琵琶湖博物館① ゾウに龍にミミズ!濃厚すぎる展示内容(草津市)

滋賀県

古代から存在する琵琶湖について、そこに暮らす生物や人との関りなど様々な角度から知ることができるミュージアム。展示物はいちいち個性的でとっても面白い!他では見られないような内容ばかりなので、観光で立ち寄るのもおすすめな博物館です。

訪問日:2025/2/24(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

巨大なミュージアム

滋賀県の草津市に立つ琵琶湖博物館は、1996年にオープンした「湖と人間」をテーマにしたミュージアム。

「地域の自然博物館」といった雰囲気の施設ですが、2階に広がる3つの展示室、地下の水族展示室、さらには屋外エリアまで、そのボリュームは膨大です。

受付を進むと、2階へのエスカレーターが順路とのこと。ということで、まずはABCに分かれた3つの展示室をめぐってみることにしました。

3つの展示室

最初のA展示室では、古生物の化石や、岩石など、太古の昔の琵琶湖周辺を感じる内容です。

続くB展示室は、人間と琵琶湖の関わり方がメイン。湖の底にある「つづら尾崎湖底遺跡」や、縄文時代の森を再現した実物大ジオラマ、巨大な「丸子船」など見ごたえある展示が続きます。

C展示室は現代の琵琶湖を扱う展示室。日本一大きな湖というのはもちろん、60種もの固有種がいること、固有種がいて10万年以上の歴史を持つことから世界に20しかない「古代湖」に数えられていることなど、知らなかった琵琶湖の姿に出会うことができます。

さらっと各展示室を紹介させていただいたのですが、それぞれの展示物がいちいち面白いです!ということで、私が個人的に気になったものを勝手に紹介させていただきますね!

迫力あるゾウの姿

大きな化石は、アケボノゾウの骨格標本。約120万年前〜180万年前に日本各地に住んでいたゾウで、この化石は滋賀県の犬上郡多賀町にて産出されたものであるそう。

約180万年前の水辺の様子を再現したジオラマもあります。メタセコイアの森に暮らすのはアケボノゾウの親子。姿かたちはゾウですが、ずんぐりとした小ぶりなタイプ。脚が短く体高は2mほどであったそう。

こちらの大きなゾウはツダンスキーゾウ。中国の黄河近くから見つかったため、黄河象とも呼ばれています。肩までの高さは4mと巨大な姿。アケボノゾウよりもずっとずっと大きいです。

龍の骨がみつかった?

いきなり登場する龍。琵琶湖周辺には龍の伝説が多数残されており、龍に関わる祭礼や雨乞い行事も多く存在しているそう。

こちらは龍の骨が記された絵巻物「龍骨図」。1804年に琵琶湖西岸の南庄村で、なんと龍の骨が見つかったそう!この図はそれを記したものになります。

実はこの龍の骨、トウヨウゾウの骨格であるそう。バラバラの化石を組み合わせてこの龍骨図が描かれたのです。

昔から各地に残る龍の伝説の根拠は、恐竜などの古生物の化石だったのではと推測していたのですが、まさかゾウの骨が龍の伝説につながっていたなんて想定外でした。

不思議な伝統

枝分かれした木の枝に顔が描かれたユーモラスなもの。こちらは山の神行事の人形

五穀豊穣や子孫繁栄を祈り執り行われる神事であり、その際にこの人形を使用するそう。琵琶湖の東側のエリアでは各地で行われており、地域によって人形のデザインは異なるそうです。

他にも「虫おくり」「芋競べ」「花うばい」などの祭事の紹介も。他では見かけないような変わった風習は、非常に興味をそそられます。

超ロングサイズのミミズ

C展示室では、現代の琵琶湖に暮らす様々な生き物の標本が展示されています。鳥や魚はもちろん、寄生虫などのマニアックなラインナップも。

ここではハッタミミズがなんと生態展示されています!しかも「朝どれ」という生鮮野菜みたいな記載も。石川県の旧八田村にて発見されたためその名を冠しており、石川県の河北潟周辺、福井県の三方五湖周辺、そして滋賀県の琵琶湖周辺という、非常にピンポイントな分布をしているのが特徴的。

そして、めっちゃ長く成長します!ここにいるのは80cm、過去最長は96cmであったそう。日本最大級の種類らしいです。

かつては琵琶湖博物館はハッタミミズの大きさを競う「湖国ハッタミミズ・ダービー」を開催。さらに、石川県の河北潟湖沼研究所から挑戦状が届いて競いあったりと、その長さゆえに話題になることもしばしば。

今回私はここに来て初めて存在を知りました!というか、ミミズに種類があることも初めて知りました!小さい頃は図鑑を読んで育ち、大きくなってからもいろんな博物館や昆虫館をめぐっているのに、まったくノーマークでした。ミミズ、ごめんよ。


最後にこちら琵琶湖おみくじをご紹介。4つのおみくじから好きなものを選ぶのですが、右から「①楽して暮らしたい」「②お腹いっぱいごはんを食べたい」「③洪水をなくしたい」「④琵琶湖や川の水を使いたい」というラインナップ。必然的に①②という右2つが人気になります。

ということで消去法で「①楽して暮らしたい」のおみくじを引いてみたところ、結果はなんと「ワラ縄のない方を練習して」との指示でした!!

さてさて、大量の展示でおなかいっぱい!!と思ったのですが、これはまだ2階部分だけ。まだ1階の水族展示室が残っています。ということで、続きは次回に!

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