示したミュージアム。犬山祭に加えてからくり人形も盛んかと思いきや、この2つは結びついています。さきほど「どんでん館」のところでちらっと記載した通り、車山の最上層にはからくり人形が搭載されているのです。
こちらの吹矢からくり、人形が手にした筒からは実際に矢が飛び扇を落とすというアクションがあります。3人掛かりで操作するそうです。
からす天狗は、一本下駄で杭を渡る「乱杭渡り」のシーン。このからくり人形は、アメリカのディズニーワールドで展示・上演、さらにドイツのハノーヴァー万博でも上演されたそうです。
平日2回、土日祝日は5回ほど、からくり人形の操作実演も行われています。他にも、実際に操作できる体験型人形も。両手両足、首が動くのですが、紐の数が多くなかなか複雑。スムーズに動かすには、かなりの練習が必要です。
というわけで、「どんでん館」「城とまちミュージアム」「IMASEN犬山からくりミュージアム」という3つのミュージアムをめぐってきました!いずれもそれほど大きくはないので、城下町散策の途中にふらっと立ち寄るのにぴったり。犬山城に訪問の際は、ぜひお立ち寄りください!
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