超人気なクラゲアクアリウム『鶴岡市立加茂水族館』(鶴岡市)

山形県

クラゲの展示数世界一を誇る、クラゲ特化型の水族館。幻想的な演出はもちろん、レアなクラゲもたっぷりと観察することができます。繁忙期に訪問予定の方は、日時指定券を購入しないと大変なことになるかもしれません!

訪問日:2024/5/4(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

奇跡の復活を果たした水族館

山形県加茂市にある加茂水族館は、山形県唯一の水族館。クラゲに特化した水族館として知られており、愛称は「クラゲドリーム館」。県内だけでなく、日本各地から人々が訪れる人気水族館です。

その歴史は古く、1930年に誕生した民間の水族館をルーツとしています。戦時中は休業していましたが、鶴岡市に買い取られ1956年に復活。年間20万人以上の人が訪れる人気の施設でした。

バブル崩壊後は客足が減り、一時は閉館の危機も迎えます。経営の危機を迎えていたところ、サンゴの水槽に偶然クラゲが発生。そのクラゲを展示したところ、思いのほか人気者に。そこから、後に世界一となるクラゲの展示がはじまるのでした。

この「偶然発生」というのがなんともドラマティック。天からのお告げを受けたように感じてしまいますね!

ファンタジックなクラゲの世界

そんな加茂水族館のメイン展示はクラネタリウム。様々なクラゲが展示された幻想的なエリアです。

円柱型のクラゲ水槽「クラゲチューブ」。それぞれ違う種類のクラゲが入っているのがポイント。

「クラゲ解説コーナー」では、1日3回ほど飼育員さんによる「クラゲのおはなし」を聴くことができます。成長の過程やエサの食べ方など、ここで話をきいた後だと、少しクラゲの見え方が変わります。

圧巻は「クラゲドリームシアター」。直径5メートルの水槽の中には、ミズクラゲがどっさり!その数なんと10,000匹。

薄暗い部屋の中に浮かび上がる水塊ならぬクラゲ塊。目の前には椅子も並べられており、心行くまでずっと眺めて過ごすことができます。

個性派揃いなクラゲたち

加茂水族館では、常時約80種類ものクラゲを展示しています。水槽それぞれが異なるクラゲなので、じっくり見比べてみるというのも、加茂水ならではの楽しみ方。

これぞクラゲ、といった姿のオキクラゲ。刺激を与えると発光することがあるそうです。名前の由来は「隠岐」かと思いきや、「沖合い」に棲息しているからとのこと。

黄色みがかかった色合いと、平たく広がる傘が特徴的なヤナギクラゲ。北海道の太平洋側では通年、東北太平洋側では春に見ることができるそう。

地中海に棲息する、アイスみたいな名前のパルモ。オーストリアのシェーンブルン動物園からポリプを譲り受けたもので、「日本初展示と思われる」との記載も。ここで展示されている個体は傘径10cmほどですが、大きくなると60cmにもなるそうです。

このクラゲ、いったい何かわかりますか?きっと多くの人が耳にしたことがある、あの種類です。

正解はエチゼンクラゲ!大量発生する様子がたびたびニュースなどでも取り上げられる種類のクラゲ。ここでは傘径10〜30cm程度ですが、大きくなると1mを越えるものも。

マニアックなクラゲ

せっかくここに来たならば、もう少し細かくクラゲを見ていきましょう!ということで、ここからは私が気になった種類のクラゲをご紹介させていただきますね。

クラゲっぽくないフォルムのカブトクラゲ。まるでイルミネーションのようにキラキラと輝きます。

さらにクラゲっぽくないウリクラゲ。こちらはレインボーに光っており、とってもキレイ。美しい姿ですが、食事の際は自分の体の倍はあるカブトクラゲを大きな口で飲み込むという、バイオレンスな一面も。

まるで裸にされた貝の中身のような、なやましいポージングの生き物。こちらもクラゲで、70〜300mの深海に生息するコトクラゲという種類です。白、桃色、紫色などカラーバリエーションは豊富であるそう。

海獣あつまるヒレアシ広場

この加茂水、もちろんクラゲだけではありません。「ヒレアシ広場」では、人気な海獣たちをみることができます。

ごろんとしたアザラシ。春は毛の生え変わる時期なので、無気力状態なのですよね。

こちらはカリフォルニアアシカ。体重は255kgにも達しており、トドかと思うほど大きいです。額にコブがあるという点も、他にはない風格を漂わせます。

1日2~3回ほど「ひれあしの時間」というパフォーマンスも開催。アシカとアザラシの特徴解説などが行われるそうです。

【注意】繁忙期は日時指定券

さてさて、ここまで読んでくださった方はきっと「いつか行ってみたい」という気持ちが芽生えているのではないでしょうか。

これから行く予定の方に、超重要なことをお伝えします。繁忙期に行く場合は必ず日時指定券をご購入ください!!!

この加茂水族館は非常に人気の水族館ですが、館内はそれほど広くありません。そのため、GWやお盆にはとんでもない行列ができます。今回2024年のGWに訪問したところ、指定券を持っていない人は炎天下の中で2時間待ちという恐るべき事態でした。

クレジット支払のみ、キャンセル不可というためちょっと購入ハードルは高めですが、天候に左右される場所ではないのでそれほどリスクは高くないかなと思います。

さらに!日時指定券を購入していても安心はできません。駐車場に入るための渋滞が発生します。少し離れた臨時駐車場へ案内となる可能性もあるので、海辺の炎天下の道を歩くかもしれません。日傘あるとすっごく快適です。

さらにさらに!日時指定券で並ばずに入っても、館内大混雑が待っています。特に入口付近はほぼ詰まっています。

館内では、通路の左側が「通常の観覧ルート」、通路の右側が「緊急通路」と色分けされています。先へ進みたい場合は、右側を通ってお目当てのエリアまで移動しても良いそう。ただし一方通行となっているため、一度スルーしてしまうと戻れないので要注意。

今回、2度目の訪問であったため入口付近の水槽はあきらめ、通路右側を通ってスルーしていしまいました。サクサクと奥のクラネタリウムまで進んでみたところ、入口付近に比べて混雑はほぼナシ。一番人気と思われる円形水槽クラゲシアターは人もまばらで快適でした。

ということでまとめると以下3点がおすすめポイント。日によって条件が異なる場合もあるので、あくまで参考程度に考えていただけたら良いかと思います。

①日時指定券はマスト
②駐車場渋滞するから早めに向かう
③館内の混雑している箇所はスルー

ちなみに、館内レストランでは「クラゲーラーメン」や「クラゲ定食」などのクラゲメニューも。お手軽に済ませたい方は、ソフトクリームに刻んだクラゲがのった「クラゲソフト」もおすすめ!コリコリ食感がたのしいソフトクリームでした。

アクセスと営業情報

開館時間 9:00~17:00
休館日 年中無休
料金 1,000円
公式サイト https://kamo-kurage.jp/

※掲載の情報は2024年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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