見どころはシャチとベルーガと潜水服『名古屋港水族館』(名古屋市・港区)

愛知県

珍しい生き物をたっぷり見ることができる、国内トップクラスの大型水族館。シャチ、ベルーガ、コウテイペンギンなど他ではなかなか見られない動物も多く、遠方からでもわざわざ行く価値のある水族館です。

訪問日:2024/11/24(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

国内屈指の大型水族館

名古屋市港区のガーデン埠頭に広がる名古屋港水族館は、日本最大の水量と延床面積を誇る国内最大級の水族館。来館者数もトップクラスであり、名実ともに日本を代表するアクアリウムです。

水族館の近くには遊園地「シートレインランド」や、様々な名古屋グルメのフードコートがある「JETTY」、内部見学できる「南極観測船ふじ」など、見どころがたっぷり。多くの人でにぎわうエリアです。

水族館は「北館」と「南館」という2つの建物に分かれています。入館口である北館はイルカ・シャチ・ベルーガをメインにショースタジアムを備えており、南館は南極や深海など多彩な生物がそろっています。連絡通路で3分ほどの距離なのであまり気にしなくても大丈夫ですが、ショーなどのスケジュールに合わせて動くとスムーズに見学できます。

ときには大混雑必至な人気施設。今回は日曜の訪問となってしまったので、混雑回避のため14:00頃に向かいました。それほど混むことも無く、とっても快適でした!

トップバッターはあの生き物

北館の入口から入ると、最初のエリアが「日本の海」。まさかの開幕シャチです!!

2024年11月時点では、国内でシャチを飼育しているのはここ以外では「鴨川シーワールド」(千葉県)と「神戸須磨シーワールド」(兵庫県)だけ。オスのアースとメスのリンの2頭が飼育されており、アースは16歳で体長は6m。日本のシャチで最大とのこと。

続く「オーロラの海」では、北極周辺で暮らすベルーガを展示。国内でベルーガを飼育しているのは、ここ以外では「鴨川シーワールド」(千葉県)、「横浜・八景島シーパラダイス」(神奈川県)、「しまね海洋館アクアス」(島根県)だけ。これまたレアな生き物です。

激レアなメイン生物を初手で見せてくれるあたりに、この水族館の凄みを感じます。

シャチの公開トレーニング

シャチやベルーガの水槽から上へ進み屋外に出ると、最大水深12mの「メインプール」が見えてきます。周りには座席がずらりと並び、約3,000人収容のスタジアム。

ここで開催されるイベントが「シャチ公開トレーニング」。シャチによるパフォーマンスで、平日は1日2回、土日祝日は1日3回ほど開催。所要時間は約15分です。

シャチが登場するのはスタジアムのメインプールではなく、その後ろのプール。その様子をカメラで撮影、それをスタジアム中央のモニターに映すというちょっと変わったスタイルのパフォーマンス。ショーではなく「公開トレーニング」というのはそういうことなのですね!

パフォーマンスの時間が近づくと、モニターに向かって右側のプールサイドにも人だかりが!実はここからならばシャチのパフォーマンスを直接見ることができます。少々距離がありますが、たまーに近くでジャンプしてくれることもあるので、油断せずにお待ちください!

ベルーガの公開トレーニング

シャチと同じくベルーガ公開トレーニングも開催。こちらは平日3回、土日祝日が2回ほど。スタジアムのすぐ側なので、他のパフォーマンスと合わせてスケジュールを組むのがおすすめ。

スナッフさんの生態解説に合わせてベルーガたちがパフォーマンスを披露。鳴き声を上げたり、尾びれを動かしたり、回転したり、くちびるをぷるぷるしたり、水鉄砲を放ったりとバリエーション豊かな芸を見せてくれます。

この日は4頭ほどのベルーガが登場。散らばってパフォーマンスをしているため、どこにポジショニングしても割と近くで見ることができます。

ただ1つ注意が、ベルーガの鳴き声がめっちゃ大きいです!

4頭分のフルボリュームの鳴き声が室内に反響して、それはそれはダイナミックなオーケストラに。そのため、スタッフさんの解説の声があまり聴こえないことも・・・。でも元気いっぱいなベルーガを見ることができて、ほっこりしました。どんな鳴き声か気になる方は、ぜひ現地を訪ねてみてくださいね!

マニアックな深海ギャラリー

シャチやベルーガをたっぷりと堪能したあとは、連絡通路を通り南館へ。サンゴ礁の大水槽が広がる「赤道の海」や、亜熱帯の水辺が再現された「オーストラリアの水辺」など、バラエティ豊かな展示が広がります。

せっかく水族館に来たら変わった生き物が見たい、そんな方におすすめなのが「深海ギャラリー」。タカアシガニ、ユメカサゴなど深い海に暮らす生き物が多数展示されています。

特に注目は深海魚の標本。こちらはビワアンコウのメスの標本。ビワアンコウのオスはメスよりもずっと小さく、メスの体に寄生したのち血管もつながり一体化してしまうという非常にユニークな生態。もしかしてどこかにオスが付いているのではと探してみたのですが、この標本にオスはついてないそう。

エキセントリックなフォルムのイトヒキイワシ。長く伸びた腹ビレと尾ビレで海底に立って静止するという変わった生態を持っており、その姿から三脚魚とも呼ばれています。泳ぐことなく止まっている理由は、エサの少ない深海で余計なエネルギーを消費しないため。広げた胸ビレが流れ着くエサを感知するアンテナとなっています。

この長いサカナはリュウグウノツカイでもサケガシラでもなくテンガイハタ。体長は3mにも及ぶ大きなサカナで、上記2種と同じくアカマンボウ目に属しています。2002年に和歌山県の定置網にかかった個体であるそう。

過酷な南極に暮らす生き物

南極大陸周辺に暮らす生き物を集めた「南極の海」というコーナーとあります。メガネカモグチウオは、くちばしのような大きな口と、つぶらな瞳がかわいらしいサカナ。昭和基地にて釣り上げられ、日本に持ち帰られたそうです。

こちらの小さな生き物はナンキョクオキアミ。自然界には物凄い数がいますが、飼育するのは非常に難しい生き物。常設展示しているのはここだけであるそう。よく見るとエビのような姿をしていますが、エビとはちょっとだけ異なる種類の生き物です。

南極やその周辺の島々のペンギンも大集合!アデリーペンギン、ジェンツーペンギン、ヒゲペンギンと並ぶ中でもひときわ存在感を放つのがコウテイペンギン

体長は130cmにも達する、現生最大のペンギン。知名度は非常に高いですが、国内ではこことアドベンチャーワールド(和歌山県)のみでしか見ることができません。実はかなりのレア生物なのです。

怪人みたいな潜水服

唐突に現れるのがこちらの二人組。まるでケムール人やザラブ星人のような怖さがありますが、これは実は潜水服。

左側がディエゴ・ウファノの潜水服、右側がクリンゲーツの潜水服。どちらもチューブを通して空気を送ることで、水中での活動を可能にするアイテムです。

館内で見かけたときは、「昔の人もいろいろなアイディアで海の中での活動を夢見たんだろうな」くらいにしか思っていませんでした。一通り巡り終えて出口のショップを見ていると衝撃の商品が。

まさかの潜水服がグッズ化しています!!

Tシャツやトートバッグに加えて、なんと「ぬい」まで!推しぬいポーチに入った姿がシュール過ぎます!

ということで、名古屋港水族館に来たらシャチ、ベルーガ、コウテイペンギンは押さえつつ、マニアックな南極生物や深海生物を楽しむのが満喫コース。そして潜水服まで抑えたら完璧です!もしデートで利用される際は、潜水服が良いネタになりそうな予感ですが、食らいつきすぎて引かれないようにご注意を。

アクセスと営業情報

市営地下鉄・名港線の「名古屋港」駅3番出口より徒歩5分。

開館時間 9:30~17:00
休館日 月曜
料金 2,030円
公式サイト https://nagoyaaqua.jp/

※掲載の情報は2024年11月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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