前回たっぷりと紹介させてもらった琵琶湖博物館。実は1階の水族展示室についてはまだふれておりません!多数のサカナが泳ぐ大水槽やマニアックな生き物など、水族館と言ってもまったく問題ないレベルの展示が広がっていました。
博物館内の水族館
「湖と人間」をテーマにした博物館、琵琶湖博物館。1階の水族展示室は、多数の水槽が並ぶ水族館となっており、琵琶湖とその周辺の生物を100種類以上展示しています。
屋外の池の水中を覗くことができる水槽では、コイ、ニゴロブナ、ギンブナ、ワタカ、カワバタモロコなど様々なサカナがたくさん。
トンネル水槽もあります!深さ6m、水量400トンという大きな水槽。こちらも色々な種類のサカナがたっぷりと泳いでいます。琵琶湖の固有種「ビワマス」を探したのですが、私には見つけることができず・・・。
琵琶湖の多彩な魚
琵琶湖の主とも称されるビワコオオナマズ。琵琶湖固有種であり、全長70〜130cmと日本の淡水魚の中で最大級の大きさ。ここでは70cmくらいの個体が展示されていました。
琵琶湖固有種のイワトコナマズは、アルビノ種が出やすいナマズ。黄色い姿は弁天様の使いであるとされています。トンネル水槽の中には、そんな「ベンテンナマズ」の姿も。なんだか幸運が訪れそうな予感です。
こちらはタニガワナマズ。上流の谷川に住むイワトコナマズの姉妹種であり、黒い体とブルーの瞳が特徴。2018年に新種記載され、ここでの展示はそれ以来となるそう。
琵琶湖水系の河川では、オオサンショウウオも見つかっています。めっちゃでかい個体が展示されていました。
なんと、琵琶湖にはクラゲもいるのをご存じでしょうか。こちらのマミズクラゲは、世界で10種しか見つかっていない淡水クラゲの1種。最大でも直径2cm程度という小型のクラゲですが、傘から触手が生える姿はクラゲそのもの。
世界の淡水生物
琵琶湖の生き物意外も多数展示されています。大きな水槽にはチョウザメがたっぷり!ロシアチョウザメや、ベステルなど複数種が集まっており、大きいものは2m近いサイズで見ごたえたっぷり。
アムールイトウは白い体と尾びれにかけて赤味を帯びていくカラーリングが特徴的。色合いは違えど、国内のイトウと同じ「イトウ顔」をしています。
カラフルなシクリッドのなかまたちも。モザンビーク、マラウイ、タンザニアという3国の国境に広がる巨大な湖、マラウイ湖に住むサカナたち。この湖も、琵琶湖と同じく世界に20ヶ所しかない「古代湖」のひとつです。
アザラシもいます!ロシアのバイカル湖の固有種であり、世界で唯一淡水に暮らすバイカルアザラシ。ちなみにバイカル湖もまた古代湖のひとつです。
湖魚の食文化
生き物の生態展示だけでなく、人間との関わりや文化も紹介しているのが博物館らしいポイント。館内には「魚滋」という湖魚店が設置されており、湖魚の食文化を伝えています。
並んでいるのは「えび豆」「コアユ佃煮」「ヒウオの釜揚げ」「鮒ずし」などの食品サンプル。普段なかなか目にすることがないメニューに興味をそそられます。
この川魚屋は、高島市にある『川魚の西友 辻川店』をモデルとしているそう。味が気になる方は、実際に訪ねてみるのも面白そうです!
謎の生物ノロ
まるで使徒みたいなこちらのシルバーのオブジェ、これはノロという生き物。
どう見てもモンスターにしか見えないこの生物、体長1cmにも及ぶ日本最大のミジンコなのです。突き出した部分にある丸いものは眼。この眼はトンボなどが持つ、小さな眼が集まった「複眼」。なんと360度見渡せるという恐るべきスペックを持っています。一ツ目という異形感あふれる姿にどきどきしますね!
このノロは、他のミジンコなどを捕食する肉食性。獲物を逃がさない大きな脚や、360度の複眼、そして微生物界においては巨人とも呼べるサイズから、ミクロの世界では恐るべき捕食者であるそう。
ちなみに、ノロウイルスとは全く関係ありません。動きがのんびりとしていたことからノロミジンコと呼ばれていたことがその名の由来であるそう。
2階の3つの展示室と、1階の水族展示室、これらをめぐって2時間ほど。雪が降り続いているため屋外は断念しましたが、それでも充分すぎる展示に大満足でした!
このあとは本日の宿のある伊勢志摩方面へ向かうため、三重県へと入って行きます!途中で赤目四十八滝へ立ち寄ろうと思っているのですが、雪がかなり降っているので不安・・・。どうなることやら。
アクセスと営業情報
名神高速道路の「栗東IC」から約30分、「瀬田西IC」または新名神高速道路の「草津田上IC」から約35分。駐車場は550円ですが、博物館利用者は受付で無料サービスを受けることができます。
開館時間 | 9:30~17:00 |
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休館日 | 月曜 |
料金 | 800円 |
公式サイト | https://www.biwahaku.jp/ |
※掲載の情報は2025年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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