秋田駒ヶ岳 Part 2 ムーミン谷めざしてわくわく山歩き(仙北市)

秋田県

秋田駒ヶ岳において、近年話題となっているのが「ムーミン谷」と呼ばれるスポット。山頂に広がる谷間は、それはそれは壮大な景色が楽しめます。訪問前はいまいち正確な場所がわからなかったのですが、実際に歩いてみたところ圧倒的な存在感で出迎えてくれました。

登山日:2022/10/7(金)

ムーミン谷はどこ?

秋田駒ヶ岳に来たら押さえておきたいのが最高峰の「男女岳(おなめだけ)」。しかし、もう一か所気になるのが「ムーミン谷」と呼ばれるポイント。登山マップなどには載っていないことが多いため、正確な場所がよくわかっていなかったのですが、駐車場の小屋で見た地図によると、阿弥陀池から男岳方面に進むと見えてくるようです。

ということで、八合目駐車場から新道コースで阿弥陀池を目指し、少し手前の道を右へと進みます。男岳方面にちょっとだけ登る感じです。

目の前に広がるのは壮大なパノラマ!この山々に囲まれた谷部分、「馬場小路」と呼ばれる道が通称ムーミン谷。

最初はちらっと見る程度の気持ちでしたが、複雑な地形と色づく紅葉がたまりません!これはもっと歩いてみたい!ということで谷へ降りていくことに。

ここからムーミン谷への下り道がありますが、かなりの急傾斜。登山口にあったマップにも掲載されていない少々エキストラなコースです。

男岳を登ったあと、そのまま下っていくと比較的ゆるやかにムーミン谷にエントリーできます。しかし、目の前に広がる谷に飛び込みたい衝動が抑えきれず、最短ルートとなる急傾斜の道を降りてみることに。

谷底へ続く急な下り道

ムーミン谷へ向けて下り開始。こういった傾斜を写真で伝えるのは難しいのですが、かなり急な下り。トレッキングポールでバランスとりながら、グローブした手で岩につかまりながらゆっくりと降りて行きます。

大きな石がごろごろと転がるガレ場もあり。ただでさえ急な道に加えて足場が不安定になるため、油断すると転がり落ちそうになります。

降りて来た道を振り返るとこんな感じ。わかりにくいと思いますが、かなり急です。

下り始めてから30分ほどで平坦な道へ。女岳との分岐もあり、男岳を越えて降りて来た人とも合流です。

快適なムーミン谷

やっと降り立ったムーミン谷。山々に囲まれた谷の中心を木道が伸びており、これだけで絵になる光景。もうたまらんです。

木道の道は物凄く歩きやすく、先ほどの下り道が嘘のよう。こんな山の中に木道を整備してくださった方には感謝しかありません。

秋田駒ヶ岳の山頂周辺は、非常に複雑な地形になっております。そのため歩き進めるたびに見える景色が変わって行く。夏場はこのあたりも高山植物の花が咲き乱れるとのウワサ。秋はほどほどに紅葉が広がり落ち着いた雰囲気です。

木道の左手に見えるのは、静かに水を湛える「駒池」。まだ秋だと思っていたのですが、水面にはうっすらと氷が張っていました。今回の私の旅のテーマは「大きい秋を見つける」だったのですが、「小さい冬」を見つけてしまいました。

木道が終わると、黒い焼け砂ゾーンに突入。もうムーミン谷はほぼおしまいです。下りも含めて1時間ほどの行程でした。

大焼砂を登って横岳へ

「横岳」から延びる尾根に到着。ここからは阿弥陀池方面に戻るため、横岳を登って行きます。この道は「大焼砂」とも呼ばれています。色鮮やかな山も好きですが、こういう武骨な雰囲気の山道も好きです。

横岳への道は、足場の悪いザレ場。傾斜はそれほどではありませんが、歩きにくいため思ったよりも体力が奪われます。

ふと山頂と反対側へ向かう尾根を見下ろすと、紅葉がとってもキレイ。ここを下っていくと、国見温泉へとつながるそうです。

途中、さきほど歩いてきたムーミン谷を一望できるポイントも。山々の間を木道がすらっと伸びる様子はなんとも魅力的。もう一回歩きたくなります。

少々息が上がる登りでしたが、見える景色が凄すぎて全然疲れません!

横岳山頂は分岐点

横岳山頂に到着。山頂からはそれなりにパノラマが楽しめますが、先程眺めたムーミン谷の方がインパクトあったので少し地味な印象。

さて、一息ついたところで、出発!と思ったのですが、この横岳山頂は分かれ道!

「焼森」を通って1時間ほどで「八合目駐車場」へ戻るか、20分ほど下って「阿弥陀池」に戻るかの2択に迫られます。

正直なところ、ムーミン谷をはじめとした絶景の連続でもうかなりの満足感。駐車場に戻ろうかなと思ったのですが、最高峰である「男女岳」に登っていないことを思い出しました。ということで、「男女岳」への道がつながる「阿弥陀池」へ。横岳山頂からは下りの道になります。

少々急なところもあり、道も狭いのですが、なんといってもわずか20分程度の短距離。あっという間に阿弥陀池が見えてきました。

さて男女岳に登ります!と言いたいところですが、いろいろな都合で男女岳登山は前回の記事に書いてしまいました。もうあとは駐車場への帰り道だけなのですが、今回の記事はここまで。

ただの下山でナゼもう1記事引っ張るのかといいますと、普通の人があまり通らない「旧道コース」というルートを通っており、そこがなかなか面白い道だったので記事を分けさせていただきました。

ということで、明日の記事は「旧道コースで下山」になります!

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